公共交通機関が作り出す文化の差

時間というものは毎日の生活の絶対的な基準になるものである。 日本の平日の朝を思い出そう。 朝のテレビ番組は1分単位の時刻を画面の右上に表示してくれる。 ラジオも毎時の時報を知らせてくれる。これらはすべてバス、電車で通勤する人 の為だと思っている。彼らは1秒でも正確に知らせて欲しい思っている。

ところが、こちらの朝、時刻を知らせる番組はない。NYダウ平均株価を画面すみに 表示するのはあるが、時刻は見た事がない。実は分単位の時間情報はいらないし、 あっても意味がないのだ。なぜなら自家用車での通勤がほとんどだからだ。 道路が渋滞すれば時間には遅れるのだ。これは不可抗力だ。 数分間隔でくる山手線、逃すと20分待たなくてはいけないバス。 これらの世話にはならないのだ。 このような環境ゆえに正確な時間に対する依存度が低く、秒単位の時間を気 にする事がない。 私は日本人がせっかちな原因として秒刻みの公共交通機関 があると思っている。電車に乗らなくて良いと思うとずいぶん気持ちに 余裕ができると思う。

場面を変えてみよう。 スーパーでのレジの列の考察だ。日本ではレジの会計係りの店員は 並んでいるお客さんを早く消化しようとする。また並んでいる客もなるべく早く すませたいと思っている。店員との間で余分な会話はしない、客はかばんから財布 を出して待っているだろう。なぜなら次に乗るべきバス、電車の時刻表が頭の中に あるからだ。乗らないにしても時間という呪縛が生活に染み付いているのだ。

アメリカで不幸にも長いレジの列に並んでしまった時は 時間の事はちょっと諦め、列の人間ウオッチングをしてこの時間を楽しんで欲しい。

カードを使用するが、承認がなかなかおりない人、買った品物とレシートの 照合をはじめるおばあさん、キスをして待つ夫婦、 財布の中から小切手帳を出して書き始める人(これ結構時間がかかる)、 十人十色、楽しい人間模様だ。 そしてほとんどの人がレジの人と一言、場合によっては数分間世間話をする。 その間、後ろの客は待つしかない。でも文句を言う人はいない。 皆、自家用車に乗って次の目的地に行くだけなので時間を気にする必要はないし、 皆レジの人と世間話をする自分の順番を待ってもいるのだ。

自家用車で一人にて行動することが多いアメリカでは人恋しくて他人との 出会いを潜在的に求めている。だからレジなどでチャンスがあれば 自分や他人の待ち時間を犠牲にしても世間話をするのだ。

日本では公共交通機関で否応無しに見知らぬ他人とぎゅうぎゅう詰め になってしまう。話などしたいとは思わない。早く開放されたいと思うだけだ。 この違いは公共交通機関の有無によって生み出されていると思う。 納得してもらえるだろうか?

今回のアメリカ文化の意見、私の独断と偏見であることをお忘れなく。


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サンノゼの英語

サンノゼ市といえば別名シリコンバレー。半導体産業のメッカだ。 ここの多くの企業がコンピュータ関連のソフト、ハードの会社だ。 私もその手の企業に勤めている。仕事の関係で多くの現地の会社の人たちと の付き合いがある。勤め始めると案外アメリカ人が少ない事に気づく。

この一年の間に 台湾、香港、韓国、インド、スリランカ、イラン、フィリピン、メキシコ、 ベトナム、アルジェリア、ロシア、マレーシア、フランス系カナダ、日本 出身の人たちと仕事をしてきた。 このシリコンバレーは本当に移民者が多い地域だ。 皆仕事や夢を求めて渡米して生活をしているのだ。 ここで悩まされるが彼らの英語のアクセントだ。 彼らのしゃべる英語は独特のアクセントがあって非常に聞きづらい。 日本でNHKの英会話で勉強したってほとんど約に立たない。 NHKの英会話の発音はこちらのテレビのニュースで流れる英語の発音だ。 私が台湾人、インド人、香港人の同僚たちから聞く英語はまったく異質なものだ。

一年も経つと慣れてはくるのだが最初は会話を避けたい時もあった。 このアクセントに慣れ、癖を飲み込み理解するには経験以外解決する方法はない。 そのおかげで最近では発音でこの人はベトナム系、中国系(台湾、香港の違いはわかない) インド系などある程度わかるようになってきた。それでも意味がわからない事もある。 これは私の英語の問題だ。

日本のNHKでは英会話の異なるアクセント編を準備してもらいたい。 サンノゼ英会話第一弾と称して中国発音系の英会話番組を早急に準備してもらいたい。 なぜなら中国系の住民が一番多いと思うからだ。その次はインド編だ。 この二つをカバーすれば サンノゼで結構やっていけると思う。

先日サンフランシスコの駐車場でこれにまつわる体験をしたので 紹介したい。サンフランシスコはサンノゼ市から車で一時間程度のところだ。 週末遊びに行く事も多い。

この駐車場は車を止めると鍵を預け、引き換え券をもらう。 帰るときにこの券を見せて車を出してもらう。 こちらではバレーパーキングと呼ばれるものだ。 買い物を終え、駐車場に戻った時の事だ。 駐車場のある3Fまでエレベータで上り、降りたところで 中国系の細身の男性従業員がいきなり
「おかえりですか」と聞いてきた。 日本人が多いサンフランシスコだから商売柄 日本語が多少できる人と思い、日本語で答えるのか はたまた英語かなと悩みながら 「イア、ゴーアウト」(Yah Go out)と躊躇しながら言った。 すると再度「おかえりですか」と聞いてきた。 おれの英語がだめなのかはたまたこの人英語だめなのか と不安になりながら再度 「ゴーダウン」(Go Down)とジェスチャを混ぜて返事をする。 しかし、再度「おかえりですか」と切り替えされた。 これは何かおかしい。家内に[おかえりですか」だよねと聞くと、 うなずく。困った。。

その時従業員が再度「おかえりですか」と突っ込んだ。 何かが間違っている。 しばし頭の中でその呪文を繰り返して、、、
「おかえりですか」
「おっかえんですかっ」
「おっ、かんどっ、おっ、かっ」
「What kind of car?」
おぉー、車の種類を聞いていたのだ。 その後車を指差して無事出庫してもらった。
中国系の発音は詰まるように 発音することが多く、このように聞こえたのだ。

今回のアメリカ文化のお値段、緊張と冷や汗なり。


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銀行のサービス

初めてこちらで銀行口座を作った時の話だ。 個人が開設する場合、Checking口座とSaving口座を利用する。 Checkingは小切手が引き落とされる口座だ。これには利子がつかない。 日本では当座預金と呼ばれていると思う。Savingは利息が付く。日本での 定期預金に相当する。貯金好きな私(?)は余分なお金はSaving口座に 入金しておく。このとき、窓口の人がSaving口座通帳をくれた。ところが これがなんと手書きの通帳だったのだ。それも読みにくい外人の字だ。 8などは丸を上下にひとつづづ書くのだ。通帳記入する機械も見当たらない。 さらにはChecking口座には通帳すらないのだ。どうやってお金を管理するのだ?? 聞くと毎月明細書がくるらしい。あとATMカードも後日郵送されてきた。

ATM機は24時間使えるのだがなぜか銀行の外に面した壁にあり、 強盗事件が多いと聞く。ひぇー。私はいつも銀行の業務時間内に窓口に行って 引出しをしていた。おまけに通帳記入がないので残高のみのレシートをくれるだけ。 系列外の銀行では手数料を取る。これがアメリカだと思っていた。

半年位してからだろうか。意外な話を小耳にはさんだのだ。その辺のスーパーで ATMカードで買い物ができ、なおかつ現金引き出しができるらしいのだ。 これは本当だった。スーパーで買い物をする、合計$20だったとしよう。 会計でCash Back $60と言うとなんとおつりに$60くれるのだ。 もちろんATMカードから引き落とされている。これでわざわざ銀行に行く必要もない、 土日でも夜でも安心して引出しができ、手数料もない。ただ買い物をする必要がある事を 忘れなく。では$1の買い物で$100引き出せるのだろうか?勇気ある諸氏に任せたい。

今回のアメリカ文化のお値段、系列外銀行ATMよりスーパーで手数料ゼロ。


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返品自由自在

品物を買ってもその品物を返品する事(一週間程度以内)が簡単にできる。 どうやら消費者が法律で守られているらしい。返品する時の 理由は何でも良いのだ。気に入らない、思っていたものでなかった等々。 私も実はこの恩恵に預かっている。この前掃除機を返品した。 これは見本がおいてある横に詰まれている掃除機を買ったのだが、 この見本と似て否なる物だったのだ。購入した店でも返品の理由は 聞かない。ただ事務的に返品の処理をするだけだ。 この電器店の返品専用の列はいつも行列だ。どうやって店は儲かるのだろうか?

さてこの返品自由自在がもたらしている弊害をあげたい。 販売店の店員のレベルの低さだ。販売員も客が気に入らなければ 返せば良いと思っているので、責任感がない。あえてその商品についての知識を 貯える気など毛頭ない。詳しく説明しようが、しないが返品する客は返品するのだ。 従って品物を買うときに頼りになるものはない。 '買って、使って、返す' このプロセスの繰り返しが買い物だ。

もう一つ返品自由自在を支えている環境がある。車だ。 大型テレビを買う時、客は皆自分の車で持ち帰る。 開梱して気に入らなければまた車に積んでとんぼ返り、返品だ。 運送業者の手配などという事は考える必要がない。

ただ、車の販売に関してはこの返品自由自在はきかないようだ。

今回のアメリカ文化のお値段、返品はただ。


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郵便局の話

アメリカで郵便局が繁盛するする時期がいくつかある。 クリスマスシーズンのクリスマスカードだ。これは日本の 年賀状に当たると思っている。 個人間でのやり取り、業者がお客に送るなど、まあ年賀状と同じレベル。 郵便局のかきいれ時その1。 アメリカではこれに 確定申告時期の郵便のやり取りがある。締め切りがちょうど4月の第2週だ。 アメリカでは収入ある人がすべて確定申告をする。 全ての人が最低2通の申告書を送るはずだ。 この時期もクリスマス同様忙しいはずだ。かきいれ時その2。 これ以外にも日常の生活で公共料金などの支払いに小切手を良く利用する。 口座自動引き落としが日本ほど活発ではない(自動引き落としを信用していないとか、 銀行の残高がいつも少ないなどのうわさもあるが。。) この場合小切手を支払い明細とともに郵送する。私も 毎月、ごみ、VISA、ケーブルテレビ、AMEX、など手紙で支払っている。 これまた郵便局の儲けなり。公共事業に安定した収入が落ちる社会システムだ。

今回のアメリカ文化のお値段、国内封書用33セント切手も積もればでかい。


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金儲けに走る小学校の話

私の子供たちは現地の公立の学校に通っている。日本とは違う習慣がいろいろある。 ここでは金儲けについて話をしたい。 学校の財源は州などの財源からまかなわれるのだが、ここでは PTAが金儲けをしても良いらしい。 正しくはfund raisingという。以下の方法などで金を集め学校 へ寄付をするのだ。

1. Script (スクリプト)の販売。これはPTAが販売代理をする商品券だ。 商品券はそれぞれ発行先の店でしか使用できない。仮にわが家が $20分のマクドナルドのスクリプトをPTAから買ったとしよう。 これでマクドナルドで$20分の買い物ができる。マクドナルドは この$20の5%を商品券を販売した学校に寄付することになっている。この率は店によって 若干異なるが3%-5%程度だ。すなわちスクリプトを発行する店(マクドナルド)は その販売額の一定をスクリプトを販売代理している学校へ寄付するのだ。 これはどの学校でも一般的に行われている。またこの学校寄付付き商品券を用意している 業者もスーパー、レストラン、衣料品店など多い。 私の予想だが、彼らは会社としては税金として払うよりも学校へ寄付するほうが 税務処理上優遇されているのではと思っている。

2. Walk Around。学校の校庭を休みの日に開放して在校生が 友達と校庭をぐるぐる歩く行事だ。1年に一度ある。生徒たちは校庭を一周する ごとにカードに穴を開けてもらい、カードの穴の数によって商品がもらえたり、 抽選でゲームボーイがあたったりする。もちろんこれだけでは収入はない。 ここで親の財布が登場するのだ。Walk Aroundの前日までに自分の子供に賭ける(?)のだ。 子供が一周したら学校へ寄付$1といった具合に。 私も最初は自分の子供をダシにして寄付金額を決める学校のえげつない手法に 面食らったが、いざ、Walk Aroundをやって見ると子供たちが結構燃えて面白い。 寄付金も一周いくらではなく、固定金額で寄付しても良い。あくまでも寄付である。 この日、学校は1日行事となり、飲み物、ピザ、ホットドッグなどの販売もある。 したたかなPTAはあらかじめ食券を販売しておき、その余剰金も寄付としている。 さらにはサイレントオークションも開催され寄付金額はうなぎのぼり!?

今回のアメリカ文化のお値段、学校も金が欲しいのだ。


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永住権宝くじの話

アメリカで永住権(市民権)を得るにはいくつかの方法がある。 アメリカ人と結婚するのも一つの手だ。私のように妻子付きで アメリカで生活をしている私にはとっても厳しい話だ。 そこで登場するのが永住権があたる宝くじだ。これは米国政府が 年一回行うもので、申し込めば永住権が当る可能性があるものだ。 ただし国別の割り当ての枠があり、今年の日本の当選者は367人らしい。 アメリカ内の人種の均衡を重んじてか、当選国の人数は大きくかわる。 当選トップはバングラディッシュの9175人。続いてナイジェリアの8550人。 ちなみに台湾人は今年は当選枠はない。

新聞によれば全応募者は約800万で、当選者は11万人となっており、さらに 上述したように国枠が別にあるので実際の日本人の当選率はよくわからない。 (99年度の日本人当選者は300-400人だった模様)

この永住権に当選して、かつ永住権申込が受理されれば、晴れて 永住権(グリーンカード)をもらえる。これがあれば米国にて自由に働く事が でき、好きなだけ滞在できる。

一方アメリカの永住権を持つとたとえ日本に住んで働いて日本で税金を払っていても 全ての収入に対して課税する米国ルールが適用されるので、日本での収入に対して 米国へ税金を申告する義務も生じる。どの程度になるのかはまったく知らないが、 これを理由にグリーンカードを返納した日本人の話も聞く。

今回のアメリカ文化のお値段、永住権と引き換えの米国納税義務?(収入があれば)


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犬の公園の話

近くに広い芝生があり、噴水もあるきれいな公園がある。 この公園の一部に金網と板ばりによって仕切られた区画がある。 この仕切られた区画の入り口に扉がある。その横には"DOG PARK"という 看板が立っている。犬公園だ。この看板の注意書きが面白い。

1. 公園内では犬は飼い主と一緒でなければならない

2. 飼い主は3匹以上つれて入場してはならない

3. (人間の)子供は大人とのみ入場できる

4. 飼い主は糞のあとしまつ(pick up after their dogs)をすること

5. 犬は登録証を身に付け、適切な予防接種を済ませてなければいけない

6. 興奮している犬(dogs in heat)は入場してはいけない

7. 行いの悪い犬は退場してもらう

実は一度だけ入場した事がある。やはりぶらんこや滑り台はなかった。しかし 中央に掲示板があり、のぞいてみると犬譲ります、譲ってくださいなど 犬の為の掲示板だ。公園内は結構犬臭かった。しかし、この公園は何を するところなのか??日常の犬の散歩なら日本と同じように町中で簡単にできるはずだ。 となればここは犬のお見合いの場ではなかろうか!?

今回のアメリカ文化のお値段、税金は犬の種族保存の為にも活用。


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生活空間としての車の話

アメリカで車無しの生活は有り得ない。学校、モール(大規模ショッピングセンター)、勤務先、 遊び等の交通手段はほとんどが車だ。生活環境もそれが前提にあり、学校、 モール、映画館、会社等には必ず駐車場がある。 ショッピング、遊びが重なると休日などは一日に何度も車に 乗る事になる。車に乗る機会が多くなると実は車のトランクにある物が どんどん増えていく。かさ、ジャンパー、ローラーブレード、スケートボード、 子供の砂遊び道具、自転車、ピクニックテーブル等々。降ろす必要がない物はどんどん トランクに詰まれていく。車は移動式倉庫となる。

また車は実はプライベートな空間、言わば自室以外のもう一つの部屋だと思い始めている。 朝通勤時に隣を走る車を見ているとこれが良く分かる。 女性の化粧がこれだ。信号待ちになるとバニティミラーを おろし、ブラッシング。さらにおしろいやら、口紅、マスカラを塗る女性は山のように見かける。 まつげをカールさせるはさみの形をした化粧道具をご存知だろうか。先日このはさみでまつげを 引っ張っている途中に信号が青に変わり、この女性は車を進めつつはさみでまつげを 引っ張り続けているのだ。思わず吹き出しそうになった。 普通、化粧などは自宅で済ませるものだと思う。車中心の生活が定着すると物理的な車、 自室の違いは無くなり、双方ともプライベートな空間になってしまう。

化粧以外にも、新聞を読む、コーヒーを飲む、ドラムスティックでハンドルを叩く、 ヘッドフォーンで音楽を聴きながら踊るなど楽しませてくれるアメリカだ。 蛇足だが日本同様運転中の携帯電話使用も多い。最近米国何処かの町で運転中携帯電話を 使用すると初犯 $3罰金というニュースをみた。

今回のアメリカ文化のお値段、車が提供するプライベート空間見学はただ。


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アメリカ人は良く働く?の話

私もアメリカに来る前はアメリカ人はあまり残業もせず、良く休みプライベートを エンジョイすると聞いていた。実際のところはどうだろう。 店の営業時間に注目してみよう。大手日常品スーパーなどほとんどが 24時間営業だ。休むのはクリスマス(12/25)ぐらいだ。良く働くと思う。 一般の小売店も夜は8時、9時まで開店している店も多い。 次は新聞配達だ。私は
San Jose Mercuryというローカル新聞と契約しているが休刊日はない。 毎日配達だ。クリスマス、元旦も必ず来る。一方読売新聞(衛星版)といえば 日本同様休刊日があり、配達は休みだ。アメリカ人はやっぱり良く働く。 次は年間休日だ。1999年度アメリカの休日だ。 世界のカレンダー を見て欲しい。 土曜日を抜かすとアメリカの休日は11日だ。一方日本は15日もあるのだ。 なお日本のこのカレンダーでは1月1,2,3が土日に重なっているので実際はあと 2日多いはず。やっぱりアメリカ人は良く働くのだ。最新の労働白書によれば 年間労働時間のトップはアメリカだった。

でも彼らはバケーションをしっかり取得する。大胆に。2週間ぐらいは 当たり前、この前3週間休暇を取った人がいた。 日本なら机が無くなるかも知れないのに。そういう私は1週間だった。。。。

今回のアメリカ文化のお値段、有給休暇は権利、しっかりとろう。


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ポケモンの話

ポケモンの人気はアメリカでも上昇中だ。昨年秋頃から日本のぽけもんアニメの放映が始まり、 地元の新聞にも特集があった。我が息子もぽけもんに染まっている。日本のじいちゃんばあちゃん からぽけもんカード、ぽけもんグッズを送ってもらっている。私も出張で一時帰国の時は "ぴかちゅう元気です"ゲームを捜し求めてさまよったものだ。

息子を連れてガソリンスタンドに行った時だ。ガソリンタンクのメーターが 徐々に上がるのを見て”回復している”と息子がつぶやいた。 思わず何を言っているのかと叫んでしまった。 こちらの親の間で"進化形(ぽけもんの)ではなく、過去形(英語の)を覚えろと"いう 笑えない笑い話がある。

昔は髪の黒い子供だけだったが、今は金髪の子供たちもポケモン (彼らは"パーキモン"と発音する)に染まっている。 スーパーなどでもパーキモングッズが並ぶようになった。こちらで 長い歴史のある風刺漫画雑誌MADの表紙にも今週登場した。(ギャグ漫画というのが正しい?) MADマガジンだ。この雑誌の 表紙に取り上げられればもう一人前だ。(ポケモン表紙はバックナンバーになり今はもう見えない)


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ハンカチの話

日本にいるときハンカチは忘れてはいけないものだった。忘れてトイレに行くと悲惨だ。 手を洗ったあと拭くものがない。ハンカチをとる振りをしてズボンのポケットに 濡れた手を入れ、ポケットをハンカチ代わり使う。 またはシャツでぬぐうなど、この上なく情けない。トイレに行ってもまったくすっきりしないのだ。 中学時代に保健委員とやらが週一でハンカチ、ちりがみの チェックをしていた事を思いだす。あのころちりがみを忘れたら検査の前にトイレの大の方から トイレットペーパーを取りちり紙として検査をごまかしていた。 日本人はこんなみみっちい事をやっているから性格が暗くなるのだ。

さてアメリカ(私の活動範囲においてである事を忘れないで欲しい)のトイレにはなぜか 手ふき用の紙が必ずと言っていいほどある。会社、デパート、レストラン、近くの公園のトイレ でもだ。万が一紙がない場所では温風ブロワーがある。 故にハンカチは要らない。チャックをあげた後"しまった"とつぶやく事はない。 明るく用を足しに行く事ができるのだ。しかしこちらのトイレのごみ箱にはいつも かなりの量の紙が捨てられている。資源の無駄でもあると思う。 昔、アメリカが日本の割り箸文化を見て森林資源の無駄使いだと指摘したと言う、 アメリカだって同じレベルだと思うのだ。

今回のアメリカ文化のお値段、紙は割り箸よりも安いからオーケーなのか?


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ハロウィーンの話

例年10月31日はハロウィーンだ。子供たちが仮装して近所を練り歩き、玄関先で "Trick or Treat"と叫びお菓子をねだる日だ。この日は実は親も大変なのだ。

-事前にお菓子を買っておく必要がある

 あまり安いのを買うとねだりにきた子供が"これは嫌い、ほかのを頂戴"と言われてしまう。

-事前に衣装を準備しておく必要がある

 学校でも必ず仮装パレードがあるのでかなり事前に用意する必要がある。

 今年はぽけもんとスターウォーズのキャラクタ仮装が多かった。

-暗くなってから近所訪問をするので親は必ず付き添う必要がある

 小柄な人は仮装して子供に混じってお菓子をもらうこともできる。

-近所が治安の悪いところで訪問するのが危険なら車で安全な地域へ移動してから訪問する

子供たちから夢を奪ってはいけないのだ。

このハロウィーンに参加したくない場合は家で居留守を使うしかない。この場合とにかく 家の照明を暗くして夜がふけるのをじーっと待つのだ。悪い子供たちはお菓子をくれない家には いたずらをする時もある。シェービングクリームのスプレーで落書きをしたりする。でも これは住んでいる地域によるようだ。私の地区ではいたずらをする子供はいなかった。

さて会社にも仮装してくる連中がいる。彼らは車で来るから周囲の目を気にすること はない。車社会は文化の保全に役に立っているのだ。

今回のアメリカ文化のお値段、ハロウィーンは子供に夢を買ってあげるのだ。


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ファットフリーの話

アメリカの食品ではファットフリー(FAT FREE)の製品が大変多い。 彼らの体格を見ればこれはうなずける。何せ日本ではまずお目にかかれない 体格の人々がいる。これに合わせてスーパーでは日本では見れない ファットフリーの製品のオンパレードだ。 まずは牛乳から。牛乳にはmilk,low fat milk,no fat milk と必ず3種類ある。たとえこれがオーガニックの牛乳でもある。 慌てて買うと間違えてno fat milkなど買ってしまう。これが飲んでみると 大変まずい。水で薄めた牛乳のようだった。

次はドレッシングだ。この前ファットフリーのイタリアンドレッシングを見つけて しまった。最近中年太りまっ盛りの私にはぴったりと思い買ってしまった。 このドレッシングは半分油系の分離タイプで、使う前には良く振ってまぜてから サラダにかける。見た感じは普通の分離タイプのドレッシングだ。一口 食べてみると意外な事が。油のような感触がない。でもこの感触には 何か覚えがある。これが甘味のないガムシロップと同じだった。見た感じ、 サラダにかけた時のトロリとする様子などは完璧。すばらしい出来だった。

最後はメープルシロップ。パンケーキにかける甘いシロップだ。前から使って いたのは値段少々高めの甘くておいしいシロップだった。当然ファットフリーなどは どこには書いていない正真照明のメープルシロップだ。この前これを切らしたので 奥さんが違うブランドの物を買ってきたのだが、味がやはりちょっと。。 びんの裏ラベルを読んで納得。全米糖尿病協会の推薦マーク がある商品だった。おそらく合成甘味料を使用した製品だったのだろう。 それにしても悲しいシロップだった。

今回のアメリカ文化のお値段、にせものに気をつけろ!


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インターネットおもしろ商売の話(その1)

インターネットの商売もいろいろなものがでてきて面白い。 最近San Jose近郊で話題なのが食品宅配会社 Webvan社である。インターネットで 注文して宅配してくれる。オーガニックなど良い品があるらしい。最近ここのトラックを 良く見る。ここでアルバイトをしていた知人がいるが昼食はいつもただっだとか。

もうひとつ面白い商売を。学生時代に自分のノートを他人に見せて昼飯を おごってもらったことはないだろうか?今は昼飯どころか現金が稼げるように なってしまったのだ。自分のノートをインターネット会社に売ってしまうのだ。 ある学生は一学期で$217も収入があったそうだ。この学生は ノートを買う会社に ノートの内容を投稿(彼らのweb ページに掲載)。友達は 口コミで学生のページを知り、webでノートを見れる(おそらく無料)そして そこに追加してあるインターネット会社の各種宣伝も見ることになるのだ。 この投稿学生は宣伝料の一部を原稿料としてもらう。

この手の会社は今全米で10社以上あるらしい。実は学校側もだまっては いないのだが、96年に大学がノートの内容を売買する会社を訴えたが 売買会社が勝訴したケースがあり苦しいらしい。学生のノートの 著作権は学生にあるという理由だった。

その他にも無料インターネット宝くじなどおもしろい商売を 今後紹介していきたい。

今回のアメリカ文化のお値段、インターネットで金儲け!


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サンノゼ市のY2K

無事世界各所でY2Kを迎え、サンノゼ市から北に約90kmのサンフランシスコ市では カウントダウンや大規模な花火の催しがあった。さて当サンノゼ市では実は何も 夜の催しはなかったのだ。サンノゼ市は人口90万人、全米で11番目の都市であり、 サンノゼ市より大きい10都市のうち8都市は花火など夜の催しがあったにもかかわらず。

この実質本位の政策は市長が決めたようだ。インタービューでは市長はY2Kに 向けてパーティーよりも公共交通機関、コンピュータなどの安全運用に ポイントを置いていたという。一方サンフランシスコの市長は最近再選が決まった事も 手伝って市内のパーティー会場を掛け持ちして祝杯をあげていただろう。 サンノゼ市長は警察のコンピュータセンターで新年を迎え、午前1時には シャンペンも飲まず床についたらしい。

なんと暗い市長だ。しかしこの市長のおかげで今のサンノゼ市の繁栄があるのかも知れない。

今回のアメリカ文化のお値段、Y2Kではでな出費は押さえるべし!


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