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音楽と時間のこと(981204_1関連)。
レコードにしろCDにしろ、元々は時間軸上の延長である音楽を、平面上の物理的な存在物に置き換えている。時間軸はその存在物自体にはない。楽譜も同じ。
それを、プレイヤーにかけることによって、時間軸を投入するわけだ。そうして初めて人間は音楽として聞くことができるようになる。
「全知全能の神」を仮定する。なんでもできるこの神は、レコードを見る(のかどうか分からないが)だけで、時間的延長を必要とせずに、その音楽の全体を一瞬(これも時間軸を前提とする言葉だから正確ではないが)にして把握するのだろう。
本も同じ。物理的には、読まれるべき内容の全てが時間軸とは無関係にそこにある。
食べ物も同じ。
人工知能においても、CPUは人間同様、情報を時間軸に沿って読んでいくしかないのだろう。
「神」にとっては全宇宙史でさえも一枚のレコードのようなもの、と考えることはできるだろう。
錬金術の「賢者の石」も、あるいは、そういう物なのかもしれない。
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