990320_1
蕎麦を打つ人にはプロでもアマでも講釈家が多いものだが、先日行った蕎麦料理店の店主は中でも図抜けていた。
粉体工学が分からないと本当にうまい蕎麦は打てない、というのである。
粉体の摩擦熱をどう抑えるか、どうすれば粉体に水を均質に加えられるか。これは科学であり、先端技術なのだ、と。
ではどうするのか、という技術の核心は決して教えてくれないのだが、製品はお見事。蕎麦尽くしのどの料理も確かにうまい。
しめくくりの盛り蕎麦には、歯応えについての講釈つき。固さではなく、もちもち感が蕎麦の歯応えだという。初め、ちょっと茹で過ぎかなと思うくらいなのだが、噛むほどに、なるほどもちもち感が素晴らしい。
蕎麦粉は筑波山麓、新治村産とのこと。
水戸市石川町「幸月庵」。最寄りはJR常磐線赤塚駅。
zz