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JCOの臨界事故について、一般論として一言。
(特定組織の対応については、この場ではコメントしないことにする)

全体を見ている人がいないことが大きな問題だと思う。

原子力発電に関わる全てのプロセスについて、一旦白紙の状態から、安全性を検討している人がいない。
だから、発電や廃棄物処理の部分は厳密でも、燃料加工の部分が盲点になっていた。
他に、盲点はないだろうか。例えば輸送過程でテロリストに襲われないだろうか。

一通りのことはたぶん説明を受けるのだろう。この過程はこうしているので絶対安全です、と。
そこを「本当に大丈夫か」と問い直すことが必要だった。
高度な科学技術の分野だから、専門家が安全だというと、そうかと思ってしまう。
しかし、実際のプロセスは、科学技術だけの世界ではなかった。心を持った生身の人間が関わっている。
そこまで含めて全体を見ている人がいなかった。

 

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