資料館 ■■■■■解 説■■■■■

 1996年時習祭での舞台劇。つるダヴィ最後のステージということで気合が入った。この台本が決定稿。
舞台劇台本
WARほど素敵なお仕事はない
(原題Mission:Impotenz) TAKE4.1

脚本:暗井茂

PROLOGUE

 ある有名な時代の、ある有名な場所に、チャランポランドとスットン共和国という2つの軍事小国家がありました。もともとは、お中元を贈り合う仲だったのですが、音楽性の違いから仲たがいし、泥沼の戦争を繰り広げるようになってしまったのです。そこで、業を煮やしたチャランポランド国王オッペン小早川は、遂に国最強の特殊部隊グリーン・ソックスの出撃を決断したのだった!

登場人物

 国王 オッペン小早川   後半ピンマイク1  棒

 軍服三兄弟の末っ子。なぜかチャランポランドの国王をしている。性格は、彼の過酷な幼児体験が原因なのであろうか、残忍かつ裏声で、好戦的。どちらかというと晴れの日より雨の日の方が好き。

 隊長 チョコボール石原  前半ピンマイク1  竹刀

 国王主催全国交通安全標語コンクールにおいて、『手をあげて 横断歩道を 渡りましょう』という作品を送ったところ、見事金賞。その功績を買われて、特殊部隊グリーン・ソックスの隊長に就任。根っからの熱血漢。

 ハーモニカ兵 暗井茂               ハーモニカ

 一人二役ギャグで一世を風靡した、お馴染みの人。例によって友達を求めてチャランポランド国内をさまよっていたところを軍部にスカウトされる。性格は明るい方とは本人の弁。今回ハーモニカを吹く。

 トランペット兵 中野凸夫              トランペット

 お尻の青みが消えない内に父親は旅に出たまま行方不明になってしまい、前歯が永久歯にはえ変わった頃に母親も死んでしまった天涯孤独の青年。形見であるトランペットだけが唯一の家族。父親を捜している。内向的。

 八百屋兵 ハリストス丸山             バナナ・大根など

 300年続いてきた伝統的下町八百屋『八百十』の跡取り息子。スーパーやコンビニに負けてはいられじと、突如グリーン・ソックスへの入隊を志願。そのキュウリの塩もみのスピードには定評がある。

 ティッシュ兵 マドモアゼル杉森          ティッシュ

 チャランポランドの国旗である、白いティッシュペーパーを装備した名誉ある兵士。ティッシュを駆使して戦う。

 カンフー兵 大稲荷欣司               ヌンチャク

 中国四川省出身のカンフーの達人。毎朝6時のカンフー摩擦が日課らしいが、別段感興をそそられる情報ではない。

 写真兵 富士本島ヨージロー            カメラ

 富士カメラと本島写真館の政略結婚により誕生したという過去を持つ。そのカメラさばきは折り紙付きで、シャッターチャンスを常に付け狙う。投稿マニアである。

 看護婦兵 Missした山田              ファマス

 看護夫の父と看護婦の母との間に生まれ、母と同じ道を歩むことを決意したパワフルな人。豪放磊落な性格。彼女ほどの男はそういない。

 スプレー兵 ラオコーン菱本             ハンドガン

 科学技術の発達により、弊害的に生み出された最凶の兵器、殺人スプレーを操る世紀末兵士。フロンガスも眉ひとつ動かさず噴射する。花粉症。

全体の流れ

前半(12分)
 01 オープニング  ダンス
 02 国王謁見    作戦内容『敵トイレ占領』
 03 ティッシュ休憩 茂と凸夫の接近
 04 銭湯占領    国王誘拐の報
 05 前半終了

後半(15分)
 01 後半開始
 02 国王救出    隊長死亡
 03 激戦区      カンフー兵死亡
 04 CM        バナナ
 05 激戦区      スプレー兵瀕死の重体
 06 敵トイレ占領
 07 エンディング

シナリオ(前半)

アナ 「次は、毎度おなじみ、つるつるダヴィデ像の皆さんです。」
幕開く
BGM 『空襲警報』
ナレ 「戦後五十一年企画」
BGM 『ドリッピー』
ナレ 「ある有名な時代の、ある有名な場所に、チャランポランドとスットン共和国という2つの軍事小国家がありました。もともとは、お中元を贈り合う仲だったのですが、音楽性の違いから仲たがいし、泥沼の戦争を繰り広げるようになってしまったのです。そこで、業を煮やしたチャランポランド国王オッペン小早川は、遂に国最強の特殊部隊グリーン・ソックスの出撃を決断したのだった!」
BGM 『ミッション:インポッシブルのテーマ』
オープニングダンス   スポット
ナレ 「ミッション:インポテンツ」←BGM終了と同時に ナレの後スポット切る
照明ON  全員横一列
ナレ 「7月30日。このサウナのような暑さに狂ったセミが、イカれたラッパを吹き鳴らす、そんな日だった。我々は出撃前の激励を受けるため、国王オッペン小早川に謁見した。」
ティ 「隊長、国王はまだでありますか?かれこれ2時間も待っているのにまだ来ませんぞ!」
隊長 「辛抱せい!辛抱!・・・おっ、お見えになったぞ!」
BGM 『ヘイ ブルドッグ』
音楽と共に 上手からオッペン小早川登場(美女も)
隊長 「全員 気をつけ!」
兵士達は独自のポーズをとる
隊長 「敬礼!」
斬新な敬礼
隊長 「なおれ!」
国王 「ワシがチャランポランド国王オッペン小早川である。」
八百 「あれ〜、確かあんたさん、今年の新入生歓迎会で死んだゴメス小早川やないけ?」
国王 「違う、あれは兄である。他に質問は?」
カン 「アイヤーなんで私たちはエプロンを装備しているのでありましょうか?」
国王 「我が国では世界に先駆けて斬新なるデザインの戦闘服を採用した!諸君らの両親も、さぞや鼻の高いことであろう!ではまず、各々自己紹介をしていけ!」
隊長 「ハッ!自分がチャランポランド特殊部隊グリーン・ソックス隊長、チョコボール石原であります!」
国王 「何か長過ぎてよく分からん!東京特許許キャ局の方が言いやすいぞよ。まあいい。次!」
ティ 「ティッシュ兵のマドモアゼル杉森であります!」国王いちいち相づち
八百 「八百屋兵のハリストス丸山です。」
カン 「カンフー兵の大稲荷欣司アルよ。」
写真 「写真兵の富士本島ヨージローです。」
看護 「看護婦兵のMiss山田です。」
スプ 「スプレー兵のラオコーン菱本です。」
凸夫 「トランペット兵の中野凸夫です。お父さんを捜しています。」
「ハーモニカ兵の暗井茂です。友達が欲しいです。」
国王 「よろしい。今回の作戦は、我が国の存亡を賭けた名誉あるものである!心して取り組んでもらいたい!では出撃!」
隊長 「あの、まだ作戦内容を聞いていないのですが。」
国王 「今回の作戦は極秘任務である。よって教えることはできん!」
カン 「しかし作戦を実行する我々が作戦内容を知らなくては話にならないアルよ!」
国王 「なかなかの説得力!お主の言葉はワシの心を揺り動かしたぞ!では教える!今回の作戦は極秘である!よって、敵国にばれることがないように、これからいう作戦内容は聞いたらすぐに忘れること!」
全員 「イエッサー!」手の位置注意
国王 「違う!イエッサーはもう古い!これからはモサ・デ・マーラーじゃ!」
全員 「モサ・デ・マーラー!」
国王 「では作戦を教える!敵国スットン共和国は中央集トイレ制を採用しており、国の中心部にひとつしかトイレを設けていないことは、諸君らも知っていることと思う!」
全員 「モサ・デ・マーラー!」
国王 「そこで、我が国の優秀な頭脳を集めて考えた結果、その唯一のトイレを占領してしまえば、敵は必ずやよがりだして降伏するだろうことがわかった!よって作戦内容は敵トイレ占領!はい、忘れろ!」皆必死で忘れようとする
隊長 「お前ら、国王のおっしゃった通り、キチンと忘れたか?」
全員 「モサ・デ・マーラー!」
隊長 「おい、お前、本当に忘れたか?」ティッシュ兵に質問
ティ 「ハイ、今回の作戦の内容が、敵トイレ占領であることなど、きれいさっぱり忘れました!」
隊長 「国王、どうやら大丈夫のようであります。」
国王 「優秀な家臣達を持ってワシも嬉しいぞよ。」ヘラヘラ笑う
隊長 「光栄至極に存じます。」
国王 「よぉーし、出撃ー!」
BGM 『愛はどこへ行ったの』
行進→ 一回りして下手へ (国王たちは上手へ→美女は着替えて裏を回り下手へ)
ナレ 「こうして、我々特殊部隊グリーンソックスは、敵トイレ占領のために戦場へと向かったのだった!」
行進 そのまま退場


BGM 『ジャングル』
ナレ 「7月31日。硫酸銅のような空に、入道雲が巨人のようにそびえ立ち、我々を威嚇している、そんな日だった。意気揚揚と出発した我々は一直線に戦場へと向かい、マングローブをかきわけつつ進軍した。」
下手より兵士達はフォーメーション
隊長 「おー、もうこんな時間か。午後ティーと洒落込もうか。我々チャランポランド紳士は午後ティーを欠かさないのだ。」
ナレ 「午後ティーとは、午後のティッシュ休憩である。」
隊長 「よし、クリック・デリバリー・フォーメーション!」
横一列に並ぶ
隊長 隣の兵士に合図
最後尾のティッシュ兵はエプロンをたくしあげトイレットペーパーを取り出す
隊長へ送る 隊長 鼻をかむ
隊長 「かーっ!たまんねーぜ!よーし、お前らもいけ!」
全員 「モサ・デ・マーラー!」
全員鼻をかむ
隊長 「やめ!回収!」
トイレットペーパーを巻き取る
隊長 「よーし、このまま夕食にするぞ!」
上手と下手に分かれて退場
照明OFF 茂は上手マイクへ

茂にスポット
SE 『雨の音』
「あ、雨だ。」
そこへ凸夫 カサを持って上手より登場
凸夫は無言でカサを差し出す
茂 逃げるが次第に心を開き、中央で傘を受け取る
BGM 『オールウェイズ ラブ ユー』
バックでは兵士達が傘をさして感動の踊り
全員退場→下手へ


BGM 『GIブルース』
照明ON 全員入場行進(下手より)
ナレ 「7月32日。つまり8月1日。ムンムンとした熱気が生きとし生ける者全ての命をむしばんでいく、そんな日だった。我々特殊部隊グリーンソックスは、とうとう戦場に到着。皆の鼻息も荒い。」
隊長 「全体 止まれ!」 止まる
隊長 「諸君、ここが戦場だ!」
兵士 「おおー!」
写真兵は珍しがって写真を撮りまくる
ティ 「しかし隊長、戦場というのに敵兵が見当たりませんが。」
隊長 「多分今日は休業日なのであろう。」
「隊長、向こうに煙が見えます!どうしますか?」
隊長 「行ってみるぞ!」
全員 「モサ・デ・マーラー!」
敵兵3人 裸で下手に登場
兵士達はササーッと入場 身をかがめる
隊長 「誰かいるぞ!」 伏せろのポーズ
ティ 「どうやら敵のようですぜ。」
隊長 「どうしてわかる?」
ティ 「裸のやつは敵と相場が決まってますぜ。」
隊長 「なるほど。」
写真 「どうしましょうか?」
隊長 「よし、マン・トゥ・マン攻撃だ。行け!」
BGM 『2001年宇宙の旅 ツァラトゥストラはかく語りき』
ナレ 「遂に敵と刃を交えることになった。部隊の士気を上げるためにも、是非ともこの初戦を華々しく白星で飾りたい!」
音楽と共に 一人目グサッ ティッシュ兵 上手へ
        二人目グサッ 看護婦兵   上手へ
 八百屋兵 三人目バナナでンマッフッフ 八百屋兵 その場に転がす バナナを強調
兵士全員 喜びのポーズ
BGM終了 ティッシュをもらう
 
隊長 「いやー、勝利の後のティッシュはまた格別だわい。」
ティ 「それにしても、なぜ敵は裸だったのでしょうか?」
八百屋兵 兵士を調べる
八百 「隊長!どうやらここは、銭湯だったようです!」
凸夫 「じゃあ、銭湯で戦闘したんだね。」
「おもしろいね。」
凸夫 「へへへ。」
SE 『コール音』4回
全員 携帯電話っぽいものを取り出す
隊長 「すまん、俺だ。」
隊長 「はい、チョコボール石原ですが。」
ナレ 「こちら司令部。どうぞ。」
隊長 「おっ、司令部!」
ナレ 「特殊部隊グリーンソックス、そちらの戦況はどうだ?どうぞ。」
隊長 「着々と戦果を上げております!どうぞ。」
ナレ 「よろしい。しかしこちらは悪い知らせだ。本日未明、我らが国王が突然行方不明になった。」
BGM 『強烈な感じ』
全員驚く
ナレ 「こちらでは、スットン共和国に拉致されたものと見て現在調査中だ。まだその旨の声明は発表されていないが。」
隊長 「なななななんと・・・。」
BGM 『旧ミッション:インポッシブルのテーマ』
ナレ 「我が軍のベリースーパーコンピューターによると、国王は4649の3AS地点にある建物に監禁されている可能性が高いらしい。君達の現在地のすぐ近くだ。そこで至急その建物を偵察、国王を発見次第救出してもらいたい。」
隊長 「わかりました。早速目的地へ出発します!」
ナレ 「スットン共和国に拉致されてしまったオッペン小早川国王。その救出に向かう特殊部隊グリーンソックス。この先、どういう展開が待ち受けているのだろうか!?後半へ続く!」

シナリオ後半

司会 「次は、つるつるダヴィデ像の皆さんです。」幕開く
BGM 『ミッション:インポッシブルのテーマ アレンジ』←重ねてナレ
ナレ 「スットン共和国との絶え間ない戦争に終止符を打つべく出撃した特殊部隊グリーンソックスは、敵国の銭湯を襲撃、その後、国王さらわれるの報を聞き、その救出へと向かったのだった!」
照明ON
ナレ 「8月2日。照りつける太陽の光は鋭い刃となり、我々を切り刻んでいく、そんな日だった。我々は何とか国王の監禁されているという建物に辿り着いた。」
敵兵二人 ゲートを守備(下手) 兵士達は上手より登場
隊長 「あれが国王の監禁場所の入り口か。」
ティ 「守備兵は二人だけのようです。」
スプ 「隊長、私の殺人スプレーで、やつらを葬り去ってみせましょう。」
隊長 「うむ、スプレー兵か、行け!」
スプレー兵、見張りをスプレーで倒す
隊長 「凄い威力だ。いったいどんな殺人スプレーを使ったんだ?」
スプ 「エイト・フォーでございます。」
隊長 「なんと、エイト・フォーか。・・・げに恐ろしき奴よのう。・・・まぁ、なにはともあれよくやった。ではさっそく潜入するが、まずは俺が行って偵察してくる。お前達はここで見張っていろ。いいな!」
兵士 「モサ・デ・マーラー!」隊長 慎重にゲートをくぐる
隊長 「フッフッフ、国王救出なんて大手柄だ。この功績は独り占めだぜ。」
密かな野望を抱きながら下手へ退場 上手から国王登場
BGM 『ヘイ ブルドッグ』
八百 「国王!どうしてここに!?」
国王 「昔の血がたぎってのぉ。ワシも作戦に参加しようとコッソリ抜け出してお前達の後を追ってきたのじゃ。」
看護 「じゃあ、さらわれたわけじゃなかったのね。」
国王 「ワシがさらわれるはずなかろう!還暦を過ぎて尚盛んなこの軽快なステップを見よ!」タップダンス
ティ 「じゃあ、隊長が入って行ったこの建物は?」
看護 「動物園のライオンの檻みたい。」
SE 『ライオンのうなり声』
隊長 「なんとー!」ムシャムシャ食べる音も
ナレ 「隊長チョコボール石原は殉職しました。」
国王 「よろしい。以後部隊の指揮はこのオッペンがとる。さあ、作戦を再開するぞ!」
全員整列
国王 「進め!」
BGM 『戦場にかける橋 クワイ河マーチ』


『激戦区』の看板用意
ナレ 「8月3日。溶鉱炉を泳いでいるような熱気は、暑いと感じる思考さえも蒸発させてしまう、そんな日だった。我々は国王オッペン小早川に導かれ、道無き道をつき進み、とうとう激戦区に迷い込んでしまったのだ。」
兵士達は上手より登場(間隔は狭く)
国王 「とまれぇぇぇぇー!」止まる→衝突
国王 「どうやらここから先が激戦区のようじゃ!」
国王少し指を入れてみる
SE 『戦闘場面(イ)』
国王 指をひっこめる SE中断
国王 「な。」
看護 「あっ、私もー。」
看護婦兵 耳を入れてみる
SE 『戦闘場面(イ)』
看護婦兵 耳をひっこめる SE中断
看護 「これでピアスの穴ができたわ。」
国王 「じゃ、ワシも。」
国王 全身を入れる
SE 『戦闘場面(イ)』
国王 「ウワー!」倒れ込む
全員 「こくおーう!」
スローになる
BGM 『ダンシング・オール・ナイト』途中まで
BGMが止まると同時に国王立ち上がる
国王 「ついつい立ちくらみがしてのぉ。」
全員そのままズッコケる
国王 「よし、気を付けて進め!」
兵士達は激戦区へ進軍
SE 『戦闘場面(イ)』
一旦 下手へ退場
照明OFF
障害物用意 敵 味方の兵士達入場(死んだ人、JKIも手伝う)
上手:敵陣地(賞状を置く机)
下手:味方陣地(校長の机&生徒用机1つ)
   ※生徒用机は前線に置き国王が使う
照明ON
激しい撃ち合い
SE 『戦闘場面(イ)』
国王 「このままでは埒があかんぞ。」
カン 「私に任せてほしいアルよ。」
国王 「おお、カンフー兵。そちの強さは我が国一だったな。よし、いけ!」
BGM 『スパルタンX』
「アチョー!」
敵陣へ向かっていく(この間SEなし)
敵は銃を構える
SE 『小銃』
一撃でやられる
BGM 『マリオ死亡』
国王 「この続きはCMの後で。」※ストロー用意
照明OFF
CM開始
※この間、茂&凸夫は中央マイクへ移動
CM終了(約1分)
スポット(中央マイク)
BGM 『楽しみ』
凸夫 「茂君ってさー、どうしてこの戦争に参加したの?」
「友達が欲しいから。」
凸夫 「ふーん。」
「凸夫君ってさー、どうしてこの戦争に参加したの?」
凸夫 「お父さんを捜すためなんだ。」
「ふーん。お父さんって、どんな人?」
凸夫 「僕がちっちゃい時にいなくなっちゃったからよくわかんないけど、背中にカタカナで『ム』って書いてある人なんだ。」
「へー。」
照明ON
茂&凸夫はすごすごと戻っていく
SE 『戦闘場面(イ)』
再び激戦区
国王 「鼻がかみたくなった!ティッシュ!」
ティッシュ兵 ティッシュを届ける
国王 「ジュースが飲みたくなった!ジュース!」
看護婦兵 ジュースを持ちに行くが、国王に届けられない
看護 「だめです!銃弾が激しくて!」
国王 「これを使え!」
ストローを投げ、ジュースを吸う
国王 「さわやかになる一時じゃ。」
国王 「よし、全員よく聞け!この激戦区を抜ければ、敵トイレじゃ!一気に突撃するぞ!いいな!」
全員 「モサ・デ・マーラー!」
ティ 「国王!私にいい案があります。」
国王 「何?言ってみろ。」
ティ 「まず私が体の柔らかさを生かして銃弾を避け、敵にかぶりより、がっぷり四つに組んでから、おもむろに上手投げで倒します。」
国王 「よし、その作戦を採用する!ティッシュ兵、行け!」
ティ 「モサ・デ・マーラー!」
ティッシュ兵は敵陣に攻め込み、上手マイクの近くで敵兵を倒す
上手マイクの側で味方陣地に向かって、
ティ 「やった、倒したぞ!」
他の敵兵に撃たれる
SE 『小銃』
ティ 「うわー!」
変な動きで味方陣地に戻る
ティ 「油断しました。」
国王 「どんな時でも油断は禁物だ。」
スプ 「国王!わたしも行かせてください!」
国王 「いいだろう。行け!スプレー兵!」
スプ 「俺のエアー・サロンパスをおみまいしてやるぜ!」
スプレー缶を片手に突撃 国王の前のあたりで弾に当たる
国王 「今だ!我に続け!」
倒れかけていたスプレー兵を盾に全員強行突破
敵は机の前に出てくる
写真兵と看護婦兵が敵のズボンを下ろす
敵上手へ退場→ 全員上手へ退場
照明OFF


トイレのセット(下手)
ナレ 「国王オッペン小早川に率いられた我々は、とうとう最終目的地、敵トイレ施設に到着した。このトイレを占領すれば、もう戦争は終わるのだ!」
照明ON
敵兵はトイレにたくさんいる
兵士達は上手より登場
国王 「諸君、ここがトイレである。今、トイレに関するダジャレをひとつ思いついたのだが、ここでは敢えてふれないでおく。」
「国王、どういう作戦でいきましょうか。」
国王 「新妻一番しぼり作戦じゃ!」
全員 「オオーッ!」
八百 「どんな作戦なのでありましょうか!」
国王 「まず、ここに仕掛けを仕掛けておくのじゃ。この上には、ティッシュの箱をあらかじめセットしておく。で、ワシの合図と共にトランペット兵はハーモニカ兵の髪の毛を引っ張る。その反動でハーモニカ兵はハーモニカを吹き鳴らす。それに興奮した看護婦兵は写真兵に抱きつく。すると、ティッシュが必要になるかもしれないので、ティッシュ兵は写真兵にトイレットペーパーを届ける、と同時にこの仕掛けを作動させ、テコの原理でティッシュの箱を飛ばす。ティッシュの箱の落下地点には、ちょうど八百屋兵がいて、そのティッシュの箱を受け取った瞬間、バナナを瀕死のスプレー兵に食べさせる。意識を回復したスプレー兵は突然大声をあげる。その大声を合図に上半身裸となったこのワシが飛び込み、敵兵にチョップの嵐をくらわせる。そして最後にゆっくり全てのトイレを占領するのじゃ。」
全員 「なるほど。」
国王 「史上最大の作戦じゃ。心してかかれ。」
国王は服を脱ぎだす 背は客側 脱いだ服はきちんとたたむ
国王 「よし、ゆけーい!」
仕掛けが進む ※多少失敗しても気にせず続ける
国王 「どりゃー!」
奇声を発して突撃 チョップの嵐
次々とトイレにまたがり占領
国王 「全ての便器を占領したぞ!」
全員でモサ・デ・マーラー連呼
ティ 「見ろ!敵がよがりだして降参し始めたぞ!」上手を指さす
映像
国王 「我らの勝利じゃ!・・・安心したら何だか疲れがドッと出たぞ。おい、トランペット兵!ワシの肩を揉め!」
凸夫 「分かりました。」
国王その場に座り込む
しばらく揉む 国王は細かく指示を出す(もっと下!そう、そこ!)
凸夫 「あっ!」
国王 「どうした、トランペット兵。」
凸夫 「その背中の『ム』の文字は!」
国王 「これがどうかしたか?」
凸夫 「僕の父さんじゃない!?」
国王 「そういえば昔、凸夫という一人息子と妻を忘れて来てしまったことがある。」
凸夫 「お父さん!」
国王 「息子よ!」
BGM 『アイ・ライク・ショパン』
二人抱き合う
一方トイレの中ではすでにストロボが始まっている
国王はまだ来ない
「凸夫君、お父さんが見つかってよかったね。」暗く
「凸夫君、お父さんが見つかってよかったね。」
「凸夫君、お父さんが見つかってよかったね。」
写真 「それでは、全て丸くおさまった所で、記念撮影をしましょう。」
カシャッ
写真 「次は国王お一人で。」
カシャッ
国王 「ウッ、ストロボをもろに受けた。」
よろめいて舞台から落ちる
SE 『男の叫び声』→『水滴』→『水洗トイレ』
凸夫 「父さん!」
BGM 『リバーサイドホテル』
担架
茂 にんまり
BGM 『第九』
大団円
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