<光の国から来た男>第一回 作:闇の車掌長
科学救助隊<Science.Special.Rescue>通称S.S.R
それは科学の進歩と共に、年毎に複雑化する特種犯罪を総合的に処理解決する為に「消防」・「防衛」・「警察」・「海上保安」・「科学技術」・「公安」の各省庁と民間から選抜された人員によって創設された国家的特種機関の名称である。
凹凸のある銀盤を敷きつめたかのような月面に点在するサイト。重さのないような乾ききった地表を、地球の引力による磁場の影響で、まるで風に吹かれたように移動する流砂の粒がこびり付き、頓挫したままの開発初期当時のスペースクラフト・・・・
それらの無味乾燥とした風景の中央に、ひときわ大きく位置するサイトベース。それが、S.S.Rの月面SP(ストロングポイント)、ムーンサイトだった。
その日、ここS.S.Rの月面基地ムーンサイトでは、コントロールルームの壁一面に埋め込まれたクリスタルレーダーに次々に告知されるシグナルデーターの明滅に照らされる指揮官の姿がある。その指揮官の表情には、次々に報告されてくるデーターの為に異様な緊張が刻まれている。
霧山明実一等准尉、、、日本人の父とドイツ人の母との間に産れた彼は、健康的に日焼けした精悍な顔立ちに、鷹の眼の眼光を持つ、まさに最前線指揮官にふさわしい風貌を兼ね備えていた。
ウルトラ警備隊を始めとする様々な保安警備機関の再統合で誕生したS.S.Rでも最年少のサイトリーダーに相応しく、その昔、ウルトラ警備隊の基本訓練も行われていた英国宇宙航空団での教育を最優秀成績でパスし、帰国後、新設間もないS.S.Rに志願、種子島宇宙戦技学校を、通常4年制度のところを、2年で卒業。
日本各地での実務経験を経て、このムーンサイトの指揮官として着任。そしてあっと言う間に3年が過ぎ、今やS.S.Rのヤングリーダーとして押しも押されもしない彼であったのだが・・・・
≪>>>>緊急警報>>>>緊急警報>>>>第四惑星方向より識別不明の飛行物体が、このSPに向けて高速で接近中>>>>・≫
指揮ルームからの警戒警報をBGMにして赤い回転警告灯が狂ったように明滅する戦場。そう、ここS.S.Rの防衛中枢の一つである、月面ムーンサイト防衛管制センターは、今まさに最前線の緊張に包まれていたのだ。
すでに地下3階の格納庫から引き上げられ、射出カタパルトでウォーミングアップを済ませている低いシルエットの後退翼を持った中型戦闘機は、ブルフィングルームから駆け寄るスクランブルスタッフの搭乗を確認すると、キャノピーフードが完全にロックされる8秒も前に、システムランプ、オールグリーンをメインコントロールに瞬時に通達していた。
RURURURURU>>>>スカウトホーク.スタンバイ・・・・>>>>スカウトホーク.スタンバイ>>>>RURURURURU
≪アテンション!・・・・アテンション!・・・・グラウンドメカニック退避せよ>>>>グラウンドメカニック退避せよ>>>>・≫
≪>>>>カタパルトルームに通じる通路の機密完了・・・・・>>>>カタパルトルーム真空圧搾完了・・・・>>>>・≫
≪
トールゲィトオープン・・・・トールゲィトオープン・・・・>>>>トールゲィトオープン・・・・トールゲィトオープン・・・・≫
{こちらコントロール!スカウトホーク1、射出経路を確保。発進せよ}
「スカウトホーク1、了解!モニター最終規制ポイントまで3.2.1.ファイアー!!!!!!!」
騒然を助長しているだけの様な、様々なアナウンスボイスは、そのアドバイスを必要とする部署にとっては一言も聞き逃す事の出来ない命のボイスだった。
ズゴォウヴヴウッンズシユンn,,,,GGGGGgggOWUuuunnnn
カクカクカクカクカク
それらすべての騒然を焼き尽くす様な、スカウトホークのすべてのバックファイアーがライディングボードを叩き付け、一気に推進力を得たスカウトホークは、カタパルト支柱を伝わってくる射出デッキを見渡すコントロールルームの振動が薄れる頃には、はるかかなたに舞い踊り、謎の飛行物体に機首を向けて飛び去っていた。
「コントロール!こちらスカウトホーク1、飛行物体の補足まで93秒、目視接触点まで約180秒!」
{こちら
コントロール、了解した。}
「あ?な、なんだこいつは?こんな事、、信じられん!コントロール注意してくれ!なんだってんだ・・・・」
{落ち着け、スカウトホーク!どうした?何があったって言うんだ?}
「こ、、こんな、、いいか、コントロール!良く聞いてくれ。お客さんは、3つに分解してなおも飛行中、至急ストライクホークを増援に出してくれ。こっちも一度にザザッ、、三人のお相手ザッジジジジッ、、じゃ少し欲張り過ぎってもんだ。ザッザザ急いでザッザザザァアァァ。」
PI.PI,ピキュウロロロロロロロウウ、ブ、、ヂヂヂヂヂヂヂ、、、、
{スカウトホーク1?スカウトホーク?おい、どうした、どうしたんだぁ?}
コントロールルームからの絶叫に応えたのは、スカウトホークからの報告ではなく、無機質でしかも冷静なコンピューターボイスだった。
≪
>>>サイトリーダーに報告します。スカウトホークの光点がレーダーディスプレイから消滅しました。スカウトホークは撃墜されたものかと・・・・・なお、所属不明の飛行物体は分離した後、なおも、速度をあげて飛行中。>>>≫
{げ、撃墜だとう・・・・な、何を、そんな、、、、}
////////////////////////////////
≪・・・・ストライクホーク.スタンバイ・・・・ストライクホーク.スタンバイ・・・・・≫
「おい!コントロール?霧山ぁ!何をしてる?いつまで待たせるつもりだ。発進許可はどうした?」
≪アテンション!・・・・アテンション!・・・・グラウンドメカニック退避せよ>>>>グラウンドメカニック退避せよ>>>>≫
{す、すまん。ストライクホーク。良くないニュースだ。たった今、スカウトホークが・・}
「こちらのレシーバーでも傍受している。だから一秒が惜しい。モタモタしているなら勝手に飛び出しちまうぞ!」
{
了解!ストライクホーク、フルゲィトオープンだ!全力出撃を許可する!さっさと行きやがれ!}
≪・・・・第1から第3ゲートフルオープン>>>・・トールゲィト.フル・オープン・・・・トールゲィト.フル・オープン・・・・トールゲィト.フル・オープン・・・・≫
≪・・・・第1から第3ゲートフルオープン>>>・・・・・≫
「それでなくちゃいかんぜよ。了解した。こちらストライクホーク第2宙行隊、発進する。」
{了解!2.1.ファイアー!}
ズヴォ゛ゴォウヴヴウッンズシユンn、、、、GGGGGgggOWUuuunnnnGGGGGgggOWUuuunnnn、、、、
ズヴォ゛ゴォウヴヴウッンズシユンn、、、、
真空が創り出す無音世界での振動、、、、それは、出撃して行くストライクホークの勇姿を見守る者の心にだけ、響き渡る。
3機の攻撃型戦闘機<ストライクホーク>は、汎用型多用途機<スカウトホーク>とは比べ物にならない敏速な運動性能で、識別不明の飛行物体に近づいて行く。すでに僚機の撃墜は知っている。もはや、瞬きほどの一瞬の油断も彼らには出来ない。
そして、ものの数分も待たずに、現場上空に到達したストライクホークから、信じられない報告が次々にサイトに飛び込んで来た。
「サイトリーダー!、、、サイトリーダー!、、、こりやなんの冗談だ?スクランブル訓練のつもりなら、もう少しましな仮想標的ぐらい用意しておいたらどうなんだ!」
{?冗談????ストライクホーク、貴官の言う意味が解らん?冗談とはどういう事か?現にスカウトホークは・・・}
「ふざけるな!スカウトホークどころか、おれ達の目の前にゃ、耐用年数がすぎて廃棄処分になったポンコツがヨタヨタ飛んでるだけじゃないか!それ以外には、こっちのレーダーにも何も見えんぞ・・・・・・お、、あぁぁぁぁ!、、、なんだってんだ?そ、そんな、、、そんな馬鹿なぁ、、、!!!!!!」
PI.PI,ピキュウロロロロロロロウウ、ブ、、ヂヂヂヂヂヂヂ、、、、
「あっ!ストライクリーダー!!!、、本部管制!本部管制!、、、隊長機、被弾、、、隊長機、被弾!!!、、、敵機は、、、ザジヂザザッ、、アルファタイプに酷似しているもその戦闘能力は!!!、、、ぎぇぁあぁああぁぁ、、、」
PI.PI,ピキュウ、ブ、、ヂヂヂヂヂヂヂ、、、、
PI.PI,ピキュウ、ブ、、ヂヂヂヂヂヂヂ、、、、
≪>>>>サイトリーダーに報告!出撃したストライクホークの光点は全機、レーダーから消滅しました>>>≫
{・・・・・な、な、、、、なにぃ、、、、3機とも、ぜ、、全部が?}
現場空間に到達した直後、ストライクホークからの噛み付くような報告は、ムーンサイトの全館に溢れさせ次の瞬間、奇妙な静寂が支配した。
その数秒後サイトリーダーはクリスタルレーダー要員から信じられない報告を受ける事になった。
{サイトリーダー、識別不明の飛行物体は、このムーンサイトにミサイルを発射した模様。想定目標、月面基地のすべて!うち数発はこちらに向っています!153秒後には、初弾命中します。}
{宇宙ステーションV333より入電!先程からの光点の明滅と通信内容の説明を求めています!}
{見た、聞いたままだと言ってやれ!ついでに、そっちにも、これが夢ではない証拠にミサイルが向っているってな。月面基地のすべては、これより甲種迎撃態勢を取れ!システムオールレッドだ!広域管制を発動する。}
{D−7/D−11地区に、操縦訓練で移動中のスペースタンクがおりまーす!}
{D−7/D−11地区・・・・・新人養成チームか。よし、第7サイトに配備されているガードホークで、人員だけ救出するんだ、車体は放棄してかまわん!月面探検車のスペアなどは、いくらでも請求してやる。ガードホークは人員救出後、すみやかに宇宙ステーションV333に向うんだ!}
(くそ、・・・・・なんだって言うんだ、、、索敵部隊は敵影を確認するかしないうちに撃墜されちまうし、俺達はいったい、どんな敵からの攻撃を受けようとしているんだ・・・・・・・)
{よし、迎撃用意。管制射撃にセット!ゲイトを閉鎖しろ!}
≪メインゲイトロック、、、、メインゲイトロック、、、、メインゲイト周辺のグラウンドクルーはゲイト内に退避せよ、、、繰り返す、、、メインゲイトロック、、、、メインゲイトロック、、、、≫
「ザザザザッ、、コントロール、ザザこち、、ザッらは、、ザザ、、ホーク、ヂヂザザッにザザザ攻撃、、ザッ、、を受け被弾、、、着陸許可を求む、、ザザザッ」
{何?生きていたか!よし、ゲート停止!ゲート停止!、、、スカウトホークを収容する。グラウンドクルーとアンビュランススタッフは待機ー!}
{駄目でーす!!!今ゲートをロックしないと迎撃ミサイルを防御出来ません!ゲートロックを!}
{ふざけるなー!目の前で瀕死の仲間を見殺しなど、貴様に出来るというのか?このムーンサイトにそんな軟弱なスタッフはいらん!俺が指令でいる限り、このムーンサイトのスタッフに無駄死には、、、、}
無駄死はさせない!、、、、そう言いたかったサイトリーダーはその言葉を飲んだ。
不幸中の幸いでスカウトホークの帰還を確認はしたものの、すでに3機のストライクホークを失っているのだ。地球上とは異なり、宇宙空間では撃墜イコール死を意味する、ここはまさに最前線であったのだ。
そしてサイトスタッフも、リーダーのその気持ちを推し量っていた。
{も、申し訳ありません。、、、了解しました。、、、グラウンドクルー及び、陸戦隊付きの救護要員はこれよりハンガーに待機して、被弾機の到着次第、救出活動に入ります。}
{すまん!}
≪>>>>各迎撃ポイント、統制迎撃システム作動チェック完了>>>>≫
{サイトリーダー!被弾機を確認しました!宇宙航行法の基準以下の速度で、こちらに向っています。
到着想定時間、約140秒!}
≪>>>>敵、ミサイル>>>>サイト弾着まで、約162秒>>>>
≫
{よし、全誘導波を被弾機のみに設定して一斉照射だ!着陸軸線に乗り次第、ゲートダウンする。ただしダウンスピードは被弾機が完全にムーンサイトに入るまで、10分の6、その後は制御パネルを解除してフルダウン。手はずを間違うとすべてパァだぞ!}
{了解!全誘導波、一斉照射ー目標、接近中の被弾機、てぃ!}
VeVivvvvvvvvUuuuummmmmuu、、、、VeVivvvvvvvvUuuuummmmmuu
、、、、、、VeVivvvvvvvvUuuuummmmmuu、、、、、、、、、、、VeVivvvvvvvvUuuuummmmmuu
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪>>>>・・・・・・対象物が確認出来ません・・・・再度、照準調整を行なって下さい・・・・・>>>≫
{?なんだ、、仕損じたか?よし全誘導波、最大出力で一斉照ぁ、、てぃ!}
VeVivvvvvvvvUuuuummmmmuu、、、、VeVivvvvvvvvUuuuummmmmuu
、、、、、、VeVivvvvvvvvUuuuummmmmuu、、、、、、、、、、、VeVivvvvvvvvUuuuummmmmuu
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪>>>>・・・・・・対象物が確認出来ません・・・・再度、照準調整を行なって下さい・・・・・>>>≫
{!???、、、なんだ???、、、なんだって、、、こんな?サイトリーダー!}
{どうした?そんな大声で!}
{被弾機は、誘導波をリンクしませーん!}
{出力をあげろ。最大出力にするんだ!リンク照準は?}
{リンクアニメーションは正常!
設定パルスの強度はマックスで一斉照射していまーす!・・・・・}
≪>>>>被弾機を視認位置で確認、到着想定時間、約62秒!、、、>>>>、≫
{敵、ミサイル弾着まで、約70秒、誤差が短縮されています。}
{よし、メインゲイトダウンと収容作業の用意を同時に行なう。それしかあるまい。}
{被弾機の機体を確認、、、な!,,,なんだ!あいつは?サイトリーダー!見て下さい。誘導波をリンクしなかった訳です。}
{な、なんて事だ?いったい、、、くそ、考えるのは後だ。10秒を切ったら、メインゲートをフルダウンする!被弾機の到達時間を把握、要員は待機!!!}
{了解、モニターアップ、デジタルカウントダウン開始、}
≪>>>>20..19..18..17..16..>>>>.≫
ガグゥ゛ン、、GoGoGoGo、、、
≪>>>>15..14..13..12..11..10..>>>>.≫
{よし、メインゲート、フルダウン開始!}
ザウッガザジャッガガガガガギャリガグ
、、、GRYUvEoDooooooo
{10秒を切りました。被弾機、ハンガーに接近!!車輪(あし)が出ていない!胴体着陸だ。アレスティングバリア、硬度100/100アップパワーで拡張!}
≪>>>>アレスティングバリア、>>>>硬度100/100アップパワーで>>>>拡張します>>>>≫
≪..6..5..4..3..2..1..≫
ガドゥン!!ゴッゴグゥヴヴウゥゥ、、、ンンンンンガガガ、、ジャジャジャジャ、
{被弾機の胴体着陸を確認、アレスティングバリア正常に作動中・・・・解除まで10秒}
{被弾機、完全停止、火災発生にそなえてファイアーデポは接近して待機、、、クルーは至急、乗員の救護に当たれぇ}
まるで、スクラップ工場から拾ってきたような、その機体にかすかに見覚えはあったが、今はそれを考える余裕などムーンサイトの誰にもなかった。まさにたどり着いた、キズだらけの瀕死の怪鳥の脇では、今、ミサイルに対する恐怖と戦いながら乗員の救助が行なわれていたし、コントロールでは火事場のような騒ぎだったのだから。
/////////////////////////////
{メインゲートフルダウンだ!ゲートドアが壊れても構わん。安全装置を解除してフルダウン}
≪
メインゲイトフルパワーダウン、、、、メインゲイトロック、フルパワーダウン、、、メインゲイトロック、、≫
{メインゲート閉鎖完了まで
残り7秒、対ショック防護皮膜、照射開始!!}
{攻撃ミサイル接近中、サイトへの着弾まで、、4秒、、3秒、、2秒、}
{いかん、間に合わん!くそ、直撃だ!ショックが来るぞ!総員、防護姿勢を取れ!ハンガーの救助要員は退避しろ!}
{、2秒、、1秒、、、}・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
だが、ハンガーから逃出すスタッフなど誰一人いなかった。リーダーの霧山はその光景を見下ろし彼らの勇気に感謝しながらも、ミサイルの直撃を受けて、立ち上る轟音、大地震を思わせる振動と衝撃、、、、を予測していた。
しかし、数秒の後、霧山一等准尉とそのスタッフは一往に肩透かしを食わされていた・・・・・・・・
ズズン、ジャッシャー、、、
最初に彼らスタッフが感じたのはミサイルの着弾の衝撃とは異質な、だが慣れている筈のゲイトダウンの振動だった。そして、瞬刻の後
>>>>>ヴン、、、、ヴ゛ン、、、、ヴン、、、、、、、
>>>>>>ピコーン、、、、ヒピコーン、、、ピコーン、、、、、
≪>>>>甲種迎撃態勢による臨戦態勢解除、、、平常管制モード確認・・・システムオールグリーン・・・・広域管制を解除・・・・>>>>・≫
{態勢解除、、誰が発令した?ミサイルは?・・・・}
{サイトリーダーに報告!クリスタルリーダーパネルに光点を確認。一つ、、二つ、、合計4つ確認出来ます。いずれも識別シグナルを発進中。現在シグナルを確認中!}
{何を?又、新しい敵だとでも言うのか?識別シグナルは?}
{シグナルナンバーをチエックしました。所属を確認。今、ディスプレイにアップさ
れます。}
==================================
着信シグナルデーターアップ
データー1
S.S.R.Jpn
40. 009.00189 −00 MSS スカウトホーク
ムーンサイト:偵察飛行隊 所属
2号機と確認・・・・・・
S.S.R.Jpn 10. 027.04434 −01 MSA
ストライクホーク
ムーンサイト:戦闘宙行隊 所属 7号機と確認・・・・・・
S.S.R.Jpn 10.
027.04729 −02 MSA ストライクホーク
ムーンサイト:戦闘宙行隊 所属
3号機と確認・・・・・・
S.S.R.Jpn 10. 027.04227− 02 MSA
ストライクホーク
ムーンサイト:戦闘宙行隊 所属
12号機と確認・・・・・・
===================================
{霧山准尉!全機、うちの、このムーンサイトの所属機です。}
{なんだって?間違いはないのか?}
VVVVVVVVVVVVVVVVVV
「サイトリーダーへ、こちらスカウトホーク、聞こえるか?」
「こちらストライクホーク、サイトリーダーへ!」
{こちらサイトリーダー、霧山だ!良く聞こえるぞ。いったい、どこで散歩していたんだ。現在、サイトハンガーは被弾機の収容で使用不能。全機、ステーションV333に向かってくれ。繰り返す。現在、サイトハンガーはお客さんの世話で手いっぱいなんだ。疲れてるだろうが、誘導ビーコンを、ステーションV333の誘導パルスにチャンネルしてくれ。}
「スカウトホーク、了解した。」
「ストライクホーク前機、了解!それにしても我が家じゃなくて、あんな『掘っ建て小屋』じゃシャワーも満足に使えないぜ。」
{こちらステーションV333、聞こえてるぞ、腕白坊主ども、『掘っ建て小屋』で悪かったな。冷水のシャワーで歓迎してやるから、楽しみに待ってろよ。}
「あちゃ、・・・・・了解した。歳は取っても耳だけは丈夫なんで安心した。これより居候にうかがう。」
キラ、キラキラッ、これが戦場でなかったなら、どれだけ美しい光景だったろうか。
真っ青な地球をバックにして、ホーク達の翼がひるがえされる一瞬、太陽に反射して、まるで巨大な宝石の輝きにも見えた。
{ふう、、、いったいどうなってるんだ、、、オイ、だれかコーヒーをくれないか?ブラックでな。}
{リーダー、どうぞ、煎りたてのキリマンです。}
{おう、すまん。}
{ところで被弾した避難機についてですが、調査した所、現用機登録が、すでに抹消されておりましたので、国防ファイルから検索いたしました。これが避難機の概要をプリントアウトしたものです。}
{うむ、・・・・・・・・ブフホッ、ウップ、熱ち!、、、おい、、、こ、、、これは、、、こいつは、、、}
{リーダーが驚かれるのも無理はありません。この機体は・・・・・}
================================
■機体運用登録
:登録先
TERRENSTRIAL DEFENCE FORCE ULTRA
GUARD
(ウルトラ警備隊)
■配置運用部署
:富士山麓二子山UG.Jpn,SP
■識別No及び機体名称
Total
Code
◆TDF.UD.AAF08−000231−42 <UH−1>
三葉重工業
神奈川工場にて最終調整の上で納機
Depart Code
◆TDF.UD.AAF08−000231−42
−01< TYPEα>
北九州重工業 小倉工場生産
◆TDF.UD.AAF08−000231−42 −02<
TYPEβ>
親和宇宙工業社 青森工場生産
◆TDF.UD.AAF08−000231−42 −03<
TYPEγ>
科学技術研究所
横須賀研究室生産
■運用上の仕様
ウルトラ警備隊の大気圏内での多目的航空機として開発。戦場での運用においてはα号・β号・γ号に3分離を行なっての行動も可能。
国連登記の書類では「大型戦闘機」として通知し、これを認可されている。
■最終軍籍
国際連合平和維持部隊派遣:UG極東航空団:第一中隊・第二飛行小隊1番機
■機体暦抹消
西暦※※※※年、12月17日、
■理由
西暦※※※※年、12月17日、日本時間19:07、北大西洋上を飛行中、2名の搭乗員「ユキオ・サイノ
1等航空士」ならびに「サラ・キリヤマ2等研修生」とともに遊星に接触し、失踪。以後規定により、失踪日時より7年間を不明機として移管登録の上、期間経過後すべての経歴より、その機体登録を抹消した。
注記事項:
該当する遊星とともに飛来せる「スペル星人」との因果関係も懸念されるが、該当の異星人の死亡により捜査不能。
=================================
{チーフ、それでは、この機体は・・・・・}
{はい、、、、この機体は、、、、信じられませんが、過去から飛来して来た物なのです。}
{ううん、信じられん、、、、、そんな、、、この報告書を信じるならば、この機体は50年以上も前の・・・・}
{リーダー、ハンガーからの報告で、乗員だったと思われる2名を収容したとの事なのですが・・・・}
{なんだ?おかしな言い方をするじゃないか?乗員だったと思われる、、だなんて。間に合わなかったのか救出作業が・・・・・}
{いえ、救出作業そのものはクルーの迅速な対応で完璧だったと思います。ですが・・・・}
{よし、俺が直接この眼で確認しよう。それしかあるまい。}
/////////////////////////////////
リーダーは、だがこの時、まだ、ムーンサイトに飛来した事体を把握してはいなかった。否、たとえS.S.Rの最前線指揮官とは言っても、一個人の想像で把握できるような生半可な物ではなかったのだ。
{では、VRタイプの防護服の装着が必要です。すでに乗員は、No.4のコロニーサイトに機体ともども移動しております。このサイトのハンガーは現在、汚染除去の為に、強制一斉洗浄を開始しました。}
{汚染?・・・・なんだって、、、汚染って、今、君はそう言ったのかね?・・・・何が、いや、何に汚染していると?待て。VRタイプの防護服だって?まさか今更、放射能汚染だなんて言うんじゃなか
ろうな。放射能の毒性はすでに地球上ではただのインフルエンザ以下になっているんだぜ。}
{それが、、、恐らく放射能ではないでしょう、電子拡張子の一種と考えられますが、これまでに確認されたものとは明らかに異質なのです。最先端の除去薬剤でも処理出来ません。これは、、、これは、バクテリアタイプなのです。}
{バクテリアですって?それじゃ生きているっていうの?まさか電子が?・・・・・}
そう言って突然、会話に割り込んできたのはムーンサイトに医師資格を取得する為に、医療研修生として派遣されてきた女性スタッフ、「ローザ・アキ」だった。
{とにかく、この眼で確認するしかなさそうだ。ドクターも来るかね?}
{お供します。}
///////////////////////////////
PiiPPPiiiii......PiiPPPiiiii.....PPiiPPPPPiiiiiiiP.P.Pin
「被弾機の機体からのアラーム数値、またダウンしています、、汚染認識レベルもさらにダウン。」
{ご苦労!どうなっているんだね?なにか特種な感染物質との報告を受けたのだが?}
「リーダー!御苦労様であります。現在、感染物質としては最低濃度になっておりますが、けしてゼロでも、外部汚染されていたのでもありません。」
{どうも良くわからんな、俺のボンクラな頭でも理解出来るように説明してくれんか。それから乗員の、、、乗員の遺体はどこに安置してあるのかね?}
「遺体?あ、ただし生物学上での認識ではそうなるんでしょうが。二名とも、その奥で休ませております。会話に不自由はありません。身分証明書はこちらに預かっておりますので、御覧下さい。」
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<国際連合>平和維持部隊派遣隊
UG極東航空団:第一中隊・第二飛行小隊
UG.Japan1等航空士
「ユキオ・サイノ
」
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<国際連合>平和維持部隊派遣隊
UG極東航空団:第一中隊・第二飛行小隊
UG.Japan2等航空士研修生
「サラ・キリヤマ」
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{生きているって言うのか?機体そのものが50年も前に失踪していたっていうのに・・・・}
「自分も訳が解りません。ただ、脈拍、心臓ともに停止してはおりますが、2人とも外見上はまだ20代の後半にしか見えませんし、会話にも不自由はありません。」
{脈拍、心臓ともに停止?・・・しかし、それで生存と言えるのかしら・・・}
{とにかく接見してみようじゃないか。ウルトラ警備隊のスタッフと言えば我々の大先輩だ。}
{失礼!S.S.Rムーンサイトの責任者、キリヤマです。}
{医療研修生のアキ・ローザです。ご気分はいかがですか?}
<はじめまして、サイノと言います。素晴らしい施設と設備ですね。我々の時代とは雲泥の差ですよ。>
<キリヤマです。貴方がALICEのお孫さんなのですか?こんな立派になって・・・・>
{え?、、、あ、ALICEはたしかに私の祖母ですが、、、サラ!それでは、、貴女は、、、}
<ALICEの姉です。妹は平凡な教師でしたけれど、ワタシはオテンバが高じて、、、こんな、、、>
<サラ、申し訳ないが時間がないんだ。リーダーにお話があります。私達か時空を越えて、ここに来た理由をお話しなくてはならないんです。そしてどうか信じていただきたい。>
{うかがいましょう。どうやら、この短時間に我々が遭遇した意味不明の出来事にも関係がありそうですから。そしてお約束します。貴方がこれから聞かせて下さる事がどんなに荒唐無稽であっても信用すると。}
<ありがとう、実は・・・・>
≪>>>>警報発令・・・・警報発令・・・・ステーションV333が未確認飛行物体の攻撃を受けています・・・ステーションV333が未確認飛行物体の攻撃を受けています・・・・・エリアA−1からエリアC−4までの各防衛サイトは至急ザザザザザザヂヂヂ、、、、ブツ、、、、、、、、、≫
{なんだって!ステーションV333が攻撃を・・・・}
<しまったぁ!遅かったか。キリヤマさん、時間がありません、私達のUH−1で一緒に来て下さい。サラ、コクピットに!>
{し、しかし、あの機体は・・・・}
<今、彼らの攻撃に対抗出来るのは、残念ながら我々のUH−1しかないんです。どうか急いで下さい。>
「あ!こら、何を、、、勝手な事をされては、、、」
{チーフ、良いんだ!すべては私が責任を持つ。ゲイトをアップしてくれ!大至急だ、急げ!}
<反物質抵抗エネルギー発動、推進力、発進パワーまで94%..95..97..98..99..100%オーバー!急いで!>
≪>>>>ランディングシステムON,>>>>システム、フルコンタクト!OK!>>>>
>>>>システムオールグリーン>>>>>UH−1ランディングGO!>>>>>>
<オールライト、ディスイズ、UH−1>
Kin.KinkinnnnnnCocowaouuuuuuUUUUUuuunnnn,,,,,
音もなく、まさに音も衝撃もなく、さながら黄泉の国からの使者の様にUH−1は静かに、だが信じられない程の速度でステーションV333に向かって、飛び立っていった。
<つづく>
往年の名機が登場するあたり、もしやあの作品のアナザーワールドでは、、、と、密かな期待を抱いてしまいます。舞台は未来の月世界ですが、かの名作は、当時の国内番組でリアルな宇宙空間をテーマに扱った先駆的作品だったではないでしょうか?現代の緻密な考証と共に蘇った今作、続きが気になってしまいます。
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