CLUB 80's

行く前に彼女とちょっと喧嘩して、「あとで電話するよ」と言っておきながら思わず遊びに行ってしまいました。うう、罪悪感が。今日はちょっと遅めに23:00頃行ったのですが、どえらい人が入っていました。しかも外人だらけ。なんだか平均身長が高くて前が見えないぞ。しょうがないのでスピーカーの前まで移動していってふらふらと踊っていましたが、暑い暑い。実は私、このイベント物凄く昔(4-5年前?)から通っているんですが、最近急に人が入るようになって来ました。と行っても選曲が変わったわけでもなく("99 Luftballoons", "Video killed the radio star", "Centerfold", "君の瞳に恋してる" etc. 今回は遅く行ったこともあって、全然知らない曲がなかった...)変わったと言えばDJがうまくなったのと、VJが最近入ったくらいなんですが。世間で特に80's ブームと言うわけでもないのに、どういうこっちゃ。前DJのあじゃぴん君に「とりあえず、チャージ安いからちゃうか」と言っていたのですが、それだけでもないでしょう。
- 値段の割にきっちり踊れるので、お買得感がある。
- 外人の間ではわりと若くても懐メロとして機能する>口コミで広がった?
- 若い世代でなんか新鮮に響く?
- 単に何も考えていない。(<私)
- クラブをよく知らない人が、取りあえず入門編として来る。
- 意味不明の企画が一部マニアに受けている(次回「大文字だヨ!80's 浴衣以外の方1000円up」だそうな)。
といったところでしょうか。いま、平日のイベントの最高動員をはじき出しているそうですが、やはりよく出来ています。
ところで、次の朝ワイドショーをのんびり見ていたら、GLAY20万人ライブ、というニュースをやっていて、ああ、いつの間にこんなに人気が、とちょっとびっくり。コンサート会場の映像(上図)が流れていましたが、なんだか北朝鮮のマスゲームみたいでした。しかし、北朝鮮の国家予算よりこのバンドの集金能力の方が上ではなかろうか。あ、話がずれてしまいましたが、私、これまでこのバンドが何で売れているのかさっぱり分かりませんでした。とりあえず、氷室京介のコピー((C)近田春夫)かと思っていたのですが、何か解説を聞いていたら、若い人の演歌のかわり、と言っているファンの人がいて、妙に納得してしまいました。なるほど、歌詞も英語で雰囲気を出すと言うより、日本語で地に足の付いた浪花節風のことを歌っているし、なんか、どこか倫理観(!)を感じる所があります。ということで、どうもマスコミで日本の狂った側面ばかり流していますが、こういうバンドが売れているうちは何かmajority の中には良心が残っているのかも知れません。ただ、あ、こういう言い方はもう30台以上の人しかなかなか使わなくなっていると思うのですが、やっぱりこの人達ロックじゃないよな。今思い出したけど、某Uさんという、昔Quick Japan によく書いていた、有名な全裸DJがいるのですが、この人がクラブの某イベントで「はあいみなさん、何かリクエストないですかあ?」(クラブでこの発言も大概ではないかと思うのですが)とかお客さんにマイクを向けた時に「GLAY」と答えた客がいて、場内大受けでした。やはり、ちょっとでも高級感を売りにしている所では、この名前はギャグになってしまいますね。では、最近自分は入り浸り過ぎてわからないんですが、80's はこの場ではギャグとして流通しているのでしょうか、それともリバイバルで別の価値を持ちつつあるのでしょうか?
一般に何かの innovation で売れたあと、どういうコースを辿るかというのは定型がいくつかあるように思うのですが、たとえば (A)革新の持続(B)自然消滅(C)破滅または強制終了(D)マンネリ化というような所が多いように思います。で、だいたいは何かの革新を起こす人は尖った人が多いので、Aをめざしてじたばたして、そのうちに才能が枯渇して B か C に行く、というのが多いように思います。しっかし、この80'sに関しては、何も考えずにやっているうちにうまく D に辿り着いた、という感じです。人間の感覚というのは差違を検出するから、ずっと同じことをして楽しませるというのもけっこう難しいような気がするんですが、わりとうまいこと行っていますね。毎度来ている人も私以外にもたまにいるみたいですし。さて、GLAYはこのあとどうなっていくんでしょうか。あんまり自殺とかはしそうにないから、BかDかなあ。懐メロとして消えてしまうか、もしかして日本のstones みたいになって60才になっても活動を続けているかも。あ、そういえば、7月も終わるけど、いっこうに世界が滅びる気配はないですね。
今回「売れるとは何か」で絞って書こうとしたら大失敗でしたね。次回「革ジャン対背広」乞う御期待。ちなみに、彼女とはすぐに仲直りしました。