ZAKU LAND



 ジャンル名が「ガンダム」になっていて、こりゃあ高速戦隊シャープネルとか、ナードコアテクノという類いかと思って、マニアックだし客来るんだろうか?と思って早い時間を避けて22:30頃行ったら、実は17:30スタートで、ほとんど終わりかけでした。しかも、「イカルス星人」というバンドがライブをしている最中で、まあコミックバンドなのですが、音は正統派のロックで、かなりいい音を出しており、お客さんもそこそこはいってたいそう盛り上がっておりました。予想全外れですね。内装にはガンダム関連の模型だの巨大なザクの頭部だのが置いてあって、そういえば若い頃結構プラモ作ったなあ、と感慨にふけってしまいました。昔作ったプラモって、花火を仕掛けて全部燃やしてしまったなあ。それに、ロボット系統よりも軍艦(それも1/700のちっちゃい駆逐艦)とかタミヤのドイツ兵セットとかばっかり買っていたな。今だったら死ぬほど買えるけれども、ことさら作ろうという気力がおこらないでしょうね。なんだか有機溶剤の臭いとか、急に鼻の奥に蘇ってきた。

 それはともかく、知り合いのDJとその奥さんにちょっと挨拶して、あとはのんびりと隅っこの方で観察していました。ライブが終わったとたんにお客さんが結構引いてしまったのですが、そこからかけ出したのが初代ガンダムのイントロのナレーションでした。私のようなおっさんだと、ああ、こんなんあったなあ、と感慨に浸れるんですが、その辺りに結構いる若者の耳にはどう響くのでしょうか。あとはアニソンで繋ぎ出したのですが、自分自身にアニメへの思い入れがないのでちょっときつい。大体あの手の曲は起承転結がはっきりしているうえに踊れるように作っていないので、リミックスするか何かしないとなかなかきついように思うのですが、まあ、原曲に近い形で頑張っておりました。エヴァンゲリオンのテーマ曲はまあ今風でなかなかきれいでしたが、他はちょっと踊れないなあ。そのうちにゲームミュージックを一曲挟んで(ナムコの何のゲームだったか思い出せない...)テクノに繋いで行ったので、まあこの類いなら他のイベントでもいいか、ということで23:00ごろ帰還。

 ところで、私たまに同人誌の即売会なるものに紛れ込むことがあるのですが、最初に訪れた時にとてもびっくりしたのが、マンガ、アニメ以外に、ビジュアル系のバンドの同人誌及びコスプレが一大勢力を築いていたことでした。しかもこの人たち、マンガ等と違って対象となるものが実際の人間なので、技術はともかく絵的になかなか面白いものが多い。他のところは技術的にはすごいけれどやたらとフォーマットが似ていて、見て回ってほとんど区別がつかないことがあるのですが、そのへんだけ妙にくっきり浮き上がって見えたりします。なんか、宮崎駿だかが、「現在の全ての日本文化の根底にはマンガがある」というようなことをどこかで言っていましたが、なるほど、音楽というジャンルとも相互作用しつつあるのか、とおもって、大阪のもう少し大きめのイベントで、洋楽なんか扱っている人はおらんだろうか、と一生懸命さがしてみましたが、これは未だに見たことがありません。やはり、この人たちはキャラクターに対する愛情が動機の大部分を占めているから、音楽の質とかより感情移入できるかできないかの方がポイントのようです。

 さっき書いた知り合いのDJは、コスプレのイベント等にも出ているそうなんですが、一体どういう客層で、どういう曲でどうやって踊らせているのでしょうか。例の同人誌の即売会にいるような、対人関係が苦手そうで、ちょっと大腸菌の臭いがするような人たちがわんさか集まっているんでしょうか。と書くとなんか悪口みたいですが、私はどちらかと言うとバックグラウンドはそちらに近いので、この路線で、きちんと踊れる選曲、繋ぎ方を開発して、ここでの定番イベントに育ってくれたら痛快だな、と感じました。なんとなく、需要はあるような気がします。で、独自のあか抜けない客層のイベントになって、そのうち美容師ナイトとジョイントして、「学校に行こう!」の逆を行って、もてない君をとっ捕まえてばりばりのクラバーに仕立て上げてしまう、とかやってくれないかな。

 あと、「銀河漂流バイファム」のオープニングの洋楽もどきの曲はなかなかいいと思うんですが、今度やるとき使ってくれないかな。30分ぐらいしかいなかったのにいっぱい書いてしまった。