最近どうも疲れが溜まっております。別に仕事がつまっているわけでもないのに家に戻るとへたり込んで寝てしまって、気がついたら朝になっている。さらに、この前日に宇治川の花火大会に行ってきて、恐るべき人込みの中を歩いたのでその時の疲れから回復していないらしい。この日も彼女を送り返した後どっと疲労が襲ってきて、行こうかどうか迷ったのですが、せっかくの残り少ない独身人生、有効活用せねば、と、修理したばかりのMTBに乗って入場。
おお、この人数は。2500円でこれだけ入るのはさすがに知名度高いな。しかし回している人の顔はどうも見覚えが...あ、深水さんじゃん。80’s以外の曲をかけているのはとても久しぶりに聴きますが、やっぱりうまいですなあ。音自体もいいし、スムーズにいいとこだけを繋いでくれている。そういえば、最近実験中にFMラジオをかけていると妙に聞き覚えのある曲が多いんですが、この人が選曲に関わっているんでしょうか。とりあえず1リットルばかりビールを飲んで、おお、低音絞ってる絞ってる、などと行動を観察しつつぼんやりしていました。
で、つぎのDJのひとは私は知らないのですが、いわゆるこのイベント本流の洒落たポップスを流しはじめました。これがまたわりとぶつぶつと切って、一曲丸ごと流すようなスタイルの人で、そういえば田中知之と言う人もこんな感じだったなあ。思い出しましたが、かなり前に彼の" Dancing at the disco at the end of the world" というミックス版があったので買って、やっぱりいい音だなあ、と今でも愛聴しているのですが、しかし、本人、こんなにDJうまくないぞ。どっちかというと今回している人みたいに、一曲丸ごとかけて、わりと適当に次の曲に繋いでいるような印象があります。なんかこの田中さんというひと、DJを志向していたと言うより、ただめったらやたらといい音が好きで、お客さんに向かい合って踊らす、と言うより、ひたすら自分の好きな音を流して、それがまた耳がいいもんだから立派に商品価値がある、という、お客さんと対峙していると言うよりお客さんをみなさん自分の脳髄の中に包んでしまっているような感じです。それがいいとかわるいとかいうことではなく、どっちも音がよければいいんだけど。
そういえばこの田中知之と言う人、確か昔AGFのコマーシャルでにこやかに笑ってカップスープか何かを啜っていたのを見たことがあるけど、この人のビジュアルを前面に出すとはなかなか勇気のある企業がいるものだ、いや、悪口じゃないんですが、この人やっぱり基本的に音の人だと思うので、あんまり本来のフィールドじゃないところで担ぎ出しても、相撲取りにシンクロをさせるようなものでどうかと思われます。でも、この間新幹線に置き棄てられていたファッション誌を見たらやはり載っていたし、この手のオシャレ系人種ではどう言う立場になっているのか、流行と言うのは面妖なものであるなあ(詠嘆)。
その後どうしたかと言うと、スピーカーの前に行って音を浴びて陶酔(う、嫌な言葉だ)していたら見覚えのない美しい女性が「昨日、宇治川の花火大会に行ってたでしょ〜」と話し掛けてきて、急に恐慌を来したわたくしはそのまま遁走して下宿に逃げ帰ってしまいました。ああ、格好悪い。結局田中さん本人のDJとかライブとか、いろいろと聞き逃してしまった。