Club 80's~

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実は未だ見ておりません。

 さいきん、私と一緒の部屋で仕事をしている講師の人がけっこう悩んでおります。要はその人、私のやっている分野の王道を歩んで来た人なのですが、どうも最近このまま王道スタイルでいっていいものなのか、というのも、その人のやって来た事が非常に合理的でしかも面白かったので、あまりに多くの人が似たようなスタイルで仕事をはじめてしまい、この間予算申請の書類を書いた時も「新規制はあるけど独創性はない」などと書かれてしまい、あんまり傍で見ていて幸せそうに見えない。それに関連して、宮崎駿氏が、先日ベルリン国際映画祭で金熊賞を獲得しましたが、その後のインタビューで「日本のアニメーションが国際的に認められたということでしょうか」という無神経な記者の質問に「欧米で人気のある日本のアニメ作品は、コピーの繰り返しで劣化して内容が全く無くなって、危機的な状況にある」とちょっと語気を荒げて答えていたのですが、この言葉は、痛みと共に自分に向けられているんじゃないか、というように思いました。この人、若い頃から自分が描きたいと思っていた事を作ってしまった後から売れだして、品質だけは上がっているというものの、昔のイメージの縮小再生産で売っているような気がする。そうでもない路線で押した「となりのやまだ君」は大コケして、結局昔と同じ道に戻らざるを得なくなった、と、確かに金銭的にはもう不自由はないんでしょうか、本人は同じ事を延々やっていてhappy なのだろうか、等と考えつつ、延々同じ事をしつつとても幸せそうな当イベントに行って参りました。

 入ってぼんやりしてたら最初はしんえもん君。ああ、ええ音だけど、何かこの人ダンサー出身だけ合って、美しく踊れる曲、という選び方が頭のどこかにあるみたいで、ちょっとスタイリッシュすぎ。私がジジイになったんだろうなあ、と思っていたらそのうち深水さんに変わって、とりあえずMichael Jackson が入ったので一安心。ああ下品。

 その後、ちょっと紹介が入ってから本日のゲストDJのサンコン氏。もともとHiphop の人だそうな。どんなんかなあ、と思っていたら、最初ちょっとぬるいWham!などかけていて、ううん、馴染まない。ヒップホップのいい所は強いリズムではないのか。イベントのスタイルに気を使い過ぎて長所を殺しているのでは、と、ちょっと立ち止まってしまいました。しかし、そのうちにぷちっとスイッチが入ったようで、本来のスタイルに戻って、切れのある曲を全体の4割ぐらいしかかけずにばんばん繋いで来て、おお、これはいい、と再度スピーカーの前に移動しました。そういえば、このスタイル、聴いた事があるわ。ああ、あの人か。と、やっと思い出しました。しかしこの人、見事に曲の前後でリズムを合わせる意志がありません。その割にはきちんとグルーブがある。リズムって何なんだろう、と、改めて考えてしまいました。リズム。といえば、最近縁があって、親戚の人のクラシックの室内楽のコンサートに行って来ました。ちょっと面白かったのが、そのクラリネットを吹いていた人、特に音色が円やかとか、テクニカルにめちゃめちゃ上手いという事はないんですが、自分のリズムがある。多少音がかすれても、ここという時には絶対外さない。したがって、バラードがかった曲よりもテンポの早い曲の方が圧倒的に良い。なんか、クラシックで吹いてるより、こういう所でバンドで吹いている人に感じが近いように思いました。そういう活動はしないのかな。ただちょっと可哀想な事に、会場が狭くて演奏者と観客が近すぎて、息継ぎをする時のしゅっというような周波数の高いノイズが丸聞こえでした。しかし、最近よくわからないのが、基本的に低音の方が遠くまで伝わるはずなんですが(摩擦は速度に比例するため?)、ウォークマンから漏れ出てくる音は高音の方が強いのは何でなんでしょうか。等という事を考えつつ、 たまに低音がきつすぎる時があるので、ビールの缶を耳もとに近付けて高音を増強して遊んだりしていました。((c)「山の上の郵便配達」に出てくる少数民族のお姉さん)

 その後、またアナウンスがあって、ちょっとサンコン氏のルーツの曲をかけるという事で期待してたら、Wham に Madonna に Bryan Adams ... 「よくやった!感動した!」という感じで受けてしまいました。最初かけていたあまりこなれていない80'sとは全然違って良かったです。

 VJも相変わらずいい感じでしたが、ガチンコのオープニングを使っていました。そういえばあれって Kraftwerk の "We are the robots"ですね。

 本日、何か異様に外人率高し。どこかで紹介されているのでしょうか。Lonely Planet には載ってるけど。そういえばまたJY研の岡氏が中国人の留学生を連れて遊びに来ていました。なんか実験の空き時間に来ているそうな。私は基本的に実験は培養が多いので、私がやったら酵母菌でコンタミしそう。ここって安全だし、いいと思うけど、そんなわざわざ日本に向学心を抱いてやって来た純朴な女の子を悪の道に誘わなくてもいいと思うんだけど。あちゃぴん君の奥さんも来てなんか話し掛けてくれましたが、スピーカーの前に長い事いたため耳がやられて、何をいっているのか聞こえませんでした。申し訳ありません。

 結局又最後までいましたが、来月この日にロマンポルシェが来るそうな。噂の真相で「我々の音楽はあまり必要とされていないんだ。」と書いていたのが印象的でしたが、行ってみるかな。

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