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Die Galerie

千年紀終焉
1999年12月31日 ベルリン
ベルリンという街は、プロイセン王の都として発展したが、プロイセンが今日私たちが知っているドイツという国民国家の母胎となったことで、全ドイツの首都となった。戦禍で破壊され、“分断国家”のシンボルになるという過酷な途を辿ったこの街は、再統一が成ったドイツの新首都として、独特な輝きを放っている。街を分断していて、取り壊されてしまった“壁”の痕や、余り使われていなかった旧い建物を甦らせるなど、何処を向いても建設現場ばかりが目に留まる。
この独特なエネルギーを放つ街を何度か訪ねているが、1999年12月31日の訪問はとりわけ記憶に残るものである。夥しい光、花火の爆音、スピーカーから流れるテクノの大音響、人々の熱気…
写真は交通規制が凄まじく、立錐の余地もないまま流されて歩く中、塀のようになっている場所に攀じ登って強引に小型三脚を立てて撮影した。見る都度に独語のカウントダウンが耳の中に甦る…


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