原油価格【Crude Oil Price】
丁度一ヶ月前の、3月6日に、エッセイの中で、「原油価格」が急落している、と書いたら、一ヶ月たって見たら、今度は、急騰している。
もちろん、一バレル20ドルなんて、レベルには戻っていないが、3月には、10ドルだった原油が、今日時点では、15ドルまで行っているから、%にすると、50%の値上がりってことになる。
一時産品だから、すぐに大騒ぎにならないけど、消費者物価が、50%も上がったら、世の中パニックになる。(いや、、待てよ、一時の南米や、ロシアあたりは、もっとすごいインフレだったが、人々は平然と暮していたか、、、)
また、ガソリンが高くなるんだろうね。
やはり、バルカン情勢の緊張が、影響しているのでしょう。有事に、買われて値段があがるのは、米ドルと原油と昔から、相場が決まっている。
戦争が始まれば、やっぱり石油の消費は、増えるでしょう。戦闘機とばしたり、軍艦動かしたりするし、軍隊の移動というのは、すごく消費を伴うもんです。
金や、ダイヤと違って、原油は、備蓄が簡単でないので、どうしても市場価格がすぐ、反応してしまう。この点では、小麦や大豆の相場と似ていなくもない。
OPEC(石油輸出国機構)は、昨年、急落した原油価格相場を懸念していたから、今回のユーゴ騒ぎ以来、原油価格が盛り返して、喜んでいるでしょう。
だから、今回のNATOの、ユーゴ空爆に際して、中近東からは、それほど大きな批判の声は、上がっていない。
みんな、結局経済利益が落ちれば、あまり口出ししない、現金なところありますね。
もっとも、一年前の98年の4月には、原油1バレルが、15ドルくらいだったから、ようやくその水準に戻っただけともいえる。
今の1オンス280ドルのレベルは、昨年の9月以来の、今年最安値まで、落ち込んでいる。
因みに、一年前の4月には、310ドルだったから、ずっと下降気味だ。
アメリカのダウジョーンズも、ヨーロッパのFT指数も、そして、日経平均でさえ、今年は、値段が上がっているから、投資資金が、金や貴金属よりも、企業の株式購入に向かっているという事だろうけど、誰かが、小刻みに、金を放出しているんじゃないかな?という、猜疑心を見て私は、見ています。
それが、誰か?とまでは、推測が出来ませんが、ロシアとか日本政府が、窮状脱出のために、保有の金を、市場で売り捌いているとしたら、ちょっと恐いです。