FT指数
Feb.6.99

FT指数Financial Times Share Indices European series】


よくニュースで使われる、株価指数のひとつ。日経平均(日本株)、ダウジョーンズ(米国株)、とならび、欧州株の、値動きの目安になっている。

Financial Timesとは、英国の金融新聞の大御所で、"日本経済新聞"や、"Wallstreet Journal"みたいに、「これを読んでいないと、仕事にならない」くらいの必読で、ロンドンの金融街に行くと、みーんな、地下鉄の中で、これを、鞄に突き刺して歩いている。

普通の新聞の白色紙と違い、肌色の紙を使っているので、遠くからみても、すぐ分かるし、ファッションみたいなもんである。
有料で、WEBページもある。

昼食を取りながら、「今日のFT(みんなこう呼ぶ)に出てた特集、どう思う?」とか読んでいる事を前提に、話をするので、私もロンドンに行く時は、必ずこれには目を通しておく。

私も、かれこれ十年以上、ファイナンスに関わって、この道一本でやっているので、FTは、大好きな新聞です。

記事の質の高さ、豊富な情報量は、他の金融新聞と比べて、群を抜いている。

よく見る広告で、"No FT, No Comment(FTをまだ読んでいないから、コメントは差し控えます)"という、キャッチコピーも、的を得ている。

もうひとつ、好きなのは、東京特派員のGillian Tettさんという、英国の女性記者が、不定期的に、日本の政治や経済構造を、辛口に揶揄するエスプリの利いたコラムを執筆する。

似顔絵しかなくて、残念だが、なかなかチャーミングな容貌です。

もちろん、普段は、硬派の署名記事を書いているが、リラックスした文体で、自分の職場や、日本語学校での勉強、東京のナイトライフなんかを、綴っていて、私は毎回楽しみにしている。


さて、前振りが、長かったが、私が書きたかったのは、株価指数でなくて、Financial Times自体の、値段。

日本でも、FTは入手できるが、日本版は、すこし編集も違うようだし、値段は知らない。

欧州の単一通貨ユーロの導入で、域内の商品価格の統一が、進むという記事を載せていた(私も、時間の問題で、統一は進むと思う。但し、地域差は最終的に残る)。

でも、FTの販売価格を、ユーロ換算すると、まだ微妙に差がある。

ユーロの現金が、流通していない以上、旧通貨ベースで、丸めた数字にしないと、新聞スタンドの店員が、お釣の対応で、てんてこまいするから、仕方ないのだろう。

現時点で、ターゲット価格は、EUR 2,15と決めてある。


ベルギー
BEF 90 EUR 2,23

フィンランド
FIM 13 EUR 2,19

フランス
FRF 14 EUR 2,13

イタリア
LIT 3900 EUR 2,01

ルクセンブルグ
LUF 90 EUR 2,23

オランダ
NLG 4.80 EUR 2,18

ポルトガル
PTE 320 EUR 1,60

スペイン
ESP 325 EUR 1,95

やはり、物価の安い、ポルトガルやスペインに行けば、やすくかえるんですね。
理由はいろいろありましょうが、平均所得が少ないから、北西欧と、同じ値段では売れない。
その代わり、印刷や流通経費が安いから、値段を下げても利潤は、確保できる。

東京と、名古屋で、コーヒーの値段が違うのと、同じ理屈です。