日本軍の侵略

May.14.99

日本軍の侵略【Invasion by Japanese army】


私は、ロシア語はできないのだが、公私共にロシア人との付き合いが結構ある。

そうして、付き合ったロシア人のうちで、ひとりならず、複数の人が、「日本は、いまでもロシアと戦争をしてでも、北方領土を取りに来る」と本気で思っている。


まさか、冗談だろ?と言っても、結構本気でそう思っている。

ましてや、彼等が歴史上、唯一負けた事になっている、国際戦争である、日露戦争が、ロシア人の意識のなかで、警戒心を抱かせているのか。


まさか、今の日本が戦争はじめたって、ロシアは敵う相手ではないし、街宣車にのっている、右翼団体のおじさん以外は、そんなことは考えない。

しかし、私の接したロシアの人は、我々が思う以上に、日本に対する警戒心を持っていた。

「憲法9条で、戦争を放棄したから、もう日本は侵略戦争できないんだよ」、と説明しても

「そんな憲法、国会で簡単に変えられるんだろ」(今のロシアの議会のあり方を見ていると、そう思うのもしかたない、大統領令で、なんでも出来てしまう国だから)

「いまの、自衛隊の装備では、ロシアに勝てるわけないよ」

「でも、アメリカがどうせ支援するだろう」


たまたま、ロシア人と接していて、そんな事を意識したが、当然、国土をかつて日本軍に蹂躪された、アジアの他国に行けば、もっと警戒心は持っているだろう。

加害者は、過去を、すぐ忘れても、被害者は簡単に、忘れられない。

NATOの犠牲になった、セルビア人、セルビア人の犠牲になったアルバニア系住民。

それぞれが、次の世代になっても、今回の惨事を忘れることはないだろう。