NATO
Mar.25.99

NATO納豆北大西洋条約機構】


残念だ。とうとう、NATOが、ユーゴスラビア空爆を開始してしまった。

今回の空爆は、きっと良い結果を、残さないと思う。

イスラエル、パレスチナ問題と同じ、怨恨を根深く作ってしまうだけだ。


なぜ、NATOが今回、空爆をしかけるのか?ユーゴスラビアが、自国の領土だとでも、思っているのか?

ユーゴスラビアが、NATO加盟国に、危害を加えたのか?答は、ノーだ。

ロシアは、猛反対している。中国も支持しないだろう。

だから、国連安保理事会が支援する、国連軍でなく、あえてNATOでやった。

アメリカと、英国がフライングした、イラク爆撃も、完全に国連無視の、国際社会のオキテを無視した、力に物を言わせた、やり方だった。

このままでは、国連の存在意義が、形骸化していく一方だ。

国際連盟の、形骸化が、第二次大戦を招いた。

国際連合の、形骸化が、どれほど危険か、その後々の事を、考えての行動だろうか?

戦勝国クラブとして、スタートした国際連合が、歳月を経て、平和調停の役割が求められている状況で、NATO諸国は、なぜ無視するのだろう。

今回の空爆が、正当化されるならば、歯止めがきかなくなって、何でもありの状況になってしまう。

北大西洋から、程遠いアフガニスタンだって、攻撃できるかもしれない。

遠く離れた、北朝鮮攻撃だって、正当化してしまいそうだ。


NATOの生い立ちを、考えると、どうも私には、附に落ちない。

NATOが出来たのは、第二次大戦後、1949年の4月だから、丁度来月で、五十周年。

基本精神は、加盟国の一国に、武力攻撃が仕掛けられたら、それを、全加盟国に対しての、宣戦布告とみなして、一致協力して戦いましょうという、戦後の世界で、一番物騒な軍事同盟だ。

勿論、その背景は、ソ連を中心とする、冷戦下の、共産主義国同盟を、仮想敵国としての、自衛手段を整えたに過ぎません。

しかしながら、ライバルのワルシャワ条約機構が、消滅してしまった今、目標を見失って、アブナイ方向に、向かってしまっているのではないか?というのが、私の持っている危惧。

ユーゴスラビアに、爆弾を落とす権限を、NATOが持っている事が恐い。

コソボ自治州は、NATOの加盟国か?アルバニアは、NATOの加盟国か?

やはり、NATOがでしゃばる状況ではない。

国連がやるべき仕事ではないのか?

ボスニアでは、国連が和平調停の機能を果たしていた。

なぜ国連が、コソボ問題では、黙認してしまったのか、驚きを禁じ得ない。