クリスマスツリー
Dec.22.98

クリスマスツリー【Christmas tree】

と言っても、樅の木ではありません。米国の議会で使われる、隠語。

辞書には、載っていないと思う。実は、私は英和辞典を持っていないのです。
これは、私の英語力が素晴らしくて、必要ない訳ではなくて、英独→独和、和独→独英という変則的な2ステップで単語を引いているからです。
ドイツにいた頃は、仕事でも英語を使う機会は、皆無だったし、日常でも、あまり英語が通じない国なので、英和辞典は必要なかった。
ところが、最近英語を仕事で、多用するようになって、必要性には迫られているのだが、簡単に入手できないし、日本に行ったときに、買おう買おうと思っていながら、いつも忘れてしまう。

話が横道に外れてしまったが、ここで言うクリスマスツリーとは、米国で立法案を出すときに、どさくさに紛れて、大統領にサインさせちゃう手法の事です。
言うまでもなく、米国の立法は、議会が提出した法案に、大統領が署名して成立する。

大統領の署名拒否権は、イエスかノーかの二者択一であり、「この条項をちょっと、こういう風に直してくれ」というように、議会の提出案を勝手に修正する、権限は付与されていない。
それを逆手に取り、大統領が同意確実と思われる法案に、あまり関係ない修正条項を、沢山クリスマスツリーみたいに、切り張りして、一緒にサインさせてしまう、「目くらまし」戦法の事を、かの国の議会用語で、クリスマスツリーと、呼んでいるのです。

ここに来て、議会へのにらみが効かなくなってきた、クリントン大統領は、これからこの手で、どんどんプレッシャーかけられるでしょう。