ネルソン マンデラ【Nelson Mandela】
今日のニュースより。
1988年の、スコットランド上空の、パンナム機爆破テロのリビア人容疑者が、オランダでの刑事裁判を受けるために、身柄引き渡しが行われ、到着した。
オランダには、デンハーグの国際司法裁判所があるため、テロ関係の犯罪者の法廷が、よく開かれる。
その場合、よく、護送容疑者が、ロッテルダム空港に到着したりするため、異常な警戒態勢に、私も引っかかったりする。
この容疑者は、リビアが長年引き渡しを拒否し続けていたのだが、南アフリカの、いかりや長介の異名を持つ(私が勝手に、そう言っているだけだが)マンデラ大統領の、仲裁などにより、リビアが同意した。
この、やんちゃおじさんを、とうとう説得してしまった、マンデラ大統領の力量を、評価したい。
アメリカが、制裁措置や、武力による脅しを以ってしても、梃子でも動かなかった、リビアに対し、話し合いだけで、解決に導こうとする、マンデラちゃん、偉いよ。
ユーゴスラビアで、一般市民も、かまわず爆撃し、難民が出ても、すぐに手を差し伸べない、アメリカの馬鹿どもや、NATOの司令室で、偉そうに御託ならべてる、各国の軍事指導者に、爪の垢煎じて飲ませてやりたい。
それどころか、マンデラ大統領が、リビアを訪問した97年には、クリントン政権は、これをあからさまに妨害しようとした。
この時ばかりは、マンデラ大統領も、「米国は傲慢きわまりない、黒人蔑視している」と、強烈に反発した。
アパルトヘイト体制下、マンデラが、獄中27年、反政府活動者としてのレッテルを貼られていたころ、経済的な利権に目が眩む、先進国は、こぞって旧体制を支持し、マンデラを無視していた。
黒人解放闘争のリーダー、マンデラをその時に、支援表明していた、数少ない国家が、リビアだった。
いくら、世界中から袋叩きにあっている、リビアでも、マンデラ大統領にとっては、自分が苦境にあったときに、暖かく手をさしのべてくれた、恩人の国。
なんとも、儒教的教本に出てきそうな、話しだが、今回は、リビアに対して恩返しをしようと言う訳。
順調なとき、利害関係が取り持つ間は、人は寄ってくるもんだ。
本当に、困っている時に、どれだけの人が、心配してくれるかで、その人の、日頃の徳が量られる。
逆に、自分が困ったときに、助けてくれる友人こそ、大切にしたいもんです。