双生児【sausageそうせいじ】
彼女が、注文したビッグマックは、品切れで、次ぎの焼きあがりまで、席で待っていてくれと、レジの店員が説明していた。
私は別のものを、注文して、テーブル席で食べ始めたが、しばらくして、ビッグマックが出来てきた。
さっきの女の子が、それを取りに行ったのが見えたが、??あれ、黄色いジャケットに着替えている。
変だな、と思って、良く見ると、もう一人、まったく同じ顔の女の子が、色違いの、同じ赤いジャケットを着て、テーブルで待っている。
なーんだ、双子だったのか。
確かに、ジャケットの色が同じだったら、そのまま気がつかなかっただろう。
この双子の姉妹は、おそらく、いままで何度も、取り違えられて、うんざりした結果、服で判別できるように、心がけているのだろう。
双子の確率というのは、どのくらいか判らないが、誰でも一組くらいは知人のなかに、双子はいるだろう。
勿論、私がここで話題にしているのは、一卵性双生児の事である。
こういうのを、見ていると、人間は生まれた時点から、どのような風貌で育ち、どのように変っていくのかが、あらかじめプログラムされているんじゃないか?という仮説に突き当たる。
通常は、一人しかいないので、気付かないだけで、本当は皆、決められたDNAプログラムにしたがって、大きくなり、決められた通りに、皺ができ、決められた通りに、目が悪くなり、決められた通りに、腰が痛くなるのでは?
そう考えると、一所懸命ダイエットしたり、エステや、フィットネストレーニングに通っても、なるようにしかならないのかも?と疑問が湧く。
私の知る限り、体格や風貌が、著しく異なる、双生児に会った事がない。