爆破テロ
Apr.26.99

爆破テロ【how to survive in Moscow】


今日、モスクワで、昼過ぎに、中心街のホテルで、爆弾テロがあり、11人が負傷した。

場所は、赤の広場から、歩いて行ける目抜き通りにある、インツーリストホテル。

このホテルは、ソビエト連邦の時代から、外国人観光客に利用されていた結構古いホテルだ。

いまでも、従業員の愛想は悪いし、設備も老朽化して、シャワーのお湯は、赤錆でにごっている、シーツが、ごわごわで、ベッドも小さい、窓の立て付けが悪くて、開かない、お世辞にもまともな設備ではない。

但し、場所的には、一等地なので、私は出張の時に良く利用するホテルだ。


昔は、結構セキュリティーの厳しいホテルだった。

最近は結構いい加減になっていたのか、去年の11月に利用したときには、昼間は誰でも出入りができるフリーパス状態だった。

以前なら、宿泊客以外は入れなかった。

二年前くらいからは、ロビーでは、娼婦がいっぱいたむろすようになり、エレベーターに乗って振り向くと、女の子がニッコリと、2、3人立っているような状況でしたから、警備もいい加減になっていたのは確かだ。

今日の爆発は、手榴弾か、時限爆弾を利用したものらしく、20階のエレベーターホールで発生。

そういえば、私は18階の部屋に、泊った事があるな。

実は、来月モスクワに出張する予定を立てていて、このインツーリストホテルを予約しようかと、考えていた矢先の事です。


初めて、このインツーリストホテルに投宿したのは、5年くらい前でした。

チェックインして、部屋に入り、窓の外を見たら、ホテルの前に駐車してある、自動車が爆発して炎上するのを見て、外に出るのが恐くなった経験があります。

しかし、今度は建物の中で、爆弾さわぎとは、さすがにこのホテルはもう使えなくなった。


私の知る限りでは、モスクワで警備が一番安心なのは、プレジデントホテル。

今では、西側資本のホテルも、マリオットや、ケンピンスキーなんかが、モスクワに多く進出しているが、このホテルは、ソ連時代から、共産党幹部が利用していたホテルです。

設備とサービスの良さでは、ボリショイ劇場の前にある、Metropoleが一番よさそうですが、いかんせん値段が、めちゃくちゃ高いので、私のような清貧ビジネスマンには、使えない。

プレジデントホテルは、いまでは、民間人も利用できるようになっていますが、あまり商業的に熱心でないのか、タクシーの運転手でも結構しらなかったりする、穴場的ホテルです。

ここの、警備はすごいです、敷地内は高い柵で囲われていて、侵入は容易でない上に、出入り口は、機関銃を持って防弾チョッキを着た警備員が、3人ぐらい、ドーベルマンを連れて、常時見張っています。

宿泊客であっても、ホテル側の予約証明のバウチャーがないと、入れてもくれません。

そこで、パスポートを提示して、ボディーチェックを受けて、初めて敷地内に入れます。

ホテルの建物に入るところでも、また警備員が立っていて、二重三重の警戒体制を敷いているあたり、さすが共産党幹部ご用達です。

場所的には、すこし中心から離れたところにあるので、観光にはオススメできませんが、ビジネス利用には、なかなかおすすめです。

モスクワの街に来る度に、安全というのは、お金で買うもんだ、と実感します。