夏恒例慰安海水浴へ出発!の巻
聖域にも夏が来た。はっきり言って、地中海性気候のここは年中夏みたいなもんなんだが、それでも、やっぱり6月ともなると一層暑い。カミュなんかは、この時期になると自分で氷の棺をこさえて、冬眠ならぬ夏眠と決め込んじゃうんだぴ。で、その度にミロってば毎年、大騒ぎして益々暑苦しい事、この上ない... 海に行くのはいいけど、こいつがまた、幼稚園の遠足の引率みたいなもので、結構な仕事なんだっぴ。ちょっと目を離すと、その辺の漁船に「杓子くれぇ」ってからかいに行く悪がきどもや、泳いでる観光客の足を引っ張りに行く奴、半分透けた状態で浜辺をうろつき岩場のアベックを覗きに行く奴、おまけに一昨年は一体どこに隠し持っていたのか、凍ったカミュを隠し持ってきて客船にぶつからせ、タイタニックだなんぞと騒ぎ出すのまでいて、俺様は苦労が絶えないんだぴー。それでも、ちゃーんと毎年、デスマスク達を引き連れて海に行く俺様ってば、本当に心優しい漢なのさ・・・っぴ。 通りすがりに隣の双児宮では、カノンが相も変らずゲームの真っ最中。 その上、白羊宮では、前の教皇の幽霊が一緒に行きたいと纏わり付いて来て困っちゃったが、幸いムウが丁度修理中のランプ座の聖衣に、シオンを封じ込めてくれたので助かった。しかし、シオンといい。シュラんとこに住み憑いてるアイオロスといい、なんだって聖域には そういや、お前らも死人だったっけな.......... とにかく!気を取り直して、海岸へ向かう。何はともあれ、ムウがシオンを閉じ込めてくれて良かった。だって、シオンを連れていったら絶対アイオロスの幽霊も「自分だって幽霊なんだから」なんて言い出して、くっついてくるに決まってるんだぴー。この二人と来たら本当にクセが悪くて、例の杓子の悪戯も、タイタニックも、この二人がうちのデスマスク達に吹き込んだに違いないんだ。うちのお行儀の良い悪霊達に全く悪影響っぴ! そんな事を考えているうちに、ビーチが見えてきた。ホントはアフロディーテ |