でっぴーのお部屋にはシャカが毎朝お茶を飲みに来るぴー、の巻その(1) 今日も太陽がすっかり昇った頃、いつものようにシャカがふらりと顔を出した。 教皇たるもの、朝(あした)に礼拝、夕(ゆうべ)に感謝、なーむー、ってなもんで、毎朝夜明け前に起きて、こっそりと布団を抜け出し、聖域の天っ辺まで朝のお勤めに向かうらしい。教皇職といのも、なかなか苦労な事だ。一方、こいつは低血圧なのか、毎日昼も真近にやおら起きだし、寝惚け眼のまま、双児宮から処女宮の途中にある俺様の宮に茶をすすりに来ると言うわけだ。これが「神に等しい男」と「神の化身」の違いなんだろうか?でっぴー、よく分んない・・ シャカが俺様のいれたダージリンを一口すすって溜息をついた。賞味期限が切れたから持って降りてきたが、元々はアフロディーテ まぁ、ともかく、部屋の事だ。この余り混み過ぎず適度な余白を残して装飾を配置してあるところなど、我ながらセンスがいいと自負している。年代別にグループ別けをして、さりげなく入り口から右回りに、古い物から新しい物へと移っていくところなど、ちょっと博物館風で通のやり方だ。しかも、ここには |
でっぴーのお部屋にはシャカが毎朝お茶を飲みに来るぴー、の巻その(2) 今朝もまた寝ているんだか起きているのだか判らない状態でシャカがぬぼっと現れた。昨夜はいつにも増してお楽しみだったらしく、双児宮からは異様に強力な小宇宙が漂っていて、俺様のトコロにまで天使の羽やら、土星の環っかの欠片やらが吹っ飛んできた。案の定、唯でさえ昼行灯のシャカは今朝は一層ぬぼっとした顔で現れた。思うにこいつは、この白いお引き摺りみたいな衣装は止めた方がいいと思う。ただでさえ不気味なのに一層、柳の下の幽霊のようではないか。 ところで、今朝は以前から興味があった事を聞いてみようと思っていたので、機嫌取りにムウが置いていったジャミール産のジャスミン茶を出してやる事にした。薬臭いとアフロディーテ そういうものなんだろうか...俺様にはよくわからない。 「やってる最中に突然人格が変わったらどうするぴ?」 ほんまかいな 俺は思わず考え込んでしまった。 アフロディーテ やっぱり、ちょっと羨ましいかな...俺様は幸せそうにジャミール産ジャスミン茶をすするシャカの横顔を見ながら、少しだけ、嫉妬した。 |