Amazoness



アマゾネスの死



女というのは面白いものだと思う。

俺達は女神に仕える。だがこの聖域において永劫とも思える歴史上、教皇位についた女は当然ながら、黄金の聖衣を纏った女は一人とて存在しない。ここでは女は、女である事を否定し、仮面で顔を隠し、自我を消滅する事によってのみ聖闘士となる事が出来る。

俺達は女を否定して、唯一無二の闘いの女神、アテナに仕える。

男を従えはすれ、屈する事はしない。

統治するもの。
聖なる処女神。
男を知らぬが故に、かくも崇高なるもの。
男を知らぬが故に、かくも孤高なるもの。

だから俺は、俺と闘った女は犯す。
それが、この俺との戦闘という栄誉に値したアマゾネスへの賞賛であり、俺式の尊敬の意を示す方法だからだ。
敗北の末に屈辱を重ねる女は激しく抵抗する。
そうでなければならない。易々と身を任せるような女ならば、俺と対峙するに値しないからだ。
戦いに傷ついた身体で女は抵抗する。
そうでなげればならない。その様な女でなければ、俺の前に立つ事すら不可能だからだ。

女は抵抗の挙句 --- 無論、闘いに命を落としていなければだが --- 死を選ぼうとする。冥界に逃げ込めば、この俺から逃れられるわけではないという事は承知だろうに、それでも最後まで抵抗を諦めない。自分の信念に命を賭すことに惑わず、自分の誇りの為は瞬時にて無残なる死を選ぶ。そうでなければならない。だからこそ彼女たちは美しいのだから。

アマゾネスよ、俺はお前を称えよう。
己を放って、俺の一部をお前に与えよう。
女の存在とは、男を受入れるために在るのだから!
誇り高き女達よ、アマゾネス達よ。
受け取るがいい。この俺を!
アマゾネスよ!
受け取れ!








俺が今、愛したばかりの女戦士の死体は、急速に体温を失いつつある。




(で、この後に死仮面も頂いちゃうんでしょうか、デっちゃんってばス・テ・キ)