YES - Close to the Edge (Expanded &Remastered)
中学生の頃,姉がリックウェイクマンを好きで買ったアルバムで,当時は
「なんて長い曲だ」
という印象しかなく,根性のない私はほとんど聴いていなかった.にも関わらず,今回リマスター盤を買って聴いてみると,ほとんどのフレーズをしっかり覚えいた.
プログレというと曲が長くて構成が大変で聴くのも演るのもひと苦労という印象ばかりだったが,年とってみるとこの構成に意味があって,この長さは必要十分で,これ以上長くてもこれ以下に短くてもだめという完璧な構成であることを痛感した.
このアルバムが完璧だからこそ,中学生の私が「ながー」と思いながらテキトーに聴いていたにもかかわらず,ほとんどのフレーズが頭に入っていたのだった.
とはいっても,3曲中一番短いシベリアンカートゥールーが一番印象が強く,好きな曲なのだった.
しかし,今回のミックスは,私が記憶しているシベリアンカートゥールーよりもギターがより強調されているように聞こえる.しつこい位ギターが鳴っている.スティーブハウが顔をしわくちゃにして335を弾いている写真が思い起こされる.
中学生の頃,イエスを聴いたとき,一番印象に残ったのは,姉が大好きなリックウエイクマンでも,やたら弾きまくるスティーブハウでもなく,ベースのクリススクワイアだった.リッケンバッカーだと思うが,当時はまだクロスオーバーも世に出ておらずチョッパーなんてなかったはずだ.それなのに,やたらと堅い音でごりごりとベースばかりがよく聞こえる.当時私が聴いていたほかのアーティストといえば,クイーンとかごくふつーのアイドルバンドなのでベースというのは控えめなのが定番だった.なのに,このおっさんは一体なんなのだ?やたらごりごりとベースばかりが聞こえる.しかも,音が「ボンボン」という感じではなく,「べりべり,ばんばん」という感じだ.
「おっさん」といったが,このアルバムが制作されたとき,ジョンアンダーソンが28歳,スティーブハウが25歳,リックウエイクマンなんか24歳で,クイーンなどを基準に考えていた私からみて老けて見えていたのでおっさんと思っていたが,実は,対した若造だったのだ.うちの職場に入る新人と変わり無いが,コンセプトが強くよっぽどしっかりしている.
今回のリマスターではベースはやや抑えられ気味に聞こえるが,それは,現代はベースが主張する時代だからなのではないだろうか?
ところで,今回のアルバムには当時のシングルの曲とか,リハーサルなどがボーナスで入っている.シベリアンカートゥールーのリハは,大変ライブ感が溢れていて,これを聴くと,思わず,「私もシベリアンカートゥールー(スティーブハウ役)をコピーしてバンドでやりたい!」と思うほどだ.
こんなラフな演奏を世に出すことをイエス側はよくぞOKしたものだ.とくにへなへなのジョンアンダーソンはすばらしい.パンクの精神にも通ずるものがある.
実は,一緒に購入したアルバム究極のリマスターにもアルバムのリハが入っているが,こちらは,あまりにもラフすぎて,それはそれで,私達が中学校の教室で机を片付けて放課後演奏していたときの録音のようで面白いのだが,4曲続けてリハばかり聴くと,「もうええです」といいたくなる.
危機のシベリアンカートゥールーのリハはそこまで行かず,ボーナストラックの面でも,危機に軍配が上がると思う.
といって,究極がよくないという意味では無く,究極もすばらしいアルバムだと思いますが.
Led Zeppelin -How the west was
won
トップはいきなり移民の歌.のびやかなロバートプラントの声.アルバムよりさらにヘビーな音.この1曲目で引き込まれてしまいました.
72年のこの音源はブートレッグでも最高の演奏と言われており,この直後に発売される聖なる館以降ロバートプラントは声変わりしてしまう.さらに,それを追って,ジミーペイジのギターがしょぼくなっていき,ステージ上でも弾けなくなって情けなくなる.次のプレゼンスまではジミーペイジが主導するが,その後のインスルージアウトドアでは,ジョンポールジョーンズ主導のような形になってしまう.
ところどころ,コピーペーストしているが,そのコピーもとがそもそも優れているというわけで,この当時のレッドツェッペリンはまさに王者の貫禄がある.
移民の歌に続いてのハートブレイカー,ブラックドッグも最高の出来.ジミーペイジのギターもめちゃかっこいいが,やはりボーカルが元気だと迫力がある.レッドツェッペリンのライブ(ブートレッグ)というと,なんだかはらはらしながらきかなくてはならない,という観念があったが,安心して入り込める.
このCDは3枚組だが,私は個人的には1枚目のみで良いと思った.あとの2枚はボーナストラックと受け取っている.2枚目と3枚目はどれもこれも長すぎ.「幻惑されて」は確かにもともと長い曲なんだが,ここまでやると客もつかれるのではないか?一昔前のプログレの心構えできかないといけない.もしくはBGMか.
それとモビーディック.もういいです.おなかいっぱいです.出張用にこのCDをMDへダビングしたが,モビーディックははずしてしまった.モビーディックを最初から最後まで集中して聴ける人っているのだろうか?
永遠の詩でもモビーディックを寝ずに最後まで見ることができた人っているのだろうか?
しかし,ボンゾさんは体力あるな.他の3名はドラムソロ中休憩タイムをとれるが,ボンゾさんは,ステージの最初から最後まで力一杯叩きっぱなしだ.
というわけで,このアルバムの1枚目は超おすすめ.ベストはやはり移民の歌だと思う.
Time Files / Junko Ohashi Dynamite Parade / Akiko
Wada Lovers Rock / Sades
昔好きだったボーカリスト、和田アキ子と大橋純子、シャーデーの最新アルバムを購入しました。
どのアルバムも、ボーカリストにとって、久々のレコーディングということが共通事項でした。私の結論として、
ボーカリストは常に歌ってなくてはならない。
やはり、ブランクはブランクとして受け入れるべきだとおもいます。そして、へたくそでも、ずっと歌い続けている人というのは、やはり、「うまい!」です。技巧的には劣っていても、うまい。和田アキ子のアルバムには、昔レコーディングした曲もはいっていましたが、昔の方がずっとすばらしい歌でした。曲自体はとても古い曲で、今のレコーディング技術の方がずっと上なので、全体として良くなっているのは確かですが、彼女ほどのものすごい力を持った人が、本業から離れてバラエティに力を入れてしまっているのはとても残念なことです。
Incognite -No Time Like the
Future-
ボーカルがパワーアップされています.今までインコグニートのよいとこどり.あいかわらず秀作.オススメです.特に,この手の音楽をやっている人については,真似するべきところがたくさんある教科書のような作品.私は,結局一番良く聴いています.
Paul Rodgers -electric-
バッドカンパニーの時代に少し戻った感じ.前作NOWに比べるとパワーダウンと思った.相変わらず,歌はうまい.
Culture Club -Don't Mind If I
Do-
悪くはないが,当時のパワーは感じられない.レゲエ中心でBGMには最適.
Janet - All For You
なんだかよくわからないジャンル分け(R&B)されて、なんだかよくわからないとになっていますが、内容はすばらしいです。しっかりした本人の意思もさることながら、編曲もすばらしい。構成も。
しかし、彼女はなんで、必要以上に、アヘアヘいうとんのでしょうか?(^^;
彼女の良さというのは、ハードロックとか好きな人にも共通するある種のマニアックさと、ちょっとアブナイとこでしょうか。
そーそー。ちょっと話はそれるが、ハードロック好きの友達が、やっぱりジャネットをすきで、ハードロックのノリでジャネットジャクソンのコンサート前に「予習だ」といってコンサートのビデオを買ってました。で、コンサートも2回行ったらしいのだが、どれも内容は全く同じだったので、つまらんかったとのことでした。
そうです、勘違いしたらあかんのは、彼女はハードロックバンドじゃないんです。当然コンサートは、エンタテイメントをしっかり構成した脚本になっているので、ハードロックのノリで行くと、ちょっと勘違いです。
気をつけましょう。
Jeff
Beck - YOU HAD IT
COMING
ジェフベックソロでは、初のオールプロデュースアルバム。ソロになってからのジェフベックは、強者共演者によってその才能を開花させてきた。共演者によって尻を叩かれ、奇跡的なフレーズを産んできたのかもしれない。
フーエルスに続いて、今回のアルバムは周りを僕でかため、ジェフベック自身のもつアイデアとフレーズ、音で攻めてきた。昔からのファンは、オーソドックスなキーボードやドラムなどアナログ楽器とのかけあいで生まれる鋭いフレーズのようなもの、つまり、10年、20年前のジェフベックを未だに期待していることも多く、その期待はあっさり裏切られ、もしかすると、失敗作とまで言われるかもしれない。
しかし、今までのジェフベックのアルバムで、名曲とされる曲はほとんど共演者によって生み出されたフレーズであったり、(他人の)作曲が良かったりで、ジェフベック自身が「俺が全て作った」というものではなかったと思われる。そうしたフラストレーションの結果、ジェフベックはどのアルバムに対しても不満を残してメンバーとは別れている。それらの道程はジェフベックにとっての修行の時代だったのかもしれない。
今回のジェフベックは、ジェフベックという特別なギターの音をサンプリングして、それをおもいっきりちりばめた、あの音が好きなファンにとってはたまらない作品となっている。ひとつひとつの音が宝石のようで、宝石箱からひとつひとつ取り出して、テクノにのせて陳列した感じ。きっと、彼の引き出しのなかには、もっともっと色々な種類の宝石がまだ入っていて、それを出し切れていないと思う。
56才にしてテクノにはまったジェフベック。アナログなプレイと断絶したジェフベック。
しかし、もちろん、ライブはアナログである。このテクノをアナログにどう調理するか見物である。
1曲目はジェニファーの曲で、ヘビーメタリック。サウンドトラック的でもある。5,6の変拍子は妙にはまる。ギターでいっしょにこのフレーズをなぞると、全く変な拍子ではなく、リーズナブルで弾きやすいことがわかる。ギターソロはジェフベック特有の音を聴くことが出来る。2曲目はちょっと、ジェフベック、ヤンキーか?という感じの車の音で始まる。どきっとするような車の排気音。3曲目の出だしはいかにも生なギターリフから始まる。私のお気に入りの一つです。4曲目は噂のイモジェンのボーカルのきけるブルース。ブルースのアレンジをここまで大胆にして、かつそれでもブルージーなのは、ジェフベックのみではないか?5曲目はインドの曲を自分でアレンジした美しい曲。多分、今回のジャパンツアーのハイライトになると思われる。6曲目も少しアジアンテイストの入った曲。イランあたりの雑踏の雰囲気。コピーしやすい。7曲目のクリーントーンは指弾きの素敵な感じがでている。8曲目はドラマーのスティーブさんが予告していたスティーブさんの曲。最後のジェフベックの早弾きは超人的。9曲目と10曲目は事実上一曲で、美しい曲。個人的には10曲目を聴いて、ブレードランナーを思い出しました。
買って絶対損なし。
ただ、短いけどね。
Steve
Vai -Ultra Zone-
才能が体内からあふれ出ているような感じ.天才と呼ばれているらしいが,確かに天才かも.ジャンルも多岐にわたり,エキゾティックな部分はかなり映画的.ボーカルもあり.
1曲目は中近東風,私好み.2曲目はジェフベック風味.3曲目はイエス風味.4曲目はバンヘイレン風味.5曲目はどっかで聴いたことあるけど曲名がわからない.何かの番組のテーマになっていたような気がする.ちょっとジェフベック風味.6曲目も中近東風.ジェフベックのフーエルスでも中近東っぽいのが何曲かあったけど,ギタリストの中ではやっているのか?
このアルバムで一番好きなのは7曲目Windows to the
Soul.ちょっとゲイリームーアはいっているかも.音はゲイりーでも,フレーズはきっちり泣いている.
そう,「きっちり」泣いている.そこがジェフベックと違うところだと思う.プログラミングしたようなチョークとアーム.多分,ライブでは,この調子で完璧にフレーズを再現するのではないだろうか?この辺がバンヘイレンと共通しているとおもう.
8曲目は彼のボーカル入り.ちょっとリッチーブラックモア(バビロン)入っているかな?9曲目もボーカル入り.ボーカル入りの曲はちょっと覇気が落ちるかな.なんかシングルカットされそうな曲.10曲目は,雰囲気はわかるが,私はあまり好きではありません.11曲目はサミーヘイガー時代のバンヘイレンをさらに軽くした感じ.12曲目はちょい昔はやったオアシスとかそんな感じ.この8〜11曲目はちょっと私にとっては,なかだるみです.1〜7曲目のテンションはすばらしいです.
13曲目と14曲目は日本版のみのボーナスになるんでしょうか?日本のバンドBZと交流があるらしくて,日本語の歌を13曲目に入れています.私はこの手の日本人の声,歌い方がちょっと苦手なのだが,曲自体は「しっかりまとまった」感じ.何かのテーマソングになりそうな曲.BZのボーカルとスティーブバイが唄っていますが,私はスティーブバイのボーカルの方が好きです.14曲目はアコースティックです.この人は,こういう風に曲で聴かせる人ではないと思う.
イングベイなんかは,単にギターのスケールの練習をしているように聞こえるが,スティーブバイは,フレーズが魅力的な上,曲の構成も尋常ではない.さらに,いろいろなジャンルに挑戦していることから,「買って得した気分」になる.
Santana -Supernatural-
グラミーの賞取り合戦でジェフベック先生と対抗馬になっており,「まずは敵を知れ」ということで購入.11部門ノミネートされているとのことで,2部門くらい,先生に譲ってくれてもいいじゃないか,と思うが.
ラテンのあの,やらし〜雰囲気健在で,エッチな気分になれる一枚.2曲目Love
of My
Lifeはデイブマシューズという人がボーカルしているらしいが,どう聴いてもスティングである.どういうことだろうか?3曲目はどうきいても「へんな,おじさん」に聞こえる.英語のはずだが.5曲目シングルカットのSmoothは非常に売れ線の曲で,ロブトーマスという人が唄っているらしいが,どう聴いてもサザンの桑田.どうなっているのだろうか.6曲目はめちゃうれたローリンヒルにお返ししてもらっていたりしている.7曲目マリアマリアも知らない人が唄っているようだが,どうきいてもTAKE6.(単純なリズムですが,こういう曲,私はすきです.)9曲目は5曲目と同じリズムでよくきかないと見分けがつかないぞ.10曲目は,なんかいやらしくって,いい感じ.11,12曲目は,昔のサンタナを思い出すようなインストルメンタル.やっぱり,サンタナはこういう曲をいれとかないとね.13曲目は噂のエリッククラプトンとの共演.この人が加わるとなんか「もったり」するのはなぜか??途中からリズムがチェンジザワールドになり,なぜか,「こがねむし」の曲となる.
とにかくゲスト満載なのである.(ギャラだけで先生のアルバムの100倍かかっていそうである)加えて,淫靡なラテンのリズム.これで売れない方がおかしいという一枚.
Glenn Hughes -The Way It is-
雑誌BURRNでは,ロックに戻ったアルバムと少し賞賛されていたので,期待していたのですが,「ロックにもどったかぁ?」というのが正直な感想.彼の雄大なボーカルがあまり生かされてなくて,小技に走っているために,良さがでてない.ギタリストもせっかくいいのを使っているのに使いこなせてない.9曲目too
far goneは秀作.
PAUL
RODGERS -Muddy Water
Blues-
ふーちゃんからテープで一部の曲を授かっていたのですが,非常にすばらしいアルバム.トリビュート形式で優れたミュージシャンが多数参加しています.内容もグッド.これを聞いて,NOW and LIVEを聞くとさらに楽しめる.
QUEEN
1st, 3rd, 4th,5th
ビニル盤では持っていましたが,ボーナストラック付きということで買いなおしました.1stのボーナスは未発表曲で「良い」です.他はすでにある曲の焼き回しで最悪.2ndはすでにCDを持っていたため買っていませんが,シングルのShe
what a fool I've
beenがボーナスでついているため,購入する予定.
Pretenders -Viva El Amore-
ジェフベックがゲスト出演しているということで購入.プリテンダーズ,というか,クリッシーハインドは相変わらずで20年前と全く変化なし.600円追加して日本語版を買って,彼らの軌跡みたいなものを読み,彼女の波瀾万丈な人生を再認識.私はミカの旦那を寝取ってフラレタとこまでしか知らなかった.
Tony Sciuto -Be My Radio-
プリテンダーズを買いに,都会のタワーレコードにいって,たまたまAORの特集をしており,一押しだったため,とりあえず購入した1枚.これ聞いたとき,ジェフベックのコンサートの後だったため,「なんじゃ,この虚弱なやつは??」とがっかりしたが,しばらく聞いていると,わざとらしい,昔風の音作りが妙になじんでくる.ルカサーが最もわざとらしい曲でギターを弾いている.(5曲目Showdown)
Def Leppard -Euphonria-
同じくタワーレコードのヘビメタコーナーで「11曲目を聴け」とかいてあって,正直に11曲目を聴いて,「これはよい」と思って購入.しかし,タワーのヘッドホンはどういう仕掛けになっているのか知らないが,家で聴くと,それほど感動するほどではない.デフレパードはデビューCDと2枚目までは買ったが,(バンドでやろうと思っていた.簡単そうでそこそこステージ映えしそうだったので.)そこから,全然知らなかった.しかし,今このアルバム聴いて,その1枚目2枚目とほとんどかわらんと思った.そのころ出てきたクローカス,クワイエットライオット,ライオットなど,皆,エアロ,キッス,クイーンの次にでてきた第3世代ハードロックで,この後,極端なヘビメタ集団が登場して,彼らはすっかり影が薄くなってしまう.しかし,さすが,イギリス人だけあって,アメリカンヘビメタにはない演歌調なフレーズが顔を出すのはうれしい.
Jeff
Beck - WHO ELSE!
ジェフベックが久々にオリジナルアルバムを出しました。快心作です!10年前に出したフラッシュ、ギターショップでは、ちょっとがっかりしていた私でしたが、今回のジェフは違います。ノリノリです。もちろん、ボーカルなし(せりふのようなものは若干あるが)のインストルメンタルで、彼のギターを堪能できます。昔に比べると、乱暴な感じが抑えられて、全体の構成にはまるといった感じもありますが、あの、「音を聞いただけでベックとわかる」ギターは健在で、ファンにはこたえられない内容となりました。1曲目2曲目はファンキーでノリノリ。ライナーノーツにクラブDJが顔をだしていますが、ジェフベックはロックギタリストでありながら、リズムパートにブラックミュージックをとりいれて、フュージョンを作り出した最初の人間たちの一人、しかも、その中でも、最もロック色の濃いのびのびしたギターサウンドを作った人で、今思えば、ほんとに時代を先取りしていたというか、現在のクラブサウンドとしても十分使える曲を20年も前にやっていたと思います。その流れをくむのがこの最初の曲で、クラブサウンドとはいえ、ギターはばりばりのロック。しかも、ジェフのロックです。続く3曲目は原点に戻るようなブルースです。これもまた、ジェフベックグループ時代を彷彿させるギターを聞くことができます。この3曲目には、曲を聴きながら、つい、私は声をだして、「うっ、きたきたきたきた」と言ってしまいました。4曲目は少し、プログレ的変則リズムにギターがのっかる感じで、どっかで聞いたような感じ??この曲はもしかしたら、CMかなにかに使われるかも?といった雰囲気です。5曲目は8分近い大曲です。昔でいうなら、レッドツェッペリンの幻惑されてのような、ウケをはずすと、退屈なだけ。しかし、ジェフのギターは非常に挑戦的です。意識してはずしたのか、これみよがしな早弾きはありませんが、かっこいいギターソロです。6曲目は不思議な雰囲気のある天使の詩ですが、ジェフにとって、天使とは明るいメジャーコードではないのだなと感じる1曲。7曲目THXは本家早弾きスキャッターブレインなどを思い出すようなギターからはじまりますが、内容は、最近のクラブサウンド的。随所にインド的な雰囲気も感じられます。8曲目もやはりゴアな雰囲気。インド楽器は全然使っていないのですけど。8曲目はジェフのファンとしてはちょっとつまんないかもしれません。9曲目は旧友ヤンハマーの曲で、「ああ、ヤンハマーや」と誰でも思うでしょう。ブローバイブロー、ゼアアンドバックっぽいかな。途中のギターフレーズはスローテンポながら、ジェフベック節です。10曲目はなんと、尺八(かな???日本の笛みたいなの)ではじまる美しい曲。これよこれ!!私はこれに弱いのです。ジェフのバラードって、ほんっとーにすばらしい。私はお気に入りのページで、ジェフベックのベストはワイアードだとかきましたが、中でも一番すきなのは、レッドブーツでも蒼い風でもなく、実はGoodbe
Pork Pie HatとLove is
Greenだったりする。(でも、哀しみの恋人たちは嫌いだったりする。)11曲目は10曲目に続くバラード。なんか宇宙的。これで終わりです。というわけで、このCD、すべて良いですが、一押しは10曲目DECLAN,そして、3曲目BRUSH
WITH THE BLUES.
CDの内容とは関係ありませんが、クラプトン、ペイジ、ベックの3人はタメで、現在54歳なんだそうです。この年度はすごいギタリストが生まれる年だったのでしょうか?今回のアルバムは、クラプトンの覆面ユニットTDFと時代を同じくして生まれたというように感じました。TDFの方が、ポップで万人にうけやすく思いました。そこは二人の戦略的な違いなんでしょうけど、ジェフベックはロックをやったという感じがしました。万人に出すのではなく、ジェフのファンに「10年、待たせたね」と言っているようです。CDのジャケットには、ギターをひくジェフが。彼ほど時が止まったように容貌の変わらないひともめずらしいんじゃないでしょうか。とんでもなくかっこいいです。もしかして、20年前の写真ちゃうかと疑いたくなるくらい。裏ジャケ、中ジャケ、すべてかっこいい。(写真技術か??)ああ、この髪型の人が目の前に現れたら、それだけで、私はついていってしまいそうです。その上、ギターでも持っていたら、セクハラ行為に及びそうです。(^^;)
彼は欧米人にしてはとても背が低いのです。手もそんなにでかいほうじゃない。そんな彼が、最近のバンヘイレン同様(バンヘイレンはいいとこのぼっちゃんが、幼少の頃からクラシック音楽で鍛え上げられた、いわば、ロックに天下りした奴らなのに対し、ジェフは、ブルースから入って、プレスリーなどの当時のアメリカのロックをお手本に自己流でギターを修得したたたきあげのおっちゃん)、ギターのテクニックを次々と生みだし、テクニック以上にすばらしいフレーズを弾き、日本のギターキッズの神様となったのは、考えてみれば当然のことだったとも思います。
そんな彼が、いよいよ日本にやってきます。実は、先行予約がこのCDの発売前にあり、私はそのときは「どうせ、フラッシュや、ギターショップをひきずった彼なのだわ」なんて思っていまい、先行予約を逃してしまいました。(T_T) でも、この次、3月末くらいに、ほんとのチケット発売日がやってきます。今や、ベックといえば、ジェフベックではなく、バンドのベックの時代。誰も行きそうにないこのライブ、私は一人でもいくぞぉ!チケット1枚だけ注文っつーのもなんかはずかしいが、この際仕方ない。ジェフ!まっとって!!わし、いくけんね。5月30日、風邪なんかひかんように、体、気つけて、達者でなーーーーーっ!!
1. Smoke on the water-A tribute
2. Black Night -Deep Purple Tribute According to
NY
両方とも高知のバンド仲間のSちゃんのおすすめです。パープルのトリビュートで、「本物より良かったりする」という一言で買ってしまいました。グレンヒューズのバーン(是非グレンヒューズのライブインジャパン聞いてください。今もっともすばらしいバーンを聞くことができます)がとてつもなくすばらしかったので、それを期待してまず、1を買いました。Sちゃんにいわせると、こちらは、「真面目にコピーしました。本物そっくりでしょ」って感じ。なんだそうで、ほんとにその通りでした。でも、今のレコーディング技術のせいか、本物よりずっとよい。トリビュートなのに、メンバーのグレンヒューズが顔を出しているのはなぜか??
(^^;) ジョーリンターナーなんかもすばらしいボーカルをきかせてくれます。イングヴェイは私の買ったCっですっかりいやなおっさんでしたが、今回も「どや、完璧やろ!」調でひきまくっていました。リッチーのこと好きらしいが、リッチーがビデオで言ってた「今のギタリストはテクニックも高く、とてつもない早弾きもできるが、つまらん」といっていたのは、彼のことではないか?なんて思ってしまう。。確かにリッチーの曲というのは、リッチー節がはいっていて、その要素にはクラシックとブルースがはいっているとおもうのだけど、妙にそのブルースのほうにこだわりがあるようで、慰安気欄(なんじゃこれ?ATOK)イアンギランの後がまを決めるとき、ブルースの歌える歌手ということで、デビカバが選ばれたらしい。で、デビカバよりもずっと歌唱力のある、グレンヒューズがベースにまわっている。じゃあ、レインボーくんだときのジョーリンターナーは一体どういう趣旨でえらんだのか???
だいぶ、CD評からはずれてしまった。すみません・・・。このCDで私が気に入ったのは、(全部良かったのですけど)1曲目スピードキング。これは、ギターがイングヴェイです。それから3曲目、ストームブリンガー。これは、グレンヒューズがボーカルです。5曲目レイジー。これはジョーリンターナー(この人はほんまに歌がうまい!このあとファイアボールでドッケンがうたっていますが、くらべもんにならん)とイングヴェイが競演しています。イングヴェイは「これでもか」という感じ。最後の曲のウーマンフロムトーキョーは、キッスのコピーバンドにいたとき、ギタリストがうたっていて、これもキッスの曲かと思ったような曲で、そういったことを思い出してしまいました。
さて、2.のほうですが、こっちはうってかわって、かなりアレンジのはいった構成になっています。Sちゃんに言わせると、こちらは、T.M.Stevens風ファンキーヘビメタ路線で、オリジナルとはかなりちがったりする。なんだそうです。しかし、はやり、このCDでもイングヴェイが顔を出している。CD評をみると、「リッチーブラックモアのコピーをやらせたらこの人がピカ一」とかいてある。この人、こんなこといわれて満足なんだろうか。そのイングヴェイが参加しているのは10曲目のバーン。しかし、はっきりいって、グレンヒューズバンドのギタリストに負けている。どちらもツインギターでバーンをやっているのだが、イングヴェイのほうは、ぱらぱらぱらぱら弾いているだけで、音のメリハリがないし、ツイン独特の良さが全然ない。このCDでも1曲目ブラックナイトと8曲目ストームブリンガー、9曲目スピードキングでジョーリンターナーが歌っている。しかし、1のアルバムに比べるとこっちのジョーリンターナーは何か歌いにくそうにしている。アメリカ人が主導権握るとこうなっちゃうのかな?
帰ってきたカルチャークラブ
CULTURE
CLUB- VH1 Storytellers
部長室で仕事していたら,ドラム友達のN尾がやってきて,「帰ってきたカルチャークラブ,わらうで!」と,話をする前からすでに笑っている.「ライブやねんけど,ほとんどしゃべりやねん.まどか状態やわ.笑いとってるし.」
というわけで,借りました.持ってくるときも「ほんま笑うで」とN尾は笑っていました.まず,ジャケットや内ジャケットがふざけている.大学のころ,(ちょうどカルチャークラブが流行っていた頃)まじめな顔してふざけた写真をとるのがはやりましたが,プロのふざけた写真というのは気合いが入っています.大体,この邦題なんやねん.まず,これでわらわしてもらってと.
が,しかし,内容は濃い.非常によいアルバムです.1曲目は新曲「愛をください」が入っていますが,その後はずっとライブです.悪趣味なビジュアルやふざけた写真,ボーイジョージのでかい顔で誤解している人も多いと思いますが,ボーイジョージはほんっとにいいボーカリストです.ライブは最初,なつかしどころのヒット曲Poison
Mind,Miss Me
Blindから始まります.ボーイジョージの声は確かに衰えていますが,歌はあのままの状態です.このアルバムの一番の盛り上がりは8曲目新曲Strange
Voodooから15曲目のTimeまでのなんともいえないしっとりした部分じゃないでしょうか?CDの中に入っているボーイジョージのメッセージを見ながら聞くと泣けます.エアロスミスがライブをだしてバカ売れしているようですが,ライブアルバムとしては,このカルチャークラブのライブはライブらしいライブで,ライブはこうあるべきと思いました.言い切ってしまいましょう!
ここ数年で最高のライブアルバムです.
GLENN
HUGHES - The God of Voice
(日本語のファンのページもお勧めです.)
超おすすめ中の超おすすめです.この題名の通り,ボーカルの神様です.ベスト盤なのですが,ディープパープル後期からヤク中だった彼がリハビリセンターで94年に復活し,それ以来の名曲を集めたものです.特に東京のライブは涙ものです.パープルのおすすめレコードで,私は「カムテイストザバンド」を上げていますが,このなかの私の一番好きな曲「This
time comes
around」をライブで歌い上げています.ついつい,いっしょに唄ってしまう.ツインギターでBURNもやっているのですが,現存するバンドのなかで今一番この曲をうまくやれるのは彼のバンドと彼のボーカルではないでしょうか.パープルのBURNの色々なバージョンを聞きましたが,ここまですばらしいBURNは聞いたことがありません.94年に東京ライブにいったお兄さん達は幸せだなあ.94年といえば,私は出産してました.^^;うーん,惜しいことした.
AEROSMITH - A
Little South of Sanity
レコード会社の移籍に伴ってのCD発売で,色々なコンサートから曲を寄せ集めたものになっています.演奏はもちろんライブに強いエアロスミスですので,それぞれのCDよりもずっと内容の濃い,いい仕上がりになっています.しかし,ボーカルに手を加えすぎる,寄せ集めなので一貫性がない,と少し中途半端な感じがしました.エアロスミスは既にカリフォルニアジャム,ライブブートレッグといった,ライブの名盤を出しているので,それに比べると少し魅力不足かもしれません.しかし,ベスト盤として聞くのにはとてもいいのではないでしょうか.
KISS
- Psycho-Circus
わたしの大っすきなポールスタンレイさんがやたらいい曲をかいてくれて,やたらいい演奏をしてくれているアルバムです.1曲目のサイコサーカスと最後のジャーニーオブ1000イヤーズはつながった形になっていますのでボーナストラックはできたら,外して聞いたほうがいいようです.どの曲もいいのですが,1曲目から5曲目はするすると流れる感じで,どれも力はいっています.でも,私が一番すきなのは9曲目途中のポールスタンレイのボーカル.この人はほんとに唄い込んでいるというか,唄うのが好きな人なんですねえ.もともとの声もいいのですが,このしぼるような感じがほんとにいいです.このアルバム聞いて思ったのは,「ポールとジーンの二人はピーターと仲が悪いのではないか?」ピーターの曲ってなんか,ほんまにとってつけたような曲になっているんですよね.ビジネス的な制約だけでピーターを呼び戻したんでしょうか?別に「ウイアーワン」を唄わして上げても良かったような気がしているのは私だけでしょうか?あと,私は第1版を買ったのですが,あの紙ジャケットなんとかならんか・・・とおもっていたら,こないだ,CD屋さん行ったらすでにプラスチックケースになっていました.なんか損したような.
PAUL RODGERS -
Now & Live
実はポールロジャースさんというと,バッドカンパニーの頃しか殆ど知らない私でした.あらゆる有名バンドに引っ張られ続けて結局メジャーバンドには一切はいらなかったポールさんですが,ボンゾがおなくなりになってペイジと組んだり,メジャーどころとマイナーにバンドやっていたイメージがありました.彼の歌のうまさについては,言うに及ばずですが,普通,コンスタントにボーカルやってないとどんどんへたくそになるものなのですが,彼については例外だったようで,このCDのライブのほうは,ほんまにライブ???と信じられないような歌をきくことができます.ブリティッシュブルースで彼の右にでるものはいないでしょう.(THUNDERのDANNYはかなり近いけど)今いくつか知りませんが,喉は20代です.しかも,あの独特の歌い回しがそのままです.(あれは才能でしょうけど.絶対真似でるものではないし)驚いたのは,このアルバムカバーの格好が,THUNDERのDANNYのライブの格好にそっくり.どっちが真似したんだろうか?やはり,DANNYはポールさんの影響受けてるのかな?このCDはNowというスタジオ盤とLive
というライブ盤からなるお得なセットになっています.Nowの方は全て,ポールさんのオリジナル(ほんまかいな^^;;)で,バンドもとてもしっかりしています.バッドカンパニーのイメージからすると,少しロック色強いです.当たり前ですが,ボーカルは細部までいきとどいた歌のうまさに感心します.ヤードバーズっぽい安物ロックもこうするとかっこいいでしょ?っていう見本みたいな曲も入っています.(→ブライアンメイさんへ!)ライブのほうは,昔の曲がたくさんはいっていて,聞き易い構成になっています.やはり,ライブは昔の曲ばっかやってんだろうか?ってことは,新曲全然売れなかったんだろうか? ですが,お買い得なアルバムです.お勧めです.
QUEEN
-Queen in Nuce
クイーンのデビュー前のバンド,The Smile, Larry Lurex,
(PRE)
Queenの曲をオムニバスにしたアルバムです.1曲目と2曲目はフレディの加わったLarry
Lurex(ジョン・ディーコンなし)の曲,3曲目はデビュー前のクイーン,他はThe
Smileです.彼らの初期のブートレッグを聴いている人はご存じでしょうが,クイーンのあの輝かしい1〜5枚目のアルバムはどう考えても,クイーンだけの実力ではなく,プロデューサーの力が大きいのです.彼らはもともとプレスリーとかヤードバーズとかモットザフープルとか軽いロックンロールが好きなんですよね.ブライアンメイなんかがこの傾向強くて,彼は最近のソロでその正体をちらっとみせたりしてます.(これは,過ちだったと思う.クイーンのファンが全員,昔のクイーンを知っててその上で暖かくクイーンが好きだと思ったら大まちがいである.)ブライアンメイって,もともと大物っぽくないのよね.なんせ,本田美奈子にうつつを抜かしていたくらいですから.だからいつまでたっても,ギター小僧のあこがれのまとになれんのだ.
と,ここで,ブライアンメイの悪口いっても仕方ないので,CD評にもどります.
QUEENIIのシングルカット「輝ける七つの海」を買った昔のファンはじゅうじゅう承知でしょうが,フレディは昔「ゲイ」じゃなくて「オカマ」だったんですよね.このシングルのB面のねちこいボーカルは決してQUEENIIには入れられなかっただろうけれども,絶品でしたよね.(このころはバイだったと思う)1枚目のアルバムのショットでは,ぬいぐるみ抱いたりしている.大体,クイーンというのは,英語でオカマという意味です.このLarry
Lurexの曲では,フレディの少女のような美しい声を聞くことができます.私,この声が好きでクイーンのファンになったようなものなので,この2曲だけでも,とっても嬉しかったです.(^_^)Y
しかし,これ,CDなのに,ワウフラッター起こしている.(^_^;)
ここが残念.マスターテープは一体どんな保存状態だったのか・・・.4曲目はブライアンメイが歌っています.The
Smileについては,ティムとブライアンが半々でボーカルとっています.どの曲もドラムはロジャーで,この人のドラムは進歩がないというか,もともとうまかったというべきか,どれ聴いても「ああ,ロジャーや」って感じです.ぺたぺたいうんですよね.体全体が動くハードなドラムなんですけど.最後の曲BLAGはBRIGHTON
ROCKの前身とも言える曲です.ボーカルがめちゃくちゃださいけど.
なんだか,全体的にけなしてしまった.でも,もともとイチスキなバンドだけに,思い入れ激しくてむちゃくちゃ言ってしまう.このCDはとにかく,「若いフレディ」が聞けるだけでもおすすめです.フレディ,天国でどうしてるかなあ.
THUNDER - Behind Closed Doors
全ての曲にブリティッシュな味が入っています.それも,どれも違う味.どの曲も気抜いて居ません.ということで,初の全曲解説!!1.
Moth to the
flame-ヘビイでちょっとアメリカンな感じもしますが,独特の暗さとタイトなリズムがブリティッシュです.軽いフックというところ.2.Fly
on the
wall-デュランのパワーステーションを彷彿させるファンキーなナンバー.これはイギリス人にしかできないファンクです.カルチャークラブ系のギターが回っています.ボーカルが超うまい.ブラスの入れ方も非常に効果的.私はこの曲は2番目に好きです.3.
I'll be
waiting-この手のバラードはクサクなりがちですが,とってもいいです.特にギターのフレーズが泣いちゃう.私はこの曲は3番目に好きです.4.River
of the
pain-ベストのとこでもかきましたが,この曲が私は一番好きです.ポールロージャースばりの超うまいボーカルを聞くことができます.単調なコード進行ですが,たいくつしない出来です.ギターの入れ方もかなりキテます.ーと,4曲目までで,すでに私のベスト3がでましたが,この後もすごい曲が続きます.5.Future
Train-こういうのは最初にツェッペリンが始めたんでしょうか?中近東インドチックなちゃかぽことアコースティックぽいギターのあとに,ギブソン系の音がはいるという.個人的にはサビ前のリズムが好き.6.Til
the River Run
Dry-これは,うってかわって,リッチーブラックモア風です.リッチーに作らせるともっと,メロディアスというか,演歌になるのでしょうが,THUNDERのクールな持ち味を殺さない程度にしあげています.7.Stand
up-これもデュランのパワーステーション系です.ボーカルもロバートパーマーしています.男!って感じで,いい.ギターのリズムもすごくいいです.そうそう.THUNDERの特徴として,このリズムギターカッティングのすばらしさがその一つです.あと,サビ前に必ず,いいフレーズもってくるんですよね.8.Preachin
From a
Chain-これもどっちかというとリッチーの系統です.いや,もしかしたら,ホワイトスネイクかなあ.でも,ボーカルはデビカバよりはずっとロックです.歌い方については,デビカバよりも一時のイアンギランの味をちょこっとまぜています.9.Castel
in the
SAnd-この曲をアメリカ人にやらせると,多分,ハートのAll bout
Loveのように全体にごっついエコーをかけてドラマチックに仕上げると思います.しかし,イギリス人はボーカルにエコーをかけずに,ちゃんと歌わせます.歌い上げるのではなく,ちゃんと歌わせる.特にTHUNDERのボーカルはジャズやブルースのボーカルができ,かつそれをこういう演歌に生かせる人なのですばらしい.多分,彼のボーカルを譜面におとすのはすごい難しいと思う.この曲はサビのとこがいいです.10.Too
Scared to
Live--超有名女性歌手の超有名曲と同じ題名ですが,全く違います.この曲はギターのカッティングがあれほどうまいひとなのに,この曲では生かし切れていないとおもいました.でも,いい曲です.いかにもな女性コーラスが耳について離れない.11.Ball
and
Chain私個人としては,この曲はフレディがオカマからゲイになったときのクイーンの曲調ににていて,それだけで,あまり好きではありません.気合いはいっている曲ではあるのですが.12.It
happend in This Town-
最後,この曲でしめるってとこが,ブリティッシュですわ.とってもよろしい.13.Low
Life in High
Places(LIVE)-ボーナストラックです.最近のボーナストラックは曲調を考えてないものがおおいですね.そのなかで,このボーナストラックは最後の曲を引き継いで,「まあ,いいかな」と思いました.(さっきの曲とかわらんやん,と思った)観衆とのやりとりが良かったので選ばれたんでしょうか.って,ことで,初めての全曲紹介.私も気合いいれてお勧めします.みんなでTHUNDERをもりあげよう.といっても,多分,盛り上がらないとおもう.そこがアメリカンと違うとこなのよね.
THUNDER - The best of thunder
ブリティッシュの特集ということで,早速お友達が貸してくれました.80年代最後に出てきた若いバンドです.ベストの性質なのか,私の個人的な趣味か,1曲目から7曲目まではめちゃくちゃいいのですが,だんだん,なかだるみしてきて,最後の方はイギリス人なのかアメリカ人なのかよくわからない曲がならんでいます.まあ,最近の若い人は当然アメリカの影響もいい意味で受けているでしょうから,仕方ないし,それによってライブ映えする曲ができるので,いいんですけど.しかし,最後の曲で「まままままーいしゃろーなぁ」と思わず言ってしまった人,結構多いのではないだろうか?個人的には6曲目RIVER
OF PAINが一番いいと思いました.彼らのサードアルバム「Behind
closed
door」からのカット.4曲目とか5曲目はいかにもヘビーなロックでデュランデュランのアンディーがプロデュースしたってのも,頷ける内容になっていて(パワーステーションを彷彿させます),これもいいのですが,3枚目のアルバムですごくよくまとまったのかなあという気がしました.聞いてないのでよくわからなですけど.このベストには9曲目にもう一つサードアルバムからのカットがはいっています.これもグッド.ボーカルもすごくうまくなっている.CDの解説には5曲目についてバッドカンパニーを想像させるとありましたが,9曲目のボーカルの方がポールロジャースっぽいです.
ROD STEWART-
When we were the new boys
ラジオでむちゃくちゃ懐かしい曲がちょっと懐かしい声で流れてきた.フェイセスの名曲「Ooh
La
La」である.「今持っている知識をもって,10年わかかったら〜」という,34歳の私にとって身にしみるような曲である.ほんとに若い頃というのは年寄りの言うことはきかんものだが,きいておくべきものである.歌っているのはロニーレインでなく,今回はロッド.アルバムの解説を読むと,なんと,このアルバムを作っているとき,ロニーが亡くなり,結果的にトリビュートになってしまったようである.ついつい,買ってしまった.ちょっと後悔した.でも,ちょっと暖かい気持ちもしている.もともとおっさん顔だったロッドだけど,すっかりおじさまになっている.高校生の頃,ストーンズ等のイギリスのロックの流れをくんだ,スモールフェイセス,フェイセス,続く,ロッドスチュワート,イアンマクラガン,ロンウッド(現ストーンズ)に凝った時期があったのだが,その頃の音楽が満載されているアルバムである.録音が良くなって,ロッドのボーカルも勢いはないものの渋くまとまっている.声のせいだろうか.この人の歌を聴いていると私は「女」になってしまう.特にコステロに推薦されたバラード,5.
Secret Heart, 7.Shelly My
Loveはしみるよ〜.輸入盤なんで歌詞がよくわからないのだけど,ラブソングでしょう.愛は言語を越える.やはり,ボーカルは偉大だ.9.
Weakもいいです.ブリティッシュロックの流れもくんでいる曲です.
DES'REE - Supernatural
ロートーンの黒人女性ボーカルといえば,シャーデーや下のダイアナキングなんか思いつくのかも知れませんが,この人も,毛色はちがうものの,なかなかのボーカルです.アニタベイカーと同じく,自分で曲もつくって歌っちゃう人で,このアルバムにはヒットシングルのLIFEなんかもはいっていて,全体に親しみやすくなっています.映画ロミオとジュリエットのためにつくった曲「I'm
Kissing
You」はさすがに劇中歌だけあって,気合いがはいっており,えんえん続くビブラートには「マイッタ」としかいいようがありません.この曲をボーカルコピーすると,結構いいボイストレーニングになるかもしれません.曲風は流行を追った感じではなく,ステファニーミルズっぽいかなあと思いました.
DIANA KING - Think Like a Girl
レゲエ出身でそういう色眼鏡で見られることの多いダイアナキングですが,歌唱力は類希な才能の持ち主で,これは練習とかでうまくなったものではない,天賦の才と思われます.(私も,うまくはないですが,一応バンドのボーカリストだったひとで,結局はボーカルがいい曲というのは好きです.特に技術面で優れた曲はどうしても気になってしまいます.)声質は薄いですが,サラブレッド・ホイットニーヒューストンに負けない歌唱力の持ち主と思います.ボイス発音もかなり技術があります.このCDはそれまでの彼女のCDよりも全体にコマーシャルにで聞いて,一つ一つの曲が聞き易く,レゲエ色の強いものものありますが,単なるコンテンポラリーものも多数はいっています.題名通り,少女の気持ちのような恋を唄ったものが多く,12曲目のstillなんかはちょっと,じーーんとくるものがありました.彼から別れを告げられて,最後の夜,彼の顔を見ながらI
still lovin
youと心の中で繰り返す,その後,彼を忘れたつもりでも,彼に似た人を街で見かけただけで思い出してしまう・・・.無理して強気な振りをしても,ちょっとしたことが心の琴線に触れてしまった.こんな弱気な唄ですが,ちゃんとその後,最後の曲I
say a little
prayer(カバー曲ですね.聞けば,あー,あの曲ってわかりますが,誰のだったか忘れてしまいました.)を軽快にアレンジしたもので終わります.最近の女性のCDはマドンナにしても,ジャネットにしても女性を勇気づけるような内容のものが多いとおもいます.
Van Halen-VAN
HALEN III
私の大好きなサミーヘイガーさんが抜けて,
どうなることやらと思っていたアルバムですが.
多分シングルになる2曲目のWithout Youは
バンヘイレンの実力を見せつけるようなかなり充実した内容となっています.
この曲を最初ラジオで聞いたときは,
レッドツェッペリンを彷彿させるような重量感を感じました.
この曲以外でも全体的にレッドツェッペリンを感じさせるような
雰囲気があります.特にドラムがそんな感じがしました.
サミーヘイガーが入ることで
ギターが1本増えたこと,ボーカルが楽になったことで
バンヘイレン自体が幅が広がり,ハードロックに留まらない
色々な曲が出来たと思うのですが,
やはりエディはギターが弾きたくなったのか,
サミーヘイガー中心の音づくりから 完全に脱出した感じです.
特定の曲以外は聞いていると
エディのギターばかりが耳につきます.
曲はサミーヘイガーのときのようなメロディ中心ではなく,
重量感を重視したものがおおくなっています.
1曲目は316を思い出すような感じでした.
2曲目はとてもエモーショナル,
3曲目はイントロから最初の出だしまでがすごくいい曲です.
4曲目は本当はいい曲なんだろうけど,なんだかなあ.
5曲目はラジオでも推薦曲ででてたような曲です.
6曲目はAC/DCかな? 7曲目はヘビメタです.
これなんか,サミーヘイガーのボーカルのマネをしているのだろうなあ
というのがわかるのですが...
8曲目はギターの曲です.エディのギターがよく聞こえます.
ボーカルは少し弱い感じ.
9曲目もやたらギターばかり聞こえる.
少し,ブリティッシュっぽくなっています.
サミーヘイガーの最後のアルバムのバランスの最後にはいっていた
フィーリングを意識したものだと思います.
ちなみに私はこのフィーリングという曲がサミーヘイガーの
ボーカルでは一番好き.
10曲目は11曲目のイントロのような曲で,
11曲目はサミーヘイガーの後,
デイブが一時的に戻ったときに出した曲に少し感じがにています.
こういうのをやりたかったのだろうなあ.
音域が低いボーカリストにはあっているかな.
12曲目はピアノの曲です. 全体的にボーカルが弱い感じです.
音域が狭いので曲が限られてしまったのも惜しい.
多分,エディがやりたいことをやるには
ボーカルを替えるしかなかったのだろうけど.
このアルバムにはバンヘイレンの今までの軌跡みたいなのものってて
面白いです.
Aerosmith-NINE
LIVES
猫は9回生まれ変わる。そんなことわざをタイトルにしたCDですが、聞いてみると、バンドメンバーはドローザラインの頃を彷彿させるような、若い頃と全く変わらない、それ以上のパワーのあるアルバムになっています。しかも、その当時よりも録音技術が上がっているので、かなりごきげんなCDです。どの曲をどこから聞いてもすばらしく、手抜きが全くありません。マックにこのCDを入れるとすっごい楽しいゲームを楽しむことができます。職場のお友達、うめちゃんと大いにもりあがりました。そうそう、うめちゃんと今度3月、大阪ドームにエアロスミスを見に行きます。関係ないですが、NHKで放送された100万回生きた猫というお話はこれとは全然関係ないのですが、とてもいいお話です。絵本にもなって書店においてありますので、是非、ご一読ください。
Blackmore's
Night-SHADOW OF THE MOON
私の朝顔日記でもふれましたが、リッチーとその婚約者キャンディスのユニットです。ゼッペリン、ハート、フリートウッドマック、ルネッサンスと昔のジプシーをイメージしてアルバムを作っている人は多いですが、この二人もかなりその系統にかぶれてて、その上、リッチーはバッハとかクラシックも好きだから、その辺がうまく混ざって、オルゴールのようなかわいいCDができました。(かわいいっていうと変か・・)このアルバムでは、一番最初のシャドーオブザムーンと中にちょこちょこ入っているインストルメンタルが好きだったのですが、ライブを聴いてほかの曲もすごく好きになりました。特にスピリットオブザシーはほんっとにいい曲です。アルバムはお話形式になっていて、恋に破れたジプシーの女が森で踊りながら歌う、彼女の悲恋物語という、まるで、津軽海峡冬景色みたいな内容です。アルバムを全部聴くと、その彼女の優しい性格やら、16世紀のころの音楽が好きな背景、彼との出会い、別れ、そして、彼女の気持ちがつづられていて、女性がこのアルバムを聴くと、それなりにひきこまれるのではないでしょうか?まあ、歌っている本人は実は結婚間近でるんるんなんですけどね。
Janet -THE
VELVET ROPE
ジャネットジャクソン自身を語るベルベットロープ.
このアルバムでは全23曲のうち,7回のジャネット自身のコメントがはいっています.
どの曲もいい曲だし,完璧にしあがっていますが,彼女自身のかいた歌詞の内容が
これまたいいです.社会的なコンセプトの強いものもありますが,
彼女自身の私的な感覚をかいた.4,6曲目,そしてそれ以降の
結構みじめな女性側の気持ち.
12,13曲目ではマックからインターネットにはいって,メールを読む彼女の様子.
19曲目のマゾ的な気持ち,全体に漂うセクシャルな雰囲気.
一聴の価値あり!!です.
Led
Zeppelin-BBC SESSIONS
ジミーペイジが持っていたライブの録音をいくつかピックアップしてまとめたCDです。今になって、ゼッペリン(CD中でロバートプラントがツェッペリンではなくゼッペリンと発音しているので、以下ゼッペリン)のこんな初期のライブを聴くことができるなんて誰も夢にも思っていなかったのではないでしょうか?2枚組で1枚目はブルースより、2枚目はポップよりになってます。どっちも当然いいのですが、やっぱり、ジミーページが選んだだけあって、やたら、ギターが全面にでていて、後はいったいなんなのや???という感じもあります。でも、ギターバンドってほんとにいいですね。特にこういう誰が聞いてもジミーペイジというギターなんか、聞いてて思わずにんまりしてしまいます。というわけで、このアルバムを最近、毎日毎日職場でこっそり聴いているのですが、何度も何度も聞いていると、ギターとドラムばかりが耳に残り、ごはんを食べていてもギターが幻聴で聞こえてきます。その上でさらにきくと、こんどはロバートプラントのシャウトが耳につき、これは聞き慣れると、なんだか、更年期障害に悩むおばさんが「あーーーーーーーーーっ、もうっ、いやーーーー!!」と叫びまくっているようにも聞こえてきます。^^;ジミーペイジは幻惑されてが好きなのか、やたら、しょっちゅう出てきます。しかも長い。永遠の詩の映画をみていてボンゾのソロと幻惑されてで不覚にも眠ってしまった方々は多いのではないでしょうか?私は、この映画にはいている「貴方を愛し続けて」という曲がものすごく好きで、特に最初のギターソロの部分がめちゃくちゃ好きで、このBBC
SESSIONSにも入っているかなと期待してました。確かに入っていましたが、全然違うバージョンでした。(T_T)このCDの一押しは、私はポップにハートブレーカーです。早速最初のイントロをパソコンに取り込んで警告音にしてます。もちろん、ほかの曲もすべていいです。
Rolling
Stones-BRIDGES TO BABYLON
どうせ、メンバーがほんとに演奏してるかどうかわからんという噂もとびかいましたが、CD自体はとんでもなく上出来です。アルバム「女たち」あたりからかなり策略的になったストーンズですが、ここまでくるとすばらしいの一言です。まず、ドラムがすっごい、かっこいい。あんなドラムはほかの誰もたたけないのではないでしょうか?それと、これもえらい作為的ともおもえるのですが、キースの3曲。涙がちょちょぎれるような曲。ストーンズのメンバーってうちの部長くらいの年なんでしょうか?とてもそう思えない。あんなにかっこいいおじさんになりたいものです。今度3月に彼らは初めて大阪にきます。もちろんチケットを予約しました。今、大阪中大騒ぎになってます。あらゆるところでちょびちょび、チケットを配っているようですが、なかなか手に入らないようです。4万人も入れるのに。
T.D.F.-RETAIL THERAPY
実は,エリッククラプトンが演奏しているユニットですが,全員覆面していて,一応誰かわからない
ことになっています.エリッククラプトンってひとは,ゆーみんのように非常に戦略的で,あの年で,
最前線で頑張っている1人だと思います.戦略的になれるのは,ひとえに彼の才能なんでしょうが,
出すアルバム全て,完璧な曲作りがされており,このアルバムも彼の大きな流れの傾向とは
はずれるとはいえ,非常にいい出来です.私は単純作業のプログラミングを行う場合,
必ずこのCDをかけています.彼のアコースティックギターがチェンジザワールドとは全く違った意味で
非常に生きている演奏です.しかし,本当にこの年でまだまだ,挑戦的になれる彼,
ストーンズ共々すばらしい.私もかっこいい老人になりたいものです.
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