注:これはフィクションです。 実在の人物、地名などとは一切関係ありません。 特に漫画家とか。 記憶と一緒に戻ってきたのはクラスメイトを殺したという罪悪感ではなく、恐怖感だった。 その恐怖はさしずめ、伸宏の心の中の荒涼とした土地に突っ立っている巨大なビルボードといったところだったのかもしれない。"GUN BLAZE WEST"という血文字がその表面を埋め、背景で作家陣全員が奇妙な印の入った斧やピストルを構えて、伸宏に襲いかかろうとしていた。 伸宏は慌てて身を起こした。まず目の前の尾田栄一郎なのだ。そうだ尾田栄一郎はどこに――。トーンナイフだ。替わりのトーンナイフを拾わなければ。トーンナイフ……。 途端、伸宏の首筋に、後ろから棍棒で殴られたような感覚が跳ねた。 どさっと前のめりに倒れ込んだ。 その伸宏の首の後ろに、彼自身が小栗かずまたに撃ち込んだのと同じ、銀色のトーンナイフが生えていた。 和月伸宏 打ち切り 【残り38人】 戻る |