冷遇される理系・技術者

朝鮮日報 2004/02/27 18:29

「理工系を首席卒業しても意味がない…」

 ソウル大学と延世(ヨンセ)大学を首席で卒業するという栄誉に預かった理工系の学生たちが卒業後に進路を変えるなど、韓国社会が直面している理工系の現実を改めて実感させている。

 今月26日、ソウル大学の学位授与式で「最優秀卒業生(評点4.26(4.3満点))」となったパク・サンジュン(22/物理学科)さんは、4年間の成績が4科目以外はすべて「A+」だった。

 パクさんは卒業を前に、自分の専攻の勉強を並行して続けることができる兵役特例の申し込みをしようとした。しかし幾つかの軍隊に問い合わせたものの、純粋学問である自分の専攻と合う特例の席は残っていなかった。結局パクさんは今年上半期中に通訳兵として現役入隊することを決心した。

 パクさんは「練兵場(軍隊の兵士たちが訓練を受けるところ)を転がって身体を鍛えることにした」とし、「勉強は軍隊を除隊した後、改めて始めるつもり」と話した。

 満21歳で「最年少卒業生」となったパク某(工学部・機械航空工学部)さん。2001年に入学し、3年で早期卒業したパクさんは、来学期から同大の歯学部に編入する予定だ。パクさんは「理工系の危機」と関連した記事に自分の名前が出ることを固く拒否した。

 また、今月23日、延世(ヨンセ)大学の学位授与式で首席卒業したチェ・ボユン(女性/22/食品栄養学科)さんも、今年9月から同大の原州(ウォンジュ)キャンパスにある医学部に編入する。

 チェさんは「医師になる夢を1日も早く実現させるため、夏休みや冬休みも、皆がしているような語学研修やバックパック旅行もせず、時間を惜しみながら、自分に厳しく3年6学期を過ごした」と話した。

 「最近の傾向のように“収入”のためだけに医学部に進むのではない」と強調するチェさんは、「しかし目的を持って理工系を選択した友人たちが、どうしてそれほどまでに深く進路について悩むのかは充分に共感できる」と話した。

チェ・ソンジン記者 dudmie@chosun.com