さまざまな性の問題−その2−

『愛と性の智恵』第26号(1999/10/18発行)より
セックスレス


 私は,既婚者ですが、よく,セックスレスのことで,友人と話すことがあります。
 私の友人で,出産してから,とにかく,体調が優れなくて、いつも,特にどこが悪いと言うのではなく寝込んでしまっていた人がいました。生理も,めちゃくちゃになるし、胃腸の具合もすぐれない・・。
 どうも,ご主人が,育児に全く関心がなくて,帰りが遅いとのこと。
 そこは,私と全く同じなので,よく慰めあっていたのですが、深く話していくうちに,性生活が全くないと言うのです。
 「家庭にSEXは持ち込まない」と、いわれた、と・・。
 その話し合いにも、応じないし、かといって,嫌いではないと言うし
どうしてこうなってしまったのかわからない・・。
 と,いいながら,3年ぐらいたったのですが,最近急に彼女が元気になりだしたのです。顔色もいいし、きれいになった。
 聞きにくかったけれど,「最近,うまく行ってる?」と聞いたら、「昔に戻った」というのです。ははぁーん、それでか・・・。
 やっぱり、「性生活」も夫婦にとっては大切なんだな・・・。と実感しました。

 ちょっと,年齢層が高い話題になってしまうかもしれませんが、夫婦に限らず,パートナーとの「セックスレス」についても、ご意見をお伺いしたいです。


みみさん(女性:34歳)からのご質問   

 セックスレスって流行語にまでなっちゃった感じですが、昔からあったみたい ですね。意外とそれが普通っていう感じの夫婦もけっこういたとか。

 一番多いのが、出産がきっかけという例で、これは女性の側が気が進まなくな る場合(育児の疲れや心労などで)と、夫が心理的に冷める場合とがある。
 みみさんのお友達のケースでは後者なんですよね。

 一般的に言って、男性側の問題?としては
 ・出産の現場などを見たショックでセクシーな気分がそがれる。
 ・育児をしてる妻を見て、「女」よりも「母親」を感じてしまう。
 ・妻が子供(赤ちゃん)にばかりかまけてるので嫉妬心をもつ。
 等々の原因がある。

 三番目のは妻は笑っちゃうかもしれないけど、日本の男性には多いタイプです。
 一応オトナに見えても、あるいはそれだからこそ深層心理にその嫉妬心を押し 込んでしまって、妻にわざとそっぽを向くということがある。ひねくれた子供の 態度みたく。(~-~;;
 ただ、これだと割と簡単なんですよね。「よしよし」っていう感じでなだめて あげると、「バカにするなよ」と言ってても、後からゴロニャンしてきたりする。 そういう関係を受け容れたら、セックスもOKになってくる。
 それか、逆に男を立ててあげるかね。(実はこれも表面的には立てているよう でいて、実は心理的には夫より上にいてこそ出来ることだけど。)
 とにかく、このタイプの場合はどっちみち夫より心理的に下にいちゃ無理かも しれない。或る意味、大きくゆったりと呑んでかかることですね。

 時々お話ししてるように、女性のホルモンバランスとか広い意味での生理は、 セックス経験によって大きく変わってくるようです。しかも、大抵の場合、そう 簡単には後戻りできない。
 それで僕は「愛のない性に慣れてしまうのは危険ですよ。
  それは、絶え間ない渇望・飢餓のもとになる。」
 と以前書いたわけだけど、実はこのことについて悩んでるとの私信も何通か届 いています。或る年齢を過ぎると、女性はどうしてもセックスしないと身体によ くないんじゃないかと思う人(男性も女性も)がいる。或る意味では当たってい る。だけど、ある一定期間だけの関係で後は知らないっていう(可能性がある) 男性と深い関係になっちゃうのはリスクが大きすぎる。だから、もしその相手の 男性が今はとてもいい友達なのなら、そのままの方がいいかもしれない。
 でないと、いったん男と女の関係になっちゃうと、一年後とか数年後には友達 としての彼も失うってことになる確率が非常に高い。

☆・o・……

 正確にはどういう表現だったか思い出せないんだけど(知ってる人いたら教え て下さい)「20後家はもつが、30後家はもたない」って俗諺があったらしい。 要するに、いったん性的に開発されちゃった状態で夫を亡くしたりすると、その 後「貞節」を守っていくのは非常に難しくなるってことかな。

 このことからも想像つくように、これは単なるエクスタシーがあるかないかと いうだけの問題じゃなくて、一種の習慣性という側面が強い。つまり、身体のな かのホルモン分泌とか循環器系とかのバランスがそういうふうになってしまうら しい。
 そして、実はこれは性交だけの問題じゃないんですね。むしろ性交だけでは満 たせない面が大きい。それで、「いったいどうすりゃいいんだ?」状態で投げ出 しちゃう夫がいたりする。
 でも、夫を責めても仕方ないんで、女性の方が自分の身体と心理的な状態を把 握して、少しずつ教えていってあげるしかないかもしれない。

 愛は万能じゃない。
 愛さえあればすべてうまくいく……なんてことは残念ながらあまりない。
 ある種のコツをつかんだり、精神的なものも含めたもっと大きな意味での智恵 を得ることで、性の関係がうまくいくようになる⇒そこからまた新たな新鮮な愛 情がわいてくる。そういう流れの方がむしろ自然なんじゃないでしょうか。

 

フロントページに戻る  | 「性の智恵」のページに戻る