航空券335.00 1人分 ホテル代90.00
ボストンは寒い寒いと脅されてやってきたものの、飛行機(ロスからの直行で約5時間。ちなみに息子は一睡もせず。くたびれた)から降りたら雨。なーんだ、雪じゃないじゃん、とがっくり。ええ、もっと寒いと思っていたんです。ですからこの旅行用にあったかーいコート風ジャンパーというべきものを購入したんですが。(パパは防寒用ジャケット)しかしながらしばらくぶりで日本風凍てつきというものを体感してしまった。
ホテルについてちょっとがっかり。一日90ドルっていうのはアメリカにしてみれば結構高い方だと思うのに、とっても貧相なホテルでした。ボストン、ニューヨーク、どちらもホテルはとってもお高くて、ここが一番安くて信用できそうだったんですが。[Milner Hotel]
なにしろ狭い。しかもダブルベットひとつに親子三人寝なきゃならん。せめてクィーンサイズならなんとか安眠できるけど、ダブルサイズじゃあ。(希望はキングサイズだったのに)その上、暖房ががんがんに入るか切れるかどちらかだったので、ダンナと息子の体感温度に合わせて室内温度を設定すると、わたしゃ寒くて寝られん。仕方がないので翌日は毛布を二枚追加しました。だってねえ、毛布くらい人数分要求してもいいんじゃないの、と思いませんか。しくしくしく。ロケーションはよかったんだけどねえ。
ボストン名物ロブスターくらい食べたかったんですが、あいにく本日はサンクスギビングデー当日につき、どこもかしこも閉店。ねらっていたところもあった[Legal Seafood/Park Plaza Hotel内 見た感じ、熟年夫婦や新婚、デート中といったカップルが大半でした]んですが、その日は閉まっていたし、外から見た感じ、とても子供連れでは入れそうになかったのでパスしてしまったのでした。
ボストン名物サムエルアダムスというビールを試してみました。少し甘口って感じで黒ビール。
11月27日 ボストン市内観光
翌朝、ここのホテルの最大の魅力(これしかメリットがないともいう)朝食付き、に期待して階下におりてみる。アメリカ風軽食の代表格がずらりと並んでいる。いやいや、そんな食堂、といった御大層なものじゃなくて、箱入りドーナツ、小箱のシリアル各種、イングリッシュマフィン、アメリカンマフィン、ベーグルとそれぞれに3−6種類くらいはそろえてあってなかなかのもの。それにコーヒー、オレンジジュース、アップルジュース、水がいくらでも好きなだけ飲めるようになっていて(もちろん、ドーナツ、シリアル類だって食べ放題さ)息子は目を輝かせてチョコレートドーナツを指定したのだった。(しかし二口かじっただけ)
アメリカのホテルはものすごく乾燥するので、必ず夜用の飲料水(水とかジュース類)を買い置きしておくのだけれど、その必要がなくて、熱いコーヒーが24時間飲めるというのはなかなかにありがたいものでございます。朝食とその分の金額がセーブできたのが、最大のメリットでした。
ボストンの町というのは、観光案内に従っていくと道にラインがひかれていて、そこをてくてくてくてく歩いていくと迷わなくてよござんす。[Freedom Trail] 茶会事件の船のちゃちい復元船には思わず笑ってしまい(しかしちゃんと入場料を取るのだ。ばかばかしかったので入らなかったけど)、クリスマスの飾り付けをはじめるらしいクレーンがあっちもこっちも出ていて作業する人もなんだかうれしそうに見えたりしました。
午後はぜひとも見たかったボストン美術館へ。地下鉄[とっても安全。子連れだと席を譲ってくれることが多かった]から降りてびっくり、ダンナの職場の友人とここでばったり出会ってしまったのでございます。彼もこの美術館ははじめてだったのですが、とても博識な方で、子供連れなのに、あれこれと説明してくれ、助かりました。なにしろ、広くってなにがどこにあるかさっぱり、なので、館内案内図をじっくり見ないとわからない。しかしお目当ての「すいれん」は特別展の中に入れられてしまっていて、しかもその特別展用のチケットは売りきれ。
でもまあ、息子が眠くて疲れていてぐずってて、結局ダンナが連れて外に出てしまったので、それも気になってゆっくり見られなかったんですね。気の毒にダンナはほとんど主要なものは見られなかったんです。
子供連れで美術館はなかなか難しい、かも。(特にうちの子は興奮しやすいので、お外で疲れて寝てしまうということがほとんどないので)
その人のすすめで、予定になかった水族館にいくことに。ニューイングランドアクアリウムというところで、入場料もリーズナブル。ちょこっと子供の機嫌を取るのにはいいかもしれません。中、あったかかったし。(さすがにずっと外を歩きまわっていると寒いのだ)
その日の夜、すごくおいしくて安いというすし屋[Shino Express/Newbury&Dartmouthの角 Roderの隣]にいった。ここはもうおすすめです。三人でばくばく食べて60ドル切りました。大満足です。味も値段も。今回の旅行で最大のオススメスポットですな。ただしアルコールはありません。
11月28日 ボストン発 AM10:00 ニューヨーク着 11:00
飛行機にて移動。一時間くらいのフライトなら、息子もご機嫌。しかしながら小型機なので揺れる。わたしはそういうのに弱いので、息子をダンナに任せて寝てしまった。
気分的にはもう一日、ボストンでゆっくりしたかったのだが、航空券が押さえられなかったのだ。そのあたりもあとから書いているが、マイルをためて交換したチケットのためである。サービスの悪さ極まれり。
降りてタクシーにて市内へ。チップ入れてだいたい40ドルくらい。市内までは定額なので、変な白タクにのらなければ安全。でも帰りは10ドル以上増し。そのへんが日本人、理解できなーい。(なぜ行きと帰りの料金にそんなに差が出るのだっっ)
ホテルにチェックインするときから、なんだか怪しいと感じていたけど、ニューヨークって英語の不自由なアジア人(流暢な人は別かもしれない)を蔑視しているみたいで、ホテルウーマン(黒人だった)にしてからが愛想が悪い。いや、日本人の感覚でいくとどこも愛想は最悪なのだが、そうじゃなくって、たどたどしいながらも必死で英語を操るわたしたちに、聞く耳持たぬ、という人があまりにも多いのに閉口してしまう。ここのホテルでも、ちゃんとしゃべりなさいよね、的態度をにじませつつ、ま、客だから聞いてやるわというスタイルは終始崩れず。一泊160ドルもするというのにこの対応。(でもニューヨークではこれだと安いほう)
とにかく荷物を置いて昼食をとり、メトロポリタン美術館へ。そう、ここでゴッホを見たかったのである。懲りずにまた子連れでいくところがミソですな。案の定、息子は騒ぐわ泣くわ、暴れるわでまたしてもダンナともども退場。わたしも急いでゴッホのコーナーだけみて帰ってきてしまった。
息子よ、このことは忘れずに覚えておくように。大きくなったらきっと、わたしたちをアメリカ美術館訪問の旅に招待するように。待ってるよ。ふふふ。
11月29日
本場メトロポリタンオペラも見たかったけど、ベビーシッター代があまりに高かったので(いや、オペラのチケットも高かったんだけど)諦めて、息子ともども見られるらしいブロードウェイミュージカルを見に行くことにしていた。これだってひとり80ドル近いチケット。子供料金はなし。もし、騒いで退場となると大損なので、どきどきしながらこの日の午後3時を待つのだった。
とにかく楽をしようと、午前中は日本語ツアーに参加した。ひとり40ドル。息子も30ドル取られ、憤然とする。3歳以下なんだからただでもいいと思うのだけど、みなさんはどう思います? 確かに楽だし、英語のツアーに比べればよくわかるけど、あんまりおすすめしません。
だってねえ、午前だけのツアーに参加したわたしたちが悪かったのかもしれないけど(でも選択だったんだよ)途中の中華街に降ろされて、さあ、さようなら、はないでしょう。しかも地下鉄の駅からずいぶん遠くて、道に迷ったし。ツアーなんだから、ここで昼食にするんだし、出発ホテルまで送ってくれてもいいんじゃないの、とまたしても腹立たしい思いをしたのだった。
でも高いというと、ニューヨークはどこもなにもかもなにをしても高いのだった。特に食事。子連れなので大したところには行かなかったのですが、それがいけなかったのか、安そうなカフェテリア風の店とかで朝ご飯にしたところ、トレイにサンドイッチとフルーツ、ジュースとコーヒーを乗せて清算したら、なんと30ドル近くしたので、ひっくりかえってしまった。それでもここはチップが要らない分、安いといえるかも。その前にパンケーキの朝ご飯が食べたくてはいった店では、もっと取られました。(これより量少なかったのに)
あとから聞いたところによると、ニューワーク市内では、所得の低い人たちが住めないように、そのように外食やなんやかや(ごくごく普通にスーパーでバナナや水を買っても高かったからな)を高く設定しているのだということです。
無事、ホテルまでもどり、[日中の地下鉄はダウンタウンの中心部にいかない限り、安全みたい。ぼうっとしてたらどうかわからないけど]部屋でゆっくり昼食をとって休憩までしたあと、いざ、いかん、ミュージカルとなる。息子は疲れているし、どきどきしたけど、………よかったよ。やっぱり本場物は違うね。迫力が桁違い。息子も毎日毎日サウンドトラックを聞かされ、直前には何回もビデオも見てきた効果があったのかどうか、終始、じっと見てました。ああそうそう、演目は「美女と野獣」。チケットはインターネットでゲットしました。最後、門番のおばちゃん(というのだろうか)がどうだった、と混雑の中、しばらく出られそうにないので呆然と階段にたたずんでいると聞いてきたので「すごくよかった」といい、息子も毎日サウンドトラック聞いて勉強してきたんだ、というとすごく感激してくれて、なんと裏から出してくれたのだった。………しかし、ストローラーを窓口に預けていてねえ。再び入り口からそれをとりにわたしたけ入ったんですわ。ははは。
夜はラーメンギョーザ定食を食べました。………ブロードウェイミュージカルのあとにこれかいっっ、て感じですけど。
11月30日 ニューヨーク市内観光
本当はこの日、帰る予定だったんですが、二人分の航空券をJALのマイレージがたまった分で取ったもので、この日はブロックデイだったので翌日に延ばしてます。
そうそう、そのマイレージでゲットした航空券、というのがくせものだったんです。
JALのマイレージはアメリカンエアラインの航空券と引き換えられるんですが、どうやらそれは大変に格安のチケットと同等のようです。というのも、行きも帰りも座席指定がまったくできなかったのです。子連れですから真ん中に子供をはさんでとにかく並び三席、どちらも通路側でなくてもいい、どこでもいいから並びで御願します、と旅行社を通じてさんざん頼んでいたにもかかわらず、確約はできないといわれ、行きはなんとかすいていたので(ちょっとだけだけど空席もあった)並びが取れたんですが(かなり朝早くにチェックインしたし)帰りは三席ばらばら。せめて二席並びでないと座れないのがわかっていて、そういうんですっっ。これにはさすがに激怒。しかしあわれなるかな、英語でケンカするほど英語が達者でなく、結局は泣き寝入り。大きなアメリカのおじさんに頼み込んでなんとか一席だけ変わってもらいました。
子連れの旅にはマイレージを利用してのチケットを使用するのは今後辞めようとおもいます。しかし、それが目的でファミリークラブにも入ったのになー。なんだかがっくりです。アメリカンには今後、もう乗りたくありません。けっ。
ともあれ、一日余裕ができたわたしたち。メトが見られなかったのでもう一度見にもいきたいけど、とにかくメトのオペラを建物だけでもいいから見たいとばかりにいくことにする。ここでツアーをやっていてひとり7ドル、もちろん3歳以下は無料。これがよかった。オペラの稽古をやってるのを見られたもん。モニター席からだけど。
しかしながら、息子はアベリーフィッシャーホール(オペラハウスとニューヨークバレエの舞台とここ、ニューヨークフィルの本拠地がセットになってみられるツアーなのだ)で大声で歌い出し、顰蹙物。しかも英語の歌だった。ダンナは真っ赤になって慌てて退場してしまい。ガイドのおばさんはおもしろがって一緒に歌うし。すごく恥ずかしかったよ。
その後、てくてく歩いてセントラルパークに入り、ニューヨーク名物立ち食いホットドックを食べようということになった。しかし、ホットドック三つ、ジュースが二本、ポテトの小袋スナックひとつで10ドル越えました。えええっ、でしょう。わたしも10ドル札しか握ってなかったので焦りました。ニューヨークの物価高を具現してますな。でもこの叔父さんは大変に愛想がよくて、ケチャップいっぱい塗るとうまいよ、とのたまい、ぐにゅぐにゅ塗りたくってくれました。(どうやらそれはセルフサービスなのに特別塗ったくってくれたらしい)
しかしそのホットドックソーセージの中に唐辛子スパイスがはいっていて、ぴりぴりするんです。息子は怒りまくって、結局ジュースとポテトしか食べませんでした。ううう。
この後、結局ここの公園でしばらく遊んで(ベビーシッターとおぼしき黒人の女の人が白人の子供を連れてきているというケースがものすごく多かった)、息子は楽しくてここから動きたくなくなり、「恐竜見たくない?」という最終手段でひっぱがす。メトはあきらめ(どうせ見られやしないとあきらめた)自然史博物館にいくことに。
息子は今回の旅で一番ここがおもしろかったらしく、しばらく「キョーリューみたねえ」といいつづけていた。しかし親の方は彼を追い掛け回すのに疲れ、ぐったり。ボタンを押すと動いたり、説明が流れたり、点滅したりするのが楽しくて、あっちもこっちも何度も何度も触りまくり、同じフロアーにずうっといなければならないのがつらかった。恐竜のフロアー以外もとにかくひっぱがしていってきたのだが、正面フロアーに動物の剥製がたくさん並んでいて、彼はそれを見て「動物園にきた」と思ったらしい。しばらく動物園にキョーリューを見にいった、といいはっていた………。
で、ニューヨーク最後の夜だし、どうせもう予算超過だし、いっちょ、うまいもの食いにいこうぜということになって(ホテルにたどり着く前に息子は寝入ってしまっていたので、ちょっと時間があったのだ)ホテルマンにおすすめのレストランを聞いてみた。(英語できないくせによくやるよね、わたしたちも)するとすぐ近くにステキなイタリアンのお店があって、リーズナブルだというので(そこが重要)息子も目がさめて機嫌が悪くないのでいってみた。なかなかいい御味でしたよ。しかも子連れなのではしっこの目立たないところに座らせてくれ、メインもくそもない注文の仕方(だらだらとコースになっているのは子連れにはタブー。とにかくさっと食べてさっといなくならないととんでもないことになる)でも嫌な顔ひとつせずオーダーを通してくれた。その夜、ようやくロブスターを食べる(パスタだけどさ)。
12月1日
3時の便で帰るので、それまで午前中ぶらぶらできるねとでかける。飛行機に乗るのがこの時間なので、ゆっくりヒルネしてくれるだろうと期待していた。(過去形………)
地下鉄にのったところ、突然故障したのか事故があったのか(アナウンスは流れたが、一度だけだったので、理解できず)動かなくなってしまったので、仕方なくてくてく歩き出す。朝ならメトが見られるかも、と出てきたのだが、予定時間がオーバーでとても見られる時間がないということになり、近くにあったセントラルパーク内の子供動物園に入ってみる。
ニューヨークの町中にありながらここはなかなか静かで落ち着くところでした。あんまり綺麗とはいいがたいけど(古いみたいね、しかもあんまりお金がないんじゃないかな、という感じの手入れの仕方だった)日本の動物園的たたずまい。日本の動物園もあんまりお金かけた造りにはなってないもんねえ。サンディエゴ動物園はすごいけど。(カリフォルニア最大の動物園。わたしたちはここに年間パスを持っている。子連れとダイエット中の方にはオススメスポット)
なんと白熊もいて、そこが子供たちの人気スポットになっていました。息子もここで地元の子供たち(だと思うよ)に混じって嬌声をあげ、ぺったり地面に座り込んで、ガラス面前をしっかり確保。大きい子がきても絶対譲らない。アメリカではこういうとき、絶対に押したりひっぱったりしてはいけない、と子供に教えてあるので、見ているだけでいいのが楽ですね。(日本だと大きい子が小さい子を大概押しのけるので、大概にしてひっぱりださないとケガをさせることになる)
最後にまたしてもラーメンを食べ、空港へ。
で、前にいったような席を言渡され、憮然としながらも帰途についた。
機内ではまたしても息子は興奮しまくり、一睡もせず。一緒に座ったわたしはへとへと。パパは真ん中席のうえ、両端をでっかいアメリカンに押さえられて動けず。これはもう地獄を見ました。
思いの他の出費といえば、ロスの空港までのシャトル代。車でいけるだろうとおもっていたのだけれど、前日になって、「駐車場は満杯」というニュースが発覚。まあ、いって置けないわどうしよう、という事態よりはマシだったんですけど、この往復が180ドル近かった。ぐったり。
やっぱり小さい子連れで観光旅行はあんまりおすすめできないな、という結果に終わりました。ほらみろ、俺がいったとおりだろうがっっ、という罵倒をダンナはしゅんとして受け入れたのでした。(そう、ここに行きたがったのはダンナである。俺ではない。俺はナイアガラにいきたかったのだ。でもナイアガラにこの時期いっても凍ってるといわれてねえ)