RIE1


   もうすぐもうすぐ   くるんと くるんと まあるくなって 玉の中へ   くるんと くるんと まあるくなって 胎児になって   もうすぐ もうすぐ つながるよ   もうすぐ もうすぐ 生まれるよ
涙は全て ありとあらゆるもの 呼吸できるところ ほとばしる情熱のはけ口      流せない涙   流せなかった涙は 胸の中一杯に よどんで 腐って   悲しみなのか 憎しみなのか それとも 開き直った喜びなのか   もはや 分からなくなった涙は 蒸発し 何倍にも膨れ上がり   だけど私たちは 伝える術を知らず それゆえに 逃がす方法も見いだせず それは とても可哀相だけど どうしようもない、とあなたは言う   私たちを どうやってしぼめますか どうやって流し出しますか 針でつつきますか 排水溝の蓋を開けますか でも どうやって それをするのですか させるのですか   漆黒の闇を射抜き 純真な瞳は 無数の星穴を開けているというのに   無欲な月は無差別に 天と地を照らし 全ての生あるものの営みを 慈しんでいるというのに   私たちは まだ ショウを見れませんか いつ 世界を解く鍵は貰えるのですか ここで待っていればいいのですか それとも 歩いていけばいいのですか   涙も流せない 目隠しを付けたままで
高まりを感じてる 爆発を感じてる でも どうしたらいいのかな 伝わらないのはわかってる 伝えれないのもわかってる ただ 僕の言っておきたい事は   君がどこに行っても   どこにいても 僕はここにいるよ   必ずいるよ   守りたい 護りたい 地球は 私の子宮の中で 何度も転生した 帰りたい 還りたい 慈しむべき人達とともに 知恵の舟に乗って
   紫陽花   紫陽花の花が きれにに先ました、母さん 毎年決まった月に 決まった顔を見せてくれるのは 軌跡に近いと思いませんか 「何も信用できない」 あなたはそう言ってたけど   紫陽花の花の 色が変わりました、母さん たったそれだけのことで こんなにも胸が震えるのは 私の心が弱いからでしょうか 「難しい子だ」 あなたはそう言ってたけれど   黄昏が余りに早く訪れ 並んで歩くあなたと私の影も すぐに見えなくなってしまったけれど それは決して消えたのではなく 全てに包括されただけ   あなたやら 私やら 愛しいものやら うとましいものやら 生けるものやら 死せるものやら ああ 全ての在るものに 抱かれ 丸まり 暖かくなる
   滅びゆく国と去りゆく子らに   流れ星が飛ぶ あなたの国には誰もいない 引き裂かれた旗と 無数の十字架が 戦いの歴史を物語っている 熱い砂塵だけが 濡れた頬を撫でていく   今となっては あなたにも分からない 何が善であり悪なのか 足下に横たわる子供たちは 何も望んではいなかったはず 父の力強い腕以外は 母の暖かい胸以外は
   RED FLOWERS   前に見た 赤い花が 写真の中で揺れていた そこだけ 風が吹いているかの様に 写真の中でブレていた 切なさと 懐かしさが溶けて 嬉しいのか 悲しいのか 分からなくなっちゃった だけど 思い出なんてみんなそう それは人の成長の味 赤い花は 私の血 たくさん流してきたんだね
   愛があれば   干涸びていく 涙だけで 愛がなけれB   縮んでいく 批判だけで 賞賛がなければ     子供たちは 手足を大きく広げて 木のように成長していく   育て 育て プルトニウムの波に 臆することなく さあ、胸を張れ 濡れている羽も 少しづつ開いていく   涙と 愛があれば
   一つの玉の中で   僕たちは 溜め息をつきながら それでも 各々の性質を最大限に輝かせようとした それが 唯一 愛する人とつながる方法だということに 気付いたから   一つの 玉の中で それらは 融合し始める 触手を伸ばして 確かめあう
   朝顔   朝顔と共に 目を閉じました 眠りに落ちたのは 彼女が早かったけれど その優しい寝息を聴くうちに 私も眠りに落ちました   汗をかいて目を覚ますと すっかり陽は落ちていて 彼女はしぼんで ちぢれて 見る影もなく でも その魂は 変わらずそこにあるのでした   ちりちりっ ちりちりっと魂は 少しづつ 少しづつ 浄化されていきます   清らかな 清らかな 流れになって   たえまなく たえまなく 昇っていくのです
   子宮懐古   声を枯らして泣いたのは   嬉しくもなく 悲しくもなく ただ 怖かったから   寒くて 眩しくて ただ 怖かったから   誰か あのエンジンの音を止めて どうぞ 私を眠らせてください   暖かいところで ママの血の匂いのするところで   それができないのなら   私を弱いままでいさせてください ほんの少しの間   ほんの少しの間
   JUMP INTO THE WATER   怖くなかったので 頭から飛び込みました それはあなたの瞳の様に 澄んだ清らかな水だったから   水滴をいっぱいつけて まっさらに生まれ変わったら 熟し切った果実のように 分別と道理を 手に入れられるでしょうか それとも 青いまま落ちた木の実のように 自由と非現実を さらっていけるのでしょうか どちらにしても 心が安定していなくてはなりません さあ 飛び込み台を用意してください しっかり踏み切れるのを
   ひとりぼっちの夜   滑らかな夜空に 爪跡残したような三日月が ひとりぼっちの 部屋の窓から覗いてる   誰かに抱きしめて欲しいけど 誰も 抱きしめてくれないから   裏返したTシャツを 巻きつけて眠るよ 暖かな夢を 夢見ながら
   THE OCEAN & THE SUN    (YOUR TEARS & MY BLOOD)   波打ち際を眺めていると 溢れ出す君の涙みたいだと思った この海の水よりも たくさん泣かせてしまったかもしれないけど   クリスマス・ツリーのオーナメントみたい 太陽が空にぶら下がっているよ 血の涙を流しながら ゆっくり沈んでいくよ   君が流したのが涙なら 僕が流したのは血 だけど全然痛くなかった 君のためを思うなら   太陽は海に沈み 君の涙と僕の血は溶け合う この中で生きていけるものなどあるだろうか この 荒れ狂い煮えたぎる水の中で
   遠い遠い国   遠い 遠い 遠い国にやってきました、ママ 二度と見つけ出すことはできません 体はいつものベッドに 転げ込んでも あなたの僕はもういません   いくつも いくつも いくつものチャンスを与えてきました、ママ これが最後よ、あなたはいつもそう言ったけど 傷つけ合うだけの時間を過ごすのは もう終わりにしたいから   遠い 遠い 遠い国にやってきました、ママ ママ   ママ
   IF I WAS A BIRD   あんなに自由な鳥たちなのに どうして固まって飛ぶんだろう もし僕が鳥なら 一羽きりで飛ぶだろう 決して人の目に触れないように そして 水も飲まず 羽も休めずに どこまで行けるか試すだろう もし僕が鳥なら
   降(2−1)   片翼をもがれ 平衡感覚を失い 飛行機は きりもみ下降を続ける   君という空の中で     僕の心に 穴を穿つ程の重さ 君の愛の言葉 降り注ぐ光
   BLOODY SOUL   神よ 生まれ落ちた瞬間から 今までに犯した罪を すべて許してください 人に投げた 言葉と視線のナイフは 一本残らず返ってきて この通り私は 血まみれになっているけれど いくら血を流しても どれだけ涙を流しても 洗い清められない この汚れた魂は   光のプリズムの中で 天使たちが微笑む でも私の額は 汗で冷たくなっていく   ゆがんでいく ゆがんでいく 光の中で
   夜のためいき   夜のため息は 何倍にも膨れ上がる 君がいないからだ 君はいつも 僕のそばにいなければならない 僕以外の何かを見てはならない 感じてはならない 吸い込んではならない そうすると君は青くなって 次に緑色を帯びてきて やがて 僕の君ではなくなってしまうから だから 僕は一言も発せないまま 冷たい床に横たわる 地平線と重なることを夢見ながら
   枯渇   窓を叩くスコール でも 魂の枯渇 更に 暮れ行く空への憧景 こうしてまもなく 一日の幕が降りる そっと伏せるまぶたには おやすみのKISSもなく 熱帯の夜は 極彩色の緒を引いて 沈んでいく
   グルグル   倦怠が 体を蝕んでいる 考えることをやめない 頭なんてもう要らない 時間の歪みか 空間の狭間に エスケープしてみたい 鏡の中の自分は最悪 (チョット!) いい加減 (シャキットシテシャキット!!) 人生を楽しむ術を思い出さないと
   JUST LIKE   三日月の弧に見とれるのは 眠る君の瞼のようだから   葉の上の朝露にみとれるのは 愛してると囁くときの君の涙のようだから
   欲しいもの   僕たちは あの頃より 貪欲になった 全てのものを手に入れないと 気が済まなくなった   一つでもいいものを 二つも三つも 欲しがるようになった そうして手に入れると はじめのものを忘れるんだ   だけど 君は世界中でたった一つのものだから 僕の欲しい たった一つのものだから
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