ゆたか1999-2
旅立ちの朝 カーテン越しの穏やかな光と朝の静けさ 抜け殻の部屋に少し似ているわたしの心 これで良かったのかな? 急に訪れる静かな問いかけの声 わたしは何をしているのだろう? 答えるものは誰もいない 1999/07/01
あなたの常識を超えないようにしよう あなたがゆっくりと歩めるように わたしの力を見せるのは あながたそれを求めるときだけにしよう 少しだけ常識を超えさせてあげよう あなたがしっかりと歩めるように 1999/07/01
あなたとわたしの距離 わたしはこんなに近くにいるけれど あなたにとっては遥かに遠い距離 わたしが近づけば、あなたは遠ざかり わたしが遠ざかれば、あなたは近づく 勝って嬉しい花一匁 負けて悔しい花一匁 まるで潮の満ち引きのように あなたはその距離を縮めるためには 事務手続きが必要だと思っているみたい お互いの中にある距離感の違いかな それとも見解の相違なのかしら 1999/07/01
会話が見えなくなったね 会話が見えなくなったのは 言葉が生まれてこないから 言葉が生まれてこないのは 心が見えなくなったから 心が見えなくなったのは 相手の気持ちを探っているから 相手の気持ちを探っているのは 自分の気持ちを見せるのが恐いから 自分の気持ちを見せるのが恐いのは 相手を信用していないから でもね、人間関係は相互関係 それは、言い訳に聞こえる? それとも、希望に聞こえる? 1999/07/01
おだやかな光 ベッドの中の遅い朝 薄いレースのカーテン越しに 窓を染める一面の緑は 鮮やかな木々の葉々 風に揺れる 優しい木漏れ日は 清清しい朝の大気の 穏やかに波立つ水辺の煌き 目覚めた意識と朝の静けさ 誰もいない朝の寂しさ 人はどれだけの間 一人でいることができるのだろう 懐かしい寂しさという感情 その感情の中に透けて見える 漠然とした恐れと不安 TVを見ても、音楽を聴いても、人と会っても 一人であることを忘れることができるけれど 無限の時間があるならば いつまでも一人であることを 忘れ続けることはできない 一人であることは偉大だ 安泰と安住という名の束縛を 今という瞬間に捨て去ろう 多くの出会いと経験が 多くの気づきと感情が 静かにあなたを待っている 遠い国 遠い町 1999/09/06
罪を犯すとき 良心は天使の装いで、してはならぬとそればかり 欲望は悪魔の装いで、言葉巧みに誘い掛ける 良心と欲望の戦いは 欲望の都合の良い説明に、身体はいつか動いてる 罪を犯したとき 俄かに湧き上がる激しい怖れ 爆発した不安は常識を超えて広がり続け 負の想像力を行使する 誰かが見ているんじゃないだろうか? 誰かに分かるようになっているんじゃないだろうか? 人に知れたらすべては終わりだ! どうして、こんな危険なことをしてしまったんだろう? どうして、もっと安全な方法を取らなかったのだろう? その言葉を聞いてわたしは愕然とした いかに正しく生きるかという選択基準は いかにうまく生きるかという選択基準に 置き換えられているのだ それが怖れに突き動かされたわたしの声なのだ 良心と欲望の戦いは わたしと不安との戦いという 意味のない結末に至った それらは形を変えたものに過ぎない 良心は愛の一形態 欲望は怖れの一形態 わたし知った 怖れがいかに人を走らせるものかということを 人を動かすものは、多くの場合は怖れなのだ 怖れによって行動してはならない また、わたしは知った 神に知れても構わないのに 人に知れることを怖れている自分を 神はすべてを許してくれるけれど 人はすべてをは許さない もし、誰に知れても良いことだけをして生きるなら あるいは、信念の通りに生きるなら 誰の前でも神のようでいられるだろう 信じてくれた人々を裏切ってしまったという 少しの悲しみと、少しの自責の念が静かに訪れる ごめんね そして、ありがとう あなたはもはや子供ではない あなたは既に罪の偉大ささえ知っている 1999/10/09
目を開ければ、闇の中 夢と現の狭間の中で 脳裏に去来する思考たちは いつもわたしを見つめている 今日のイメージは自己嫌悪 優柔不断だったり わがままを通してみたり 無責任だったり 人に迷惑をかけたり 暴飲暴食をしてみたり 自分を良く見せようとしてみたり 人を非難してみたり 被害者を装ってみたり 罪を犯してみたり 人を裏切ってみたり 自分勝手だったり その度に心が重くなる カルマの荷物を一つづつ背負っていくように 無意識が自分を責めている それはわたしの望む姿ではないと 言葉が教えてくれる ありがとう 意識してみるよ でも、そこまで自分を責めなくてもいいんだよ あなたは事実を語っただけだし したいことをしたいと言っただけなのだから 1999/10/12
わたしはあなたに我が家に来ていただくほど 価値のある者ではありません 御言葉をください ただそれだけで、わたしの僕は癒されます 言葉は内からやって来る、静かに耳を傾けなさい 言葉はいつもやって来る、ただあなたが聞かないだけ 言葉はあなたも聞いている、ただあなたが気づかないだけ 僕はあなたを構成するもの 僕はあなたの心と身体 僕はあなたを信じている 1999/10/12
噴水のあるショッピングセンターで ただ茫然と 流れる水の煌きを眺めていた ふいに肩を叩かれて振り向けば 笑ってる昔の家主 懐かしい友人に会ったような気がして わたしは最高の笑顔になっていた いつかどこかで 今の家主に出会ったら こんな笑顔が出来るのだろうか? 今はとてもそうは思えない 人は不思議だ いっしょにいれば 嫌なところも沢山見えていたはずなのに 過ぎてしまえば、すべてが美しい 時は醜さを忘却の彼方に葬り去り すべてを美しく変える魔法 わたしは ただ茫然と 流れる時の煌きを楽しんでいる 1999/10/13
あなたは何かを求めた あなたはそれを得た あなたはそれを失いたくないと思った その瞬間、それは執着に変わった それはあなたを束縛し あなたは不自由になった それはあなたに犠牲を要求し あなたは我慢することにした あなたはあなたでないことを選択し、媚び諂った だが、不調和は臨界に達し あなたはそれを続けることが出来なくなった そして、あなたは気がついた 執着を持ったのが間違いだったのだと あなたは執着など持つことはできないのだ あなたがあなたであるために 1999/10/18
あなたはケチで、貧しく生きることしか考えていません。 あなたは粗野で短気で、自分が正しいと信じています。 あなたと過ごして、わたしは多くのことを学びました。 感情は、驚き、怒り、悲しみを通りすぎ、 あまりの滑稽さに、笑いと同情に変わりました。 人は誰しも自分が正しいと思っているものです。 我々のすべての経験は崇高で完璧です。 わたしはあなたを裁くことはできません。 あなたの問題は、あなたが気づかなければならないことです。 わたしはここを去っていきます。 わたしの中にあなたがいることを、わたしは知っています。 時とともに、わたしはここを去っていきます。 祝福あれ。 1999/10/22
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