最近の測定器 〜 ロジックアナライザ 〜 (Tektronix TLA612)

 
うちの研究室でテクトロニクスのロジアナを買いました。テクトロの計測器はオシロスコープに続き2台目です。オシロスコープを購入したのは私が今の研究室に入る前(1998年以前)なので、そのころのものに比べ、ずいぶんと測定器も進化をしていました…。

今回買った品物がまだ納品されないので、この写真は一時的にやってきている代替機です。
 
 

まずは電源を入れたところ

一番最初に"Tektronix"のロゴが出ます





しばらくすると「ピッ」と、どこかで聞いたことがある音が…次の瞬間。
 
 

おっ! なんだこれは!?

注:いくら私が、Photoshopで画像を加工するのが好きだとはいえ、決してハメコミ合成したりしてませんよ。


いきなりWindowsが起動しはじめました。

前からあったテクトロのオシロスコープは、起動するとDOS風の画面が現れました。表示している画像をBMP(ビットマップイメージ)にして、フロッピに保存できたりするので、「便利だなぁ〜」と感じていたのですが、今やWindowsが丸ごと入っているとは。

ここに入っているのは英語版のWindows98 Second Editionでした。
もう全く普通のパソコンと同じですね。難点は、起動に時間がかかることです。(Windowsユーザならお気づきでしょうが、実はもう一つ致命的な問題点が…)
 
 


起動するとこんな風になります





なんかものすごく変な感じがしますが、「測定器の格好をしたパソコン」と考えるのが、一番自分を納得させられます(笑)

どう操作するかというと、液晶画面の右にいっぱい並んでいるボタンを使います。このボタンは普通のキーボード配列と同じで、Windowsキーもちゃんとついてます。ただ、これはさすがに使いづらいので、別にマウスとキーボード(PS2 or USB)を接続できるようになってます。
 
 


関係ないけど机の上が汚いなぁ…(^^;





Windowsから専用のソフトを起動することで、はじめて測定器として動いてくれるのです。(それまでは普通のパソコン)
 
 


波形の横軸、縦軸は、つまみで調節した方が便利です





今までの測定器とは違い、普段からパソコンを使っている人なら、本当にすぐ使えます。本体のつまみでも操作できますし、マウスをつないでいれば、それで操作することもできます。その点は、Windowsが導入されて、格段に使いやすくなったと思います。

設定の状態や取り込んだデータは、Windowsのファイルとして保存できるので、次に使うときにも、それを呼び出すだけでいいのが非常に便利です。

この液晶は800x600なので、少々狭いものがあります。しかし、中にビデオカードが内蔵されているので、パソコンモニタを接続するだけで、すぐに1280x1024などの解像度でも使用できるようなります。Windows98から、ビデオカードを2枚さして画面を分割できる機能がつきましたが、こういうときに便利ですね。今まではこんな機能、何に使うんだろうとか思ってましたが。

画面の広い外部モニタには、測定用のソフトを表示して、ロジアナ本体の液晶には、すぐファイル操作ができるように、エクスプローラなど表示しておけます。
 
 

Windowsが入っているので、もちろんこんな事もできちゃいます

(HDDも10GB積んでいて、たくさんダウンロードしても安心!?)





標準でLANが入っているので、ネットワークにつなげばすぐ使えます。背面を確認すると、その他にパラレルポート(プリンタポート)、COMポート(シリアルポート)、USB、PCMCIAからサウンドカードまで(笑)、思いつくインターフェイスはすべてそろってます。
 
 


5インチCDROM(TEACのATAPI x40)がそのまま入っているのが笑えます





まだ本格的には使っていませんが、かなり使いやすそうです。ただ、もう少し欲を言えば、液晶がタッチパネルだともっと便利だなと思いました。現にロジアナと一緒にデモをしてくれたオシロ(やはりWindows)は、タッチパネル式でした。

途中で、ちょっとだけ触れましたが、Windows98ということで、OSが落ちたりしないかが心配です…。まだ、それほど使い込まれていないので今は平気ですが、使用時間に比例しておかしくなりますからね、Windowsは。測定中にいきなり固まらるのだけは困ります。

PCMCIAにPHSのデータカードを差してみたのですが(そんな事するためのWindowsじゃないのはわかってますが)、カードを取り出したあと、Windowsが突然お亡くなりになりました(笑)。余計なことをしてはいけないことを、改めて実感しました(^^;

WindowsNTベースならもっと安定性が増すと思うのですが、いかがなものでしょう。


 
 
後日談:
WindowsNTベースなら、安定性が増してよいのでは?と書きましたが、後日正式に納入された測定器は、OSがWindows2000(英語版)に変更されていました。Windows2000ベースになったバージョンの安定性が気になるところですが、あまりさわる機会がないまま、私が大学を卒業してしまったため、確かめられませんでした…。(まあ悪くなっていることはないでしょうね) 2001年3月


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[200011.5]