linkbanner Updated on July 24, 1998

 

Special Column:
Getting Away from Blues

ブルースから逃れて ―ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ

Additional Notes (by Musashi)

 

 

カリフォルニアへの移住と、もう一つのブルースブレイカーズ

最後に、今回取り上げたロンドン時代の音源の方は、さまざまな編集盤に繰り返しまとめられていますが、それぞれ長短があるように思うので、代表的な4枚について、一言ずつコメントしておきます。

John Mayall & the BluesbreakersLooking Back (1969) johnmayall.net
  ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ/ルッキング・バック
  メイオールがデッカを離れるときに出た歴史的な編集盤。アルバムに収録されなかったシングル曲をかなり網羅しています。64年の初シングルB面から始まって、Mick Taylor期まで。Eric ClaptonJack Bruceが共に在籍した極く短期間に録音された"Stormy Monday"が貴重ですが、メイオールのバンドのベストを集めたというわけではありません。11曲入り。
John Mayall & the BluesbreakersThru the Years (1971) CDNOW
  ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ/スルー・ザ・イヤーズ
  Looking Back の続編として、デッカが出したアウトテイク・シングル曲集。こちらの方が、Peter Greenの在籍していた、バンドの人気が確立した時期の音源が多く、演奏の活きもいいように思います。フリートウッド・マック結成前夜のGreenの、確かな腕前と、勢いのある仕事ぶりを見たい人には、欠かせない編集盤でしょう。すでにコラッシアムを思わせるJon HisemanDick Heckstall-Smithの演奏にミック・テイラーの雄弁なギターがからむ"Knockers Step Forward"も、刺激的。(不自然なフェイドアウトが残念!) 14曲入り。
John Mayall & the BluesbreakersLondon Blues (1971) CDNOW
  ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ/ロンドン・ブルース
  2枚組40曲というコンピ。上の2枚と違って、レアテイクはありませんが、シングル曲の方はほぼすべて網羅、かつアルバムからも代表曲を収録した決定版です。
John Mayall & the BluesbreakersAs It All Began: The Best of John Mayall & the Bluesbreakers, 1964-1968 (1998) CDNOW
  ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ/ベスト・オブ・ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ Amazon.co.jp
  メイオールのロンドン時代を俯瞰するとなれば、最新のこのセレクションが妥当なところでしょう。シングルだけでなく、本文でご紹介した3枚のアルバムからも1、2曲ずつ入れて、偏りがありません。Paul Butterfieldとの共演も収録。メイオールをまず1枚ということであれば、格好の入り口だと思います。(もちろん本文のスタジオ盤の代用にはなりませんが。)デジタル・リマスター、全20曲入り。メイオール自身のライナーノーツ付き。
 

 

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