コンディショニングのキーワード集
ここではコンディショニングシステムにおける以下のキーワードをまとめた.
競技コンディション|パフォーマンス|コンディショニング|
コンディショニングによる適応過程|トレーニング|回復|
トレーニングの7原則|トレーニングの7負荷|
システム|コンディショニングシステム|トレーニングシステム|リコンディショニングシステム|
システム環境|マネジメント|自己管理システム|目標設定|
トレーニング期分け|ピーキング|テーパーリング|
オーバートレーニング|積極的休養|クロストレーニング|
□競技コンディション
より良い競技パフォーマンスを発揮するための心身の潜在的な準備状態
体力的,メンタル,生理学的,メディカルの4要素から構成
セルフモニタリングなどを通して測定可能
□パフォーマンス
コンディションが実際に発揮された,心身の顕在的な現象
実際の競技(ゲーム)やフィールドテスト,ラボラトリー(実験室的)テストなどを通して測定可能
□コンディショニング
競技スポーツにおいて設定された目標を達成するために行う全ての準備過程
具体的には,「現在の状態」から「目標とする状態」へとギャップを最小化していく活動 (図)
□コンディショニングによる適応過程
トレーニング負荷 → 疲労 → 休養 → 回復 → 超回復
□トレーニング
目的:トレーニング運動を通して心身にストレス(外的負荷・刺激)を与える
□回復
目的:回復活動によって競技コンディションの疲労回復を図ること
回復活動:栄養・水分補給,睡眠・休養,リラクゼーション・情緒的サポート,ストレッチング・ウォームダウン
□トレーニングの7原則
1. 過負荷
2. 漸進性
3. 反復性
4. 専門性(特異性)
5. 意識性
6. 個別性
7. 全面性
□トレーニングの7負荷
1. 重さ
2. 高さ
3. 距離
4. 時間
5. 速度
6. 量
7. 動きの様式
□システム
「過程」と「要素」からなる有機体(図)
<システムの4条件>
・共通の目的・目標がある
・要素がある
・要素が独立して機能する
・要素間に相互依存関係がある
□コンディショニングシステム
= トレーニングシステム+リコンディショニングシステム(図)
□トレーニングシステム
目的:テニスの競技パフォーマンス向上
主な活動:トレーニング,休養
□リコンディショニングシステム
目的:怪我・内科的疾患の予防,悪化の防止,悪化からの早期回復(図)
主な活動:ケア(ストレッチング,マッサージ,アイシング),治療,アスレチックリハビリテーション
□コンディショニングのシステム環境
「人間-環境系」(Man-STAECS system: Space, Time, Activity, Environment,
Cost, Service)(図)
□コンディショニングシステムのマネジメント
PDCAサイクル:Plan → Do → Check → Act(図)
□自己管理システム
動機づけ → 内発的意欲 → 主体的行動 → 達成・満足感 → 自信(図)
□目標設定の方法
1. チームの平均値あるいは,他のグループの基準へ近づける方法(Fitness for Standard)
2. 個別に設定した目標値へ近づける方法(Fitness for Design)
□トレーニング期分け(ピリオダイゼーション)
1年あるいは半年のトレーニングシーズンを主要の大会・ゲームに向けて
オフシーズン,プレシーズン,インシーズンと3期に分けること(図)
□ピーキング
コンディションの4要素の全てが高まり,ねらいとした大会・ゲームで
最高の競技パフォーマンスを発揮できる状態
□テーパーリング(調整)
ねらいとした大会の2週間ほど前から,トレーニングの強度を維持したまま,
トレーニングの量(時間,距離)を減らしてピーキングを達成させることを目的とする活動
□オーバートレーニング
トレーニング負荷と休養のバランスが崩れた結果,
2週間ほど休んでも競技パフォーマンスが回復しない現象
□積極的休養
ジョギング,水泳,アクアビクス,動的ストレッチングなど,
積極的に身体を動かして疲労回復を図る休養活動
安静や睡眠などの消極的休養に比べて早期の疲労回復が可能
□クロス(複合)トレーニング
専門競技以外の他種目の競技やトレーニングを行うこと
オーバートレーニングの予防にもつながる