LIO INTERVIEW for "WANDATTA" 3
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−「ヴァンダッタ」には日本的な曲がありますね、「レオナール」という…。 L「レオナール」ですね。あれは京都の民謡から採ったものです。作詞家のボリス・ベルグマンの伴侶の女性が、推理小説の本を書いているマコという人なんです、名字は知らないんですけど。ボリスは日本語も話すんですよ。彼が日本に行ったらあなたたちは驚くでしょう。パリで彼に電話をかけてごらんなさい。並外れた人で、イディッシュ語、日本語など7ヵ国語をスラスラと話すのですから。 アルバム「ヴァンダッタ」の着想を得ようとして、たくさん京都の民謡を聴きました。そしてある時、民謡のなかにファドのアッポジアトゥーラ(注:ファドはリオの出身国ポルトガルの伝統音楽。アッポジアトゥーラは前打音のこと)を思わせるものがあるって彼に言ったんです。彼はこの民謡をベースに何か作ろうと言い出し、私は夢中になりました。キーボードで作曲する日本人女性のマコト・カルトランを呼び、私が気に入った京都の子どもの歌や民謡を聴かせたのです。 3曲、それらにインスパイアされた歌ができました。「レオナール」、「エッフェル塔の夜」、そして「ファキール」です。この曲は子守歌みたいなんですよ。 −「ヴァンダッタ」のなかでこだわりのある曲は? L最も美しいのは、子どもの時代や、今は残念ながら、幻滅を味わうことで消えてしまったある種のナイーヴさへの愛着を歌っている「休息−Escapada」ですね。この曲は、本当に旅と言えるでしょう。みなさんも船に乗っていただくことになるのです、9分20秒の間。ありとあらゆる夢が語られます。実現しなかった夢、反逆の夢。そして、子どもの執拗さがどのようにしてすべてのものに、「偉大なるスペイン」に対してさえ反抗できるか、ということについて語っているのです。 −日本人へのメッセージをいただけますか。 L私は女ですから、女性たちに向けて話す傾向があります。女性たちは、今、抑圧された状態にありますが、2000年以降は解放されているでしょう。未来は女性たちのものです。この世界は男性のやり方で動いてきましたが、2000年以降は180度方向転換するでしょう。 姉妹のみなさんに言います。あきらめないで下さい。戦い、生きることを続けなければなりません。平等というのは互いに似るということではありません。差異がない状態で互いに愛し合うことなのです。
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サ・ガース '96年9月号「フランコフォリーでの出会い」より インタビュアー:大野修平/フィリップ・ベルテ |
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