最大公約数
二つの整数a,bに対して、b≠0である時、
a=q・b+r, 0≦r<|b|
となるq及びrはただ一つ定まる。このqを商といい、rを余りという。r=0のとき、aをbの倍数といい、bをaの約数という。このとき記号で
b|a(bがaの約数)
と書く事がある。左側が約数で、右側が倍数である。c|a,c|bの時、cをaとbの公約数という。公約数の中で最大な数を最大公約数といい、記号で(a,b)と書く。
ユークリッドの互除法
ユークリッドの互除法とは、m1,n1の二つの自然数においてm1>n1である時
m1÷n1=d1...e1
n1÷e1=d2...e2
e1÷e2=d3...e3
e2÷e3=d4
と、計算して行くと、最終的に割り切れる。まずは、m1をn1で割る。そして2度目からは、前の計算で割った数を、前の計算で得られた余りで割る。この作業をくり返し行なうと、最終的に割り切れる。最後に割った数がmとnの最大公約数となる。
では、実際に例を挙げて説明する。
1975÷158=12...79
158÷79=2
ここで得られた79が1975と158の最大公約数である。
230÷163=1...67
163÷67=2...29
67÷29=2...9
29÷9=3...2
9÷2=4...1
2÷1=2
このことから1が230と163の最大公約数であると言え、この2数は互いに素であることが判明する。
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