web作成ソフトはまるでワープロ
ワープロで文章を打つようにして、ホームページを作れるソフト、これがweb作成ソフトです。
ということは、あのわけのわからない「htmlタグを覚えなくて良い」ということか?
まさしく、その通り。
文章を打ち、色や大きさを指定する、というような場合、ドラッグで範囲指定をして、その後色々な指示をするという、ワープロとほぼ同じ使い方をします。
画面上には、ブラウザで見たときのように表示され、ソース表示を選べばアラ不思議、自分では全く記述していないhtmlタグが、書き込まれているではありませんか!
htmlタグは、とても簡単で単純なものですが、それでも慣れないうちは何だかよくわからなくて、うっとおしく感じます。また、文字の大きさや色などを「指示」として書き込みますので、その色や大きさを目で確認することが出来ないため、自分が作ろうとしているページのレイアウトや全体像を視覚的にとらえることが出来ません。
その点、web作成ソフトは、編集・制作中のページもwebページとして見せてくれますから、とってもわかりやすくてラクチンです。
例えば、1〜7まである文字サイズのうち、6の大きさで、赤い文字で、「こんにちわ」と書くとしましょう。
ソースで表記した場合
<font color=#ff0000 size=6>こんにちわ</font>
web作成ソフトで記述した場合
こんにちわ
と、このようになるわけです。
web作成ソフトの落とし穴
では、web作成ソフトは万能なのでしょうか?
残念ながら、そうではありません。
インターネットエクスプローラーやネットスケープナビゲーターの、それぞれどちらかしか対応していないタグがあるように、web作成ソフトにも対応していないタグがあります。タグは日々進化していっているのです。
また、web作成ソフトの作成者が想定をしていないようなタグの使い方をすることはできません。
想定していないような使い方自体が、文法として間違っている場合もありますが、ブラウザは寛容なので、往々にしてそれを表現してくれます。また、それが表現されるならば、必ずしも間違った文法とは言い切れなくもなってくるわけです。
個人的な経験をもうします。
箇条書きのタグ、というのがあります。
例として、果物の名前を列記するとします。通常は、次のように記述します。
<LI>みかん<LI>りんご<LI>バナナ
すると、次のように表現されます。
みかん りんご バナナ
この文字を、青くしたいと思いました。
みかん りんご バナナ
ところが、僕の使っているweb作成ソフトは、箇条書きの最初の・は、色を変えることを認めてくれなかったのです。
みかん りんご バナナ
こんな状態になってしまったんです。
これが最初の経験だったために、「いや、使い方が悪いのだ。何とかする方法があるはずだ」と、色々やってみたけれどダメでした。もしかしたら僕がその方法を見つけられなかっただけかも知れませんが、1時間以上あれこれためしてだめだったら、僕なら他の方法を考えてしまいます。
他の方法、それがつまり、「そこのところはいったん放置して置いて、ページ全体を構成してから、あとはソースを直接手直しする」という方法です。
手直ししたあと、もう一度そのweb作成ソフトでそのページを開くと、なんと、苦労して手直ししたはずのソースが元に戻されてしまっているではありませんか!
そこで、「これは想定外の使い方なのだ」と、理解したわけです。
そのソフト上では、こういう使い方は、文法として認識されない、と。
これは箇条書きタグに限ったことではなくて、色々なところで散見されるので、もう諦めています。
諦めているけれど、それでもweb作成ソフトを使うのは、「初めてのページを作るのには、その大枠を構成してしまうのにとても便利」だからです。なぜなら、視覚的にページを作れるからなのです。
特に僕は表組タグは、最初から自分で記述するよりも、web作成ソフトの方が遙かに手っ取り早いと思って、複雑な表組に関しては頼り切っています。
リンクの設定には気を使って
一方、リンクや画像の張り付けなどでは、比較的不便で間違いのもとになります。
リンク先を指定するさいに、ある理由(後述)でHDD内の保存場所をフルパスで指定されてしまうことがあります。これだとサーバーにアップしたさいに全くリンクできていない、という状態になります。
なぜなら、ネット上で、ドライブAのwindowというディレクトリのデスクトップというディレクトリの、と探してしまうからで、これではリンクされませんよね。
何故、こんな事が起こるかというと、リンク先アドレスやファイル名を自分で記入せずに、「参照」という機能を使って書き込んでいるからです。「参照」を利用してHDD内のファイルを指定すると「自分のPCの中」という世界だけでリンク設定してしまうのですね。
しかし今度は逆に、URLアドレスを自分で書き込むと、HDD内で、リンクしなくなってしまいます。
なぜなら、自分のHDDで「http://www.geocities.co.jp/....」を探していることになり、見つかるわけがないからです。
では、サーバーにアップしたあとはもちろん、アップする前に自分のHDD内でもリンクを確認したい、という場合はどうすればいいのでしょうか?
答えは、「ディレクトリ構成をサーバーにアップするのと同じ状態で、自分のHDDにも設定する」、です。
具体的にアドバイスしましょう。
わかりやすいところ、例えばデスクトップに「ホームページ」というフォルダ(ディレクトリ)を作ります。
そこを、サーバーの自分のディレクトリの最上層(ルートディレクトリ)と同じ扱いにします。
そして、自分のHDDの「ホームページ」というディレクトリ内に、サーバーにアップしたいと思っているのと同じ構成で、サブディレクトリとしてのフォルダを作成します。
さらに、リンク先の指定を「絶対パス」(最初から全てのアドレスを書く)ではなくて、相対パス(今、自分がいてるアドレスを中心にして、リンク先がどこにあるかを指定する)で書けばいいのです。
相対パスは、次のように書きます。
同じディレクトリの中ならば、ファイル名のみ。
ひとつ下の階層ならば、ディレクトリ名とファイル名。
ひとつ上の階層ならば、「../ファイル名」。
HDDではリンクしたり画像が表示されたりするのに、サーバーにアップしたらリンクしない、画像が表示されない、というのは、こういうweb作成ソフトの落とし穴に落ちた事が原因で、ここに書いてあるように少し工夫すれば、それは解決できます。
ジオのファイルマネージャーって何だ?
ジオは、自前で、web作成ソフトを持っています。
これには2種類有り、ベーシックエディタとアドバンスエディタと呼ばれています。
アドバンスエディタとは、サーバーに直接、ソースを書き込んでwebページを作ると思って下さい。
つまりこれには、htmlタグに関する知識が必要であり、とてもweb作成ソフトの要素を持っているなどとは言えません。
web作成ソフト的な要素を持っているのは、ベーシックモードです。
これは対話式でページを作ることが出来るシステムです。
メリットとしては、初心者であっても、ページ構成をあれこれ考えなくてもそれなりの見栄えになるページを作ってくれると言うこと。
デメリットとしては、画一的なページ構成になってしまい工夫が難しいことと、対話式とはいえ、本文部分には、htmlタグを含めて書き込まないといけないので、タグの知識が必要になる、ということです。
僕も最初は、ベーシックから入ろうとしたのですが、知識が全くなかったものですから、逆に対話式のページ作成では「出来上がりが全く予想できない」ためにかえって使い辛く(といよりも、何を質問されているのか全く理解できなかった)て、結局アドバンスモードから入った、というわけです。
おかげで、イヤでも基本的なhtmlを習得することになり、今では大変役に立っています。
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