ステップアップ講座1
これでいいのかヤフージャパン
サーフィンをしていると「このページは○月○日ヤフージャパンに登録されました」というのを時々目にします。
また、提示版などの話題で「ヤフーはなかなか登録してくれない」ということが再々と話題になります。
ここから次のようなことが容易に類推できます。
ヤフージャパンは登録のための審査が非常に厳しく、登録されればそれなりに自慢できる。
このような状況が果たしてインターネットにとって幸せなのかどうか、検証してみたいと思います。
ヤフージャパンの審査が厳しいのは事実です。検索結果を見ても明らかです。例えば「沢田聖子」で検索すればinfoseekやgooなら数百件が出てきますが、ヤフーならおそらく10件前後です。
これは検索ユーザーにとっては、どちらも嬉しい結果ではありません。
選択の余地をユーザーに与えるという意味ではたくさんの候補があげられる方がいいわけですが、数百もの候補からいったい誰が正しい選択をすることが出来るでしょうか。あるいは、全てを見聞して自分にあったものを選ぶことが出来るでしょうか?
検索エンジン名を忘れましたが、沢田聖子で検索すると「MAKIシステム」のリンクページが登場します。「MAKIシステム」はエヴァンゲリオンのキャラクターを使ったCGギャラリーであり、確かに作者は沢田聖子のファンなのですが、彼のコンテンツに聖子さんに関する記述はありません。ではなぜ候補にあげられたか。リンク先に「とらおランド」があり、その紹介文の中に「沢田聖子」と記されているからです。そのくせその検索エンジンでは「とらおランド」は登場しないわけです。おかしな話です。
一方、ヤフージャパンではどうかというと、「登録して下さい」という依頼の多くが無視されているわけですから、検索ユーザーにとっては選択肢が極めて少なく、やはり本当に必要なページに辿り着けるかどうか非常に疑問です。
ただし、「本当にそれだけしかないんだよ」と検索ユーザーが思いこみさえすれば、それはそれで幸せなことです。何百、時には何万という候補をあげられ、絞り込み検索のキーワードを思いつかないとなれば、最初から少ない方がいいわけです。
ちょっと大胆な発言ですが、誤解を恐れずに言うと、「検索エンジンは現在病んでいる」といえるでしょう。
あるていど慣れてくれば目的に応じて検索エンジンを選ぶことが出来ますが、ユーザーにとっては不便で迷惑な話であります。
未来の検索エンジンへの提案は最後に記すとして、病原を探ります。
原因にはいくつかありますが、もっとも大きなものは「ホームページを持つ者が加速度的に増えている」ということであり、しかも「個人ホームページ」が爆発的に流行しつつある、ということです。
サークルないの連絡など特殊な目的を持った閉鎖環境のHPならばともかく、普通はホームページを持てば、たくさんの人に見て欲しいと思います。
そこで、検索エンジンに登録する際、たくさんのキーワードを登録します。
その結果、あるキーワードで検索したときあまりにも多くのページが候補としてあげられてしまい、ユーザーにとって本当に必要なページがどれなのかをさらにわかりにくくしているわけです。
一方、登録のフォームを用意している検索エンジン側にも原因があります。
ヤフージャパンの「審査」はともかく、基本的には「登録者側の立場に立ったフォーム」だからです。検索者側の立場に立っているとは思えないのです。
愕然としたのは、お役所のホームページを探そうとして、とうとう検索エンジンでは見つけきれなかったことです。○○市のホームページと言えば、絶対唯一無二のはずなのに、どうしてたくさん候補が出てくるのでしょうか?
ともあれ、「ヤフーはなかなか登録してくれない」というのは、ホームページ制作者の共通した不満です。
このことが「ヤフーに登録された」ことが「良いページの代名詞」になり、「登録されたことで一安心」になりはしないだろうか、そう思うと大変不安です。
検索エンジンとは勝手なもので、ヤフーに限らず「掲載するかどうかは検索エンジン側が決める」とか、「紹介文は書き直すことがある」などという注意書きをよく見かけます。
なるほど客観的に紹介することは検索者にとっては大変有益です。ただし、現在の注意書きからは「検索エンジンが勝手に何でも判断する。一切の不服は認めない」というような傲慢さを感じます。
では、ヤフーの掲載基準とはいったい何なのでしょうか?
何度も何度も登録依頼を出し続けているのになしのつぶてでは、登録しようとする者の苛立ちは大きくなり、時には怒りやあきらめにすらつながります。
そして大きな問題は「何故登録してくれないのかなんの回答もない」ということ。
あるいは「こういう基準で登録しています」という発表もないことです。
僕は発表するべきだと思います。
もちろん、全く危惧がないわけではありません。基準を発表することにより、その基準がホームページの最低基準になりはしないか、あるいは、その基準を満たすために皆が躍起になりはしないか、という危惧です。
しかし本当にそうでしょうか?
自分が発表したいことを発表するための個人ページです。「ヤフーが何と言おうと自分のやりたいようにする」という硬骨漢や「そんな基準、満たせっこないけれど、うちは充分満足いくだけの反響をもらっている」という人などが多数誕生するでしょう。「そんなに厳しいんなら相手にしてくれなくて結構」と、逆にヤフーを無視するホームページ所持者だって現れるに違いありません。
うがった見方ですが、ヤフーは掲載基準を発表できないのではないかとさえ僕は思っています。何故でしょうか。掲載基準はインターネットの発展にしたがって変わっているはずです。しかし、過去の基準で掲載されているページ全てを再度検討し直すことが出来ず、現在の基準に満たないページが多数登録されているからです。
ヤフーの登録は無料です。ということは、広告収入で運営されていることになります。
ヤフーの唯我独尊的登録手法が広告を出す者にとってメリットがないなどと判断されれば、広告収入をアテに出来なくなってしまいます。広告ゼロになるということは無いでしょうけれど、広告主だって日々インターネットに造詣を深くしていく訳ですから、ヤフーに限らず広告効果に関して良く検討を始めるはずです。
また登録者側からそっぽを向かれてしまったら、検索エンジン自体が存在価値を無くしてしまいます。
やがて新規登録が激減すれば、どうなるか。....
個人ページの提示版にこれ以上ヤフーに対する不満が書き込まれる前に、何らかの対策が必要だと思います。
検索エンジンは病んでいる、とさきほど書きました。
では、どうすればいいのでしょうか?
従来型の検索エンジンは、限界にきていると思います。
ここで、ひとつの提案をしたいと思います。目的別検索エンジンを誕生させることです。
いい例は、「全国自治体マップ」です。お役所のページを探そうと思えば、まずここを訪れれば簡単です。
従来の検索エンジンではHPを種類ごとに区分することが多い(ヤフーではカテゴリと呼んでいる)ようですが、ひとつの検索エンジンの中でカテゴリを分けるのではなく、専門的に扱うようにするのです。
企業や団体のページ(この中には存在をアピールするためのものと、通信販売など直接商売に結びつくものに別れるでしょう)、任意サークルのページ、有料でネット上でサービスを提供するページなどなど、おおざっぱな分類でいいと思います。
個人ページを排除してしまえば、数は激減し、検索のしやすいものとなるでしょう。
小さな検索エンジンも多数存在していいとおもいます。プロスポーツチームのページを集めたもの、旅館やホテルなど宿泊施設を集めたもの、芸能プロダクションが設置したページ、出版社専門、プレゼントや懸賞という風に。
個人ページは個人ページの専門エンジンがあるといいでしょう。ここでは思い切って、「紹介文は規定字数以内であれば登録者が自由にかく」ということにして、主催者がつまらない紹介文を書いてだれも見てくれないとしても、それは主催者の責任です。
キーワードも三つ程度にとどめるのが無難でしょう。
従来の検索エンジンと根本的に違うところは、登録者は「ひとつの検索エンジンに複数のキーワードで登録するのではなく、複数のカテゴリに入りたかったら自分でいくつもの検索エンジンに登録作業をする」ということです。
旅行関係の検索エンジンに登録している航空会社が、キャンペーンをしてアンケートに答えたら抽選で旅行券が当たるというのであれば、その期間だけ「プレゼント」の検索エンジンにも登録するわけです。
さて、検索エンジンの病気はもうひとつあります。
それはHPの閉鎖や引っ越しに関するフォローが出来ていないということです。
引っ越しはまだましです。古いURLから自動的に新しいところへジャンプするようになっていたり、あるいは登録者が変更依頼を検索エンジンに提出するからです。HPを存続する限りはそれは当然でしょう。
しかし、廃止となると話は違います。放ったらかしになってしまいます。もうやめてしまったんだから後は知らないよ、と。
検索エンジンで選んだHPなのに、File not found なんてやられた日には、ユーザーは「チェッ」としか言いようがありません。
「つながらない、移動したHPを見つけたら連絡下さい」なんて書いてありますが、わざわざ検索エンジンで探して訪問したらそのHPはすでになく、半ばがっかり半ば腹立ちの状態でわざわざ連絡してくれる人なんて、希有の存在です。ただでさえ時間を無駄にしたのに、さらに連絡に時間を消費するなんてとんでもない話です。
登録後のフォローは検索エンジン側でするべきです。人間の手でやらなくても、プログラムを組んでシステムにチェックさせればいいわけです。
ここでもちょっとした手順は必要で、回線の混雑やサーバーのダウンでつながらないことはありますから、つながらないところには後日もう一度チェックをいれるとか、自動的に確認のメールを発信して、返事が何日以内に無ければ削除するとか、そんな工夫ですね。
成立したプロバイダ契約の内、どの程度の割合でホームページを所持しているのかは不明ですが、広報手段としてホームページを利用している企業や団体はともかく、個人の場合は比率にすればとても低いものだと思います。
つまり、情報収集や娯楽を目的としてインターネットにつないでいる人がほとんどなわけです。
僕のように個人ページを持ち、web上の知り合いもでき、情報交換が出来れば、リンクを辿ってお気に入りのページを増やすことも可能ですし、検索エンジンに関する智恵や情報を交換したり、直接URLを教えあったりすることも容易です。しかし、そうでないひと、情報収集や娯楽を目的とした人にとっては、まずは検索エンジンを頼らざるを得ない、ということが非常に多いと思われます。
そのような人たちにとって、現状はまさしく情報が渋滞しているとしか言いようがありません。
登録者(ホームページ所持者)のための検索エンジンではなく、検索者のための検索エンジンであって欲しいと思います。そのために登録が多少不便になったとしても、「見てもらうために検索エンジンに登録」するわけですから、ホームページ所持者はそれに合わせて登録するべきでしょう。
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