MinMin's Diary



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3月9日
色々な困ったちゃん...。
インターネットのホームページをイエローページ代わりに使う人って多いですよね。
ま、そういう使い方もいいと思うのです。
見てもらうことを目的でホームページも作っているんでしょうから。
でも、メールやフォームでホームページオーナー宛てに質問した場合は、イエローページとは違いますよね。
ホームページオーナーの多くが自分の収入などと関係なく、趣味の範囲でホームページを運営しています。
ですから、メールの返事一本であっても、それはホームページオーナーの好意であって、義務でもなければ責任でもないのです。
おまけに「たった1通のメールだから」と気軽に送ったにしても、ホームページオーナーさんにしてみれば数百通も処理しなければいけないメールがあって、時間を割いて返事を書いているのかもしれません。
私も先日、このようなメールを頂きました。

Subject: 質問です
Date: Wed, 24 Feb 99 00:57:24 +0900

私は台湾で日本語教師をしようと思っているのですが、台湾には日本語教員の職が
けっこうあるのでしょうか?旅行中に知り合った人が英語の先生をしていると言っ
ていたのですが(英語の先生の仕事はたくさんあると言っていた)日本語も同じよ
うな状況にあるのでしょうか?
ちなみに私は日本語教員養成課程を履修しました。実務経験はないのですが...
日本語教員の職がどんな状況にあるのか御存じでしたら教えていただきたくメール
しました。
どうぞよろしくお願いします。

のっけから「質問です」というので、私のHPについての質問かと思いました。
でも、読んでみて解りました。仕事探しの御相談だったわけですね。
おまけに私のことをどこで知ったかも書いていない。恐らく「台湾」で検索して行き当たりばったりにメールを出してきたのではないでしょうか。
居留問題や就労問題を扱っている私に出してくるのですから...。
きっと読んじゃいないだろうな、おいらのHP...(^^;;;
返事をする義務もないのですが、台湾には多くの無資格不法就労日本語教員がいて、こういうことには一家言ある私ですので返事をきっちりしました。
どこで私にメールを出そうと思ったのかというきっかけ、自己紹介もないから、あらためて私が広報係を担当している「たんぽぽ組」のHPを見られたのかという質問をぶつけてみました。

Date: Wed, 24 Feb 1999 02:25:36 +0800
Subject: 日本語教師について

はじめまして。
たんぽぽ組のHPを見られた方でしょうか?

日本語教師の職はあるにはあります。
ただし、台湾の場合ですと全ての外国人(台湾人の外国籍配偶者も含む)に対して
「工作証(就労許可証)」がない限りは合法就労と認めないという規定があります。
そこで、日本語教師として就労する場合も「工作証」が出してもらえるのかという点
が大事なポイントになると思います。
日本語教師の需要は多いので、中国語遊学に来ている何の資格もない日本人が適当に
教えているケースも多いです。(ほとんどかもしれません)
「工作証」の申請は厳しいので、語学学校側は「バイトで」という言葉で誤魔化して
不法就労に持ち込むことが多いようです。
また、工作証を申請するとなると就労時間などが厳しく決められているので、日本で
日本語教師をしていて教え子と結婚した日本女性の多くが家事との両立で就労時間の
問題をクリアできなかったりするなど、この「工作証」の壁に有能な日本語教師が就
労を阻まれ、逆にバックパッカーが「金がなくなったら台湾に行って日本語教えれば
いい」と言って地球村などの語学学校になだれ込んできます。(英語圏と同様です)
日本語を教えることに夢と希望を抱いていらした場合、周囲のそうした「金儲け目当
て」の日本人を気にせずに、御自分の夢を邁進しようとできる自信があれば、当面は
大丈夫だとは思います。また、台湾人の熱心な日本語教育者も多いので、こういう人
達と交流すれば台湾で台湾人の日本語教師がどのように教えているか学べるので勉強
になるかもしれません。
日本語学校に就職するのであれば、工作証の問題をよく聞いて、きちんとしてもらう
ことをお勧めします。「教えられればそれで幸せ」と思って、工作証をもらえなくて
もいいなんて思って来たとしたら損するのは外国人であるあなたです。
台湾では不法就労も大丈夫と思っている人も多いようですが、それで国外退去にされ
て入国が認められなくなることもあります。
現在、移民法が審議されている最中で、外国人の不法就労に関する取り締まりも以前
よりも厳しくなるものと思われます。
「バイト」で雇用された日本語教師が待遇に不満を述べたら「お前は不法就労だから
警察に通報するぞ」と逆に脅された話もあります。雇用主は罰金を払うだけでいいか
ら警察に自ら通報しても痛くないのです。

他の台湾関係の方に同じ質問をされているとしたら、色々なお答えをいただくと思い
ます。
恐らく私の答えは中でも厳しいものであるかもしれません。
たくさんあるから大丈夫、気楽においでという答えも中にはあるかもしれません。
ただ、私は台湾に住みながら様々なケースを眺めて来ています。
どのように外国人を上手に不法就労させるかという手段も見てきました。
そして具合が悪くなったら契約の途中でも「不法就労していた」ということをちらつ
かせて解雇してしまう。
最初は夢と希望を抱いて台湾に渡ってきた日本語教師志望の人達が傷つき、期間半ば
で日本に帰らざるをえなくなった姿も見ています。
バイト感覚で「日本語教師やってま〜す」という遊学生も見て来ました。その一方で
台湾人で日本語教育に熱心に取り組んでいる人も見て来ました。さらに、日本に住ん
でいた頃、日本語教育に情熱をもって取り組んでいる先生達を身近で見て来ました。
そして思ったのは「日本語教師として台湾に来るのであれば、日本語教師であるとい
う誇りは捨ててはいけない」ということです。
日本における日本語学校の減少、就職難などで「教えられるならどこでも」と藁をも
すがる思いでやってきた、若い希望に満ちた日本語教師が、最終的に雇用主の台湾人
にいいように利用されていたということが沢山あります。自分を安く売ってはいけま
せん。もし日本語を教えたくて台湾に来るのでしたら絶対に「工作証」をもらえる仕
事を探してください。

もし実務経験がないというのでしたら、台湾で新米の日本語教師が「先輩教員から適
切な指導を受けられる」環境を持つ日本語学校は少ないですので、決して楽ではない
と思います。ただ、自分から進んで、どんどん新しい可能性を試すにはいい環境かも
しれません。
全てはあなた次第だと思いますが、とにかく「工作証」の件だけはしっかりと確認し
てから就職をした方がいいでしょう。

きちんとしたところはやはりYMCAです。(日本でも採用があるはずです)あと、
科見美語という英語学校が日本語コースを併設して資格のある日本語教師の採用を試
みているようです。
地球村は玉石混合です。私の仲のいい台湾人日本語教師はここで「見れる、食べれる
は使ってもいいんです!」なんて断言した素人日本語教師に出会い、目眩を起こしそ
うになったとか「確定していない言葉を外国人に気軽に『使える』なんて教えないでほしいですね。文法的には間違いですし、まだきちんと正式な日本語には入ってないのですから」と彼は不愉快そうに言っていました。地球村の台湾人日本語教師には結構優秀な人材が多いのですが、いい加減な日本人教員よりも安く使われています。ただ、こういう優秀な台湾人教員達と知り合うと、今後、日本に帰ってから日本語教師をする場合に幅が出ると思いますので、「地球村」のようなところでも得るものはあります。

とにかく、日本語教師の職は山のようにあるような感じを受けますが、きちんと工作
証を出してくれるところは意外と少ないので、「日本語教師」として台湾にいらっ
しゃるなら「日本語教師」としての誇りを捨てずに、絶対に「観光」やら「留学」と
いった名義で入国して「バイト」として不法就労するといったことはしないでいただ
きたいなと思います。
「名を捨て実を取る」なんてことを言う人もいますが、それで損するのは合法ではな
い仕事をしている外国人の本人です。いいように翻弄され、結局は行くあてを失って
目的を見出せなくなった日本語教師志望だった若い女性の姿も見ていますから、老婆
心ですが、色々とかいてしまいました。

海外就職という言葉に踊らされて、何もないままに、「来ればいいことあるかも」と
か「中国語、ちょっとやっていました」というだけで台湾にやってきて、工作証もも
らうことなく、不法就労を続け、しょせんはコピー取り程度のキャリアしか身につけ
ていない日本女性をよく目にします。
日本語教師という資格を取得し、せっかくその道を行こうとして、その結果として海
外で教えようと思っている人が、こうした「なんかかっこいいから」といった発想の
人達と同じような待遇を受け、同じような生活を送ることはお勧めしません。

工作証の話に終始しましたが、日本語教師の職はあれど、そこに立ちはだかる問題は
法律で定められた「工作証」という訳です。

以上です。

とまぁ、このように、メールをいただいたその日に返事を出しましたが...。
見事になしつぶですねぇ。
日本女性の海外就職云々のくだりが図星だったのかも...(^^;
別に礼を言われたくて返事を書いたんじゃないですけど、某サイトのオーナーが誤解からとは言え、普段は温厚なのに、怒りを全面に出したメールを某所で書かれていたのを思い出しました。質問だけぶつけて、返事を受け取ったら後は礼も言ってこないという人が多いとおっしゃってました。
HPを眺めて情報を得る場合、HPはイエローページ的に使っていいと思うのですが、メールを出して、オーナーに連絡を取る場合、それは無機質なPCの向こうにいる生身の人間がメールを読んで、返事を書いてくれているのだという基本的な部分を忘れないでほしいですね。

それと最近もらった謎のメール。

朝やでー

たったこれだけ...。
だからなんやねんって言いたいですな。
差出人は知りもしない人でした。
「たんぽぽ組」が発行しているネットマガジンの読者のようです。
こういう無駄メールはネット渋滞を引き起こすんだぞ!
容量のあるメールの返信で来てたから。
送ってくるなら、もっと有意義な感想でも書いてこいっちゅうんじゃ!

それからこれ。

お友達(多分親友)からのリンクで見に来ましたが
クッキーがうるさいので退散します.

うちのHPって御覧の通り、ジオだからクッキーなんてないはず...。
掲示板にはあるようだけど(無知)。
でも、うるさいほどのもんじゃないと思うんだけど...。
それにしても、なぜ、これだけのことを言うためにメールを送ってきたのか?
真意が解らない...。
クッキーがうるさいならクッキーモンスターでも呼んで来てください。
本当にもう!
おまけに「お友達(多分親友)からのリンク」という表現も謎。
彼のお友達のとこのリンクなのか?おいらのお友達のとこのリンクなのか?
でもね、最近知ったのですが、勝手にリンクを張られていることってあるのね。
それにしても「お友達」という言葉を出して、こちらが遠慮がちになるとでも思っているような態度が嫌です。
おいら、友達の友達はみな友達という崇高な思想はありませんから。
友達の友達でも嫌なヤツはイヤ。

相手の顔が見えないから何をやってもいい、言ってもいいということはないと思うのですよね。
顔が見えないから、検索エンジン同様に、自分のほしい情報を与えてくれる便利な機械と思うのも困りますしね。
本当にもう...。
 



3月10日
かんべんしてよぉ〜。
テレビのCMである。
どうして台湾なのに日本語のCMを流すのだぁ〜〜〜。
そういうことをするから変な思い込み日本人が「台湾は日本崇拝」なんて思い込む。
いっくら「流行」と言えど、こりゃやめてほしい。
おまけに下手な台詞回しの素人日本人が出てくる...。
日本に近い上、日本関係のものが出回り易い台湾だけに、日本人だというだけで節操なく色々な種類の仕事が舞い込む。
一人の人間が日本語教師、日本語ライター、コーディネーター、日本語雑誌編集者、CMタレント、声優を兼任したりする。
日本国内ならこの中のひとつだけで立派な専業の仕事になる。
でも台湾だと数撃ちゃ当たるよろしく色んなことをできるし、それがチャンスだと思っている人も多い。
それもいい。でも、それをするなら全ての仕事を日本でするぐらいのレベルでこなしてほしい。
片手間仕事で適当に全てをこなすのはやめてほしい。
台湾だからいいんだという考えは捨ててほしい。
ある日本語学校で働いているという日本人男性がこう言いきった。
「台湾で日本語教師なんてしてるやつで好きでしてるやつなんていないでしょう?」
これは本気で日本語教師をしている人達に対して非常に失礼な物言いだ。
それと同時に彼に習っている生徒が気の毒になった。
こんな程度の認識で日本語をだらだら教えている人に習うなんて時間とお金のの無駄だ。
「それじゃ、あんた、何ができるの?」って彼に聞きたかった。
それしかできないなら、できる限りを尽くしてみればいいじゃないの。
男一人が仕事するならプロ意識を持ってやってみろよなって思った。
日本に居たって好きな仕事ができてるかどうか解ったもんじゃないくせに。
また、ある日本語学習雑誌を見てのけぞった。
日本人の素人に書かせた文章をそのまま載せている。
仮にも日本語学習雑誌ならば、学習者の立場に立って書いた文章を使うべきだろう。
上級レベルの人ならば日本人の書いた悪文でも理解はできる。
だが、中級レベルの日本語学習者には悪い影響を与えないだろうか。
「日本人の生の日本語に馴染まなくっちゃ」
そういう言い訳が聞こえてきそうだ。
でも、そうだろうか?
日本語学習者である台湾人がそういう日本語を書いたとしたら、意地の悪い「にわか日本語教師@台湾」が大きく×を付けかねない。
「しょせんは外国人の書いた日本語だからね」だの「台湾人が書けるのはせいぜい高校生レベルまでだ」だのと言いたい放題を偉そうに言いながら。
(そういう偉そうなことを言うなら、周囲の変な日本語環境の片棒をかつぐことはしないでね。)
外国人の日本語学習者にはきちんとした日本語を教材として与えてほしい。
間違っても日本人も知らないような変な形容詞を引っ張り出すような阿呆な真似はしないでほしい。「夏の田んぼ」なんて表現、この三十数年の人生で聞いたこともないし、周囲の日本人も「知らないなぁ」と言っていた。
これ以外にもあるけど、言う必要はないだろう...。
あっちこっちに手を広げ、「日本人である」ということだけで仕事をこなしている人達...。
お願いだからきちんと仕事をしぼってほしい。
日本語教師として工作証と居留証をとっているなら日本語教師としてプロになるべく努力してほしい。
外国で仕事をするならば、「居留の理由」である仕事をきちんとこなしてほしい。
学生として来ているならば、学生としての本分を全うしてほしい。
学生が屋台で日本のものを売ってひと儲けしようというのもやめてほしい。
駐在員の奥様が片手間で日本語教師をするのもやめてほしい。
なんだか「日本人」が「特権階級」だと間違えているような人が多すぎる。
もちろん台湾の側にも問題はある。
日本人というだけで「日本語教師」の仕事を持ってくる。
プロ意識と言うものがないのか。
双方に問題があるから、この溝はなかなか埋まらない。
「日本人」だというだけで資質も問わずに無条件で使う台湾側。
「日本人」だというだけでなんでもできると勘違いしている日本人。
持ち上げられて、いい気になって、利用されて、利用して...。
なんだか見てられない。
そんなんで、日本語CMを見ると、なんとも情けない気持になってしまう。
自分から日本人に下に見られるような種を撒く台湾人。
それに便乗していい気になって舞い上がっている日本人。
遠くから見ると、なんだか両方とも滑稽だ...。



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minmin@geocities.co.jp