MinMin's Diary
5月3日
なんてこと...(^^;
4月の日記はまるまるなし。
気がついたら4月が終わってました。
考えることがなかった訳じゃないのです。
でも、まとめている時間がなかった。
何しろ持病の腰痛再発という事態に襲われましたからなぁ。
5月もきっとぐわぁっと忙しく過ぎることでしょう(なんか他人事みたいな言い方)。
でも、アンテナびんびんに張り巡らしながら忙しくしていたい。
MTVを見ていたら、自分が一番ハマッていた時代の音楽が流れてました。
「古典」ですってよ、「古典」!
80年代の音楽は既に古典なのね。(^^;;;
カルチャークラブ、デッドオアアライブ、ユーリズミックス、トンプソンツィンズ、ペットショップボーイズ。
たまりませんなぁ。
それが「古典」になってしまったとは!ふひゃあ...。
台湾の金曲賞を見ていたら、金城武くんが欧陽菲菲姐御と一緒に登場。
ANIKIなんて言われていたアイドル時代とは全く違う扱いになりましたなぁ。
ところで、哈日族をターゲットにした商法は止むところを知らず。
陶子と呼ばれている芸能人も哈日族ブームを煽っている感じなのですが、彼女が書いた本のタイトルが「愛よ」なのです。日本語の「愛よ」ですよ!
でも意味は中国語の「あいやぁ!」と驚いた時の言葉らしい...。
それで思い出したのですが、私の中学時代の同級生に中国語を大学時代に専攻した人がいました。
彼女は就職した会社の北京進出でいきなり北京に派遣され、天安門事件の数日前に任務を終えて帰国してきたという強運の女でした。
仕事帰りに一緒のバスになり、話をしていた時のことです。
何に驚いたのかは忘れましたが、彼女は思い切り大きな声で叫んだのです。
「あいやぁ!」(^^;
絶妙な間合いと、リアクションに「彼女がいかに北京に適応していたか」が集約されておりました。
あの頃はまだ中国語は外国語としてマイナーな存在だったので(時代はイタリアブームだった)、その中国語を勉強した彼女も、これから勉強しようという私も実際のところ、「あいやぁ!」と言われる対象でありましたな、今思うに。
その頃に比べたら、今の何と違うこと。
日本じゃ今や戦後最大の中国語ブーム。
まったく、それなのに、台湾が妙な日本語使うブームなんだから、何やってんねんです。
哈日族とはいえ、本当に日本に興味があるわけでもなく、日本の一部分とも言える若者文化に浅薄な興味があるだけな気がします。
たとえ英単語の暗記よろしく、日本の色々な音楽の系統や、芸能人の名前などを暗記しても、知識を誇示するだけのものならコンピュータだって出来ます。
哈日族の教祖様には黄子交だの、哈日杏子だの、色々いますね。
彼らは哈日族を推進するような書物をたくさん書いています。
自分達が日本のことをよく知っているような記述も多いです。
でも、彼らの著作の中には必ず妙な日本語の間違いが見つかるんだな。
誤植かもしれないし、そんな細かいことにこだわるなと言われるかもしれないけど...。
でも、日本人の私が彼らの描く日本を読んでいると、なんだか嘆息が出てくるんです。
薄っぺらだ...。
結局のところ、彼らの興味の対象である「日本」は「芸能人」「音楽」「ファッション」でしかなく、たとえ哈日杏子が着物を着て喜んでいても、それは日本人がベルサイユ宮殿でマリーアントワネットの格好をさせてもらって喜んでいるのと同じ程度のこと。
黄子交が台湾大手の新聞「中国時報」のコマーシャルでTei Towaの真似をしているから笑ってしまいました。
けっけっけ、私が来たばっかの頃は人魚の格好して「アロ〜ハ〜」なんてやってたのに。
でも、私は、「アロ〜ハ〜」の頃の彼のほうが好き。
だって、それは他ならぬ彼自身が打ち出した独自のスタイルだから。
しょせん、哈日族やってるなんてのは、誰かの模倣をしているだけに他ならない。
日本人の表面的な流行を模倣したり、日本の有名な音楽家のスタイルを模倣したり。
まるで松田聖子がアメリカかぶれを全面に打ち出してた時のよう。
彼女のMTVを見て「なにジャネット・ジャクソンのMTVの真似してるんだよ。なにマドンナのスタイルを真似てるんだよ」と思ったのに似ています。
松田聖子には松田聖子の良さがあるはずじゃないの。
そうでなければ、ここまで人気を保ち続けるのは難しい。
聖子ちゃんにしても、アメリカンティストを取り入れ、自分なりに独自の境地を拓いたのならよかったのにね。
でも、あれじゃ無意味。
ストリッパーよろしく、ポールに捕まってぐるぐる回って歌う聖子ちゃん。
それはジャネットのように躍りでセクシーさを現せない故の苦肉の策でしょう。
あのポールさえ見えれば連想ゲームだもんね。
ジャネットの「IF」に出てくる怪しげな踊りは聖子ちゃんの東洋人そのものの体型には無理があるから。
でも、別のとこから男性がじっと踊る彼女を見ているという構成はジャネットのと同じ。
けけけ、笑ってしまいました。
パロディというか、オリジナルを上手に調理して、うまくこなして使うのって難しいんだよ。
下手して失敗するとみっともないだけだもん。
聖子ちゃんのこのMTVは見てて恥ずかしくなるほどみっともなかったです。
「ハートのイヤリング」の頃の聖子ちゃんのほうが、ぶりっこと言われようが、なんと言われようがよかったのにね。
それと同じなの。
Tei Towaがほとんど何考えているのか解らない風情で無意味にビデオを撮影したり、ポラロイドで写真を撮ったりするのは、知る人ぞ知る行為。
彼のDeee‐Lite日本公演にも行った私は、そこでもやっぱり彼のポラロイドぱちぱちぶりを見てきました。
演奏中にいきなりやりだすんだもんな。謎。
それをさぁ、黄子交が真似してんの、「中国時報」のCMで。
おまけにTowa得意の親指と人差し指でLの字を作り、それを顎に当てるポーズを自分が創刊した雑誌の表紙でしてみたり。
あああ、こっぱずかしい。
シャレでならいいよ、みんなが知っていた上でのパロディなら上出来だわ。
でもね、台湾の多くの大衆はTei Towaを知らないからな。
そうしたら黄子交の仕種や彼のスタイルを模倣と知らずに「オリジナル」として見るでしょう。
そういうの、恥ずかしくないの?
松田聖子のMTVにしても、洋楽を聞かない日本のポップスファンにはジャネットの「IF」との相関性は見えてきません。
後で知ったんですが、松田聖子の件のMTVはジャネットのMTV製作者が作ったとか。
パロディってさ、オリジナルを知っているから笑えるんだなぁ。
もし、仮にオリジナルを知らない人の前でパロディするなら、きちっと調理してない、生煮えのままのオリジナルを持ち込んじゃいけないんです。それは「無断借用」と同じだから。
台湾の歌手の藍心眉という女性が裸体(に見える)で椅子の背を前にして椅子に馬乗りになって座っている写真を何かで使いました。
「うわぁ〜〜〜〜」
これは英国政府を揺るがした有名な売春婦がポートレートでとったポーズです。
映画化もされたこの事件は英国では有名すぎるほど有名。
英国人なら、このポーズと裸体を見れば、絶対にぴんとくるはず。
とても刺激的なポーズだし、確かにアートとしても洗練されています。
でもさ、だからって「そのまんまそっくりいただき」じゃ、哀しいよ。
自分だって曲がりなりにもアーティストのはしくれでしょう?
私は画面の彼女にそう文句を言っていました。
それに、そこまで同じだと、オリジナルの若くて美しい女性と比較されてしまいますよ。
一般人が芸能人のスタイルやポーズや動作を真似するのは仕方ないかもしれません。
だって、「アーティスト」でない彼らに「アート」的要素を自分で探させるのは酷ではないの。
時に「アート」な気分になりたいなら、それも許してあげてほしいと思います。
でも、仮に、どこの国の芸能人であっても、芸能人である限り、模倣だけじゃいけません。
好きなアーティストがいてもいいです。
黄子交がTei Towaを好きなら好きでいいです。
でも、アイディアのぱくりはいかんのです。
ファッションだけならまだ許そう。それは時代の流行でもあるのだから。
でも、Tei Towaお得意のポーズや、謎のビデオ撮影行為まで真似するのはやり過ぎ!
哈日族を見ていると、彼らの行為はオリジナルを消化しきれずに、表面だけをちらっと舐めて、悦に入っている中身のない行為に見えて仕方がないのです。
早く自分達独自のティストを打ち出してほしいもんであります。
台湾の芸能人には台湾の芸能人の良さがあるはず。
まったく、こっちの方が「あいよぉ!(愛よ!じゃないよ)」って言いたいくらい...。
本当にもう...。
晴〜れた空〜、そ〜よぐ風〜...♪
のっけからすみません。
実はハワイに行っておりました。
昔から日本人にとって憧れの島、なんちゃらを飲んでまで行こうと思ったハワイ。
え、トリスを飲んでハワイに行こうって知りません???(^^;;;
意地悪ばあさんテレビ版でも「ゲボイを飲んでハワイに行こう、げぼぉ〜」なんてやってたんですが。
私の子供時代にはハワイはある種の憧れを持って使われた「外国」の具体的な名称だったと思います。なんたって「常磐ハワイ」ですからねぇ。今でも九州の某県では「アロハ宣言」をし、日本のハワイと自称しているとか。
とにかく、ハワイは幼き日の私にとっての「外国」であったのです。
そして発見...。
「外国の香り」と思ってたのは父か母の友人のお土産だったパイナップル型の木の器にこんもり入ったキャンドルの香り。
これって、ハワイの花の香りだ〜。
キャンドルは残念ながら発見できず。でも同じ香りのお風呂に入れるもんやらをゲット。
また、ココナッツに目がない私にとって、ココナッツ類のお菓子があるのもうれしい。
結局、私はABCストアというところでイチバンいきいきしておりました。
安上がりな人...。
それにしても、毎度のこと感じるのですが、私は「湿った緑」に弱いようです。
きっとDNAが反応するんでしょう。
湿った深い緑と青い遠い空。
台湾だと埔里あたりに行くと、いつまでも景色の中にいたいような気になります。
今、住んでいるところも台北市にしては珍しく緑の木々が繁っているところですが、湿り気が足りません。でも鳥の声がするからいいとしましょう。
あと、鳥もポイント。
ハワイではホテルのレストランの中にまで鳥が入ってくるのでうれしくなってしまいました。
おまけに旅行客相手に「鳥と写真を撮らない?」なんて持掛けてくる商売もある...。
私の大好きなインコちゃん達を肩に乗せて商売しているおじさん、お兄さん達。
「おぉ、私の理想の職業!」
なんて思ってしまいました。
ポラロイドで写真を撮って10ドルなり。
芸達者なヤツは銃に撃たれて倒れた姿となり、お客の差し出した二つの掌の上に横たわる。
おぉ、なんてプリティ!
バリ島にも鳥園があって、きれいな鳥がわんさかおりましたっけ。
こうなってくると、どうも前世は亜熱帯の密林の中に住んでいたような気がしてきます。
そんなお気楽なことを考えつつ、この旅でも素敵な人に出会ってしまいました。
もうお亡くなりになっている方を相手に「出会う」ってのも変ですが、ハワイ王朝最後の皇太子であったプリンセス・カイウラニ。
最初は「ふ〜〜ん、日本の皇族との結婚話もあったんだ」ってな調子でハワイ豆辞典みたいなもんで名前を知っていたくらいなんだけど、お決まりの文房具屋巡りで見つけたポストカードの写真には美少女が...。これがプリンセス・カイウラニだったのですね。美女が好きな私はすぐに購入。おまけにそのカードの後ろには彼女に捧げられた詩もあったから、ますます興味を持ってしまいました。
そこで本屋に行った時に本を見つけて購入。
面白そうです。
父親がスコットランド人なので英国に留学していた22歳の若いプリンセスが、王位を追われた叔母リリウオカラニ女王のためにアメリカの不正を指摘し、抗議のためにアメリカに渡ります。そして抗議は成功せず、ハワイに戻った王女は病に倒れ、23歳の若さで亡くなるのです。
最初は政治のことなど何も解らなかった王女ですが「ハワイの人々が後にカイウラニ王女はハワイを救うことができたのに、試してみようともしなかったと言わないためにも、私はアメリカに抗議をします」と言ってハワイのために立ち上がるとこなんて、ぞくぞくします。誇り高い美少女っていいですね。
日本の女優さんに演じさせるなら後藤久美子さんがいいななんて思っております。
この本以外には「ハワイ語ポケット辞典」と「Japanese Eyes American
Heart」を購入。
後者の本は第二次世界大戦におけるハワイの日系二世兵に関する本です。
日本人の祖先を持ち、日本人の姿を持っていてもアメリカ精神を持つ人達として日系アメリカ人を認識させた功績が日系二世兵にはあります。
彼らの活躍によってアメリカは白人以外の移民をも「アメリカ人である」と認めるに到ったと言っても過言ではないでしょう。
ポリネシアン系、白人系、日系、中国系、フィリピン系、コリアン系などが自然に融合されているハワイ。お互いにごく自然な形で混ざり合い、「ハワイアン」を形成しています。
ハワイ滞在中にお世話になった日本語テレビチャンネルのキャスターの井上アリスさんも日系であっても恐らく日本人以外の血統を持つだろうなと思う顔立ちでありました。
滞在中に偶然に出くわしたフィリピン移民記念式典においても、沿道には知り合いのフィリピン系ではないハワイアンが来て声援を送ったりしていました。
恐らく365日のうち364日はハワイアンとして過ごしているフィリピン系の人達が祖先であるフィリピンから渡ってきた人達を称えるために1日使ってお祝いするのでしょう。
ちょうどアイルランド移民の子孫が祝うセントパトリックスデイのようなものです。
根っこを意識しながら土地に馴染んでいく。
根っこにしばられることなく、自由に枝葉を伸ばしていく。
やがて開花した花は別の種類の花粉を受けて新しい種類の植物を生み出すかもしれない。
こうして、少しずつ混ざり合い、その土地独自のものが育つのだと思います。
ハワイはそれがいい意味で成功しているように思えます。
でも、自己の民族を至上の物と思っている人には暮しづらいようですね。
台湾に帰りたがっている大中華思想の女性に出会いました。
せっかく人種のるつぼであるハワイにいるのに、その良さに気付かないどころか、他民族との交わりを拒み、中華民族的発想が通用しないことに文句を言っているのですから...。
彼女が台湾を離れたのは18年前。
18年前の台湾と現在では違うのに...。結局、こういう人はどこに住んでも満足できないんだろうなと気の毒になりました。
この人、現地ガイドだったんです。
バスの中でいきなり私のことを持ち出し、「彼女は外国人ですから淋しい思いをしているでしょう。日本は台湾よりも進歩しているし、清潔です。でも台湾には日本にない人情味があります」なんて言い出しました。なんでそんなことを言ったのか解りませんでした。おまけに勝手に人を名指しで言ったこと、国と国を無意味に比較すること、淋しいなんて思ってもいないのに勝手にそんな風に言われて一緒のツアーの人に気を遣わせることなどを考えると頭にきました。
別に台湾で普通に暮している分には何も思いません。余計な雑音が入ってこない限りは気楽です。
ただ、居留権やら就労権について考えると暗〜い気持になります。
けれど友人も多いし、淋しくなっている暇もないのが事実です。
日本にない人情味と言いましたが、日本にだって人情味のある人は沢山います。逆に台湾にだって恐ろしいくらい外国人に失礼なことをする人もいます。
それは民族や国の問題ではなく、あくまでも個人レベルの問題です。
私は夫に「ああいうことをバスで言われると困る」と言ってもらいました。
後でガイドは謝りにきました。でも謝った言葉が「誤解しないで。ハワイで日本人が成功していて繁栄しているのは私も認めているのよ」でした...。おい、私は民族の話なんてしてないぞ!
結局、彼女の頭の中には民族というスケールしかないのです。
そういう人だから、民族が拠り所にならないハワイでは淋しいし、友達もできないのでしょう。
気の毒です。
半年前には台湾に就職活動に戻ってきていたそうです。このツアーにも会社の社長さんがいたので、社長さんにゴマすりばかり。逆に嫌われて台湾側のツアーコンダクターへのクレームが続出。
結局、オアフ島に戻ると現地ガイドを交代させるという前代未聞の事態に発展。
民族だけにすがろうとする人は結局は実力主義の社会では認めてもらえません。
台湾もコネ社会と言われていますが、徐々にではあっても実力主義になりつつあります。
どんなに有名な一族の子供であっても馬鹿ではやっていけません。だからこそ名門の子供達のプレッシャーは重大です。
そういった台湾の現状を理解せずに18年前の感覚でいたら就職活動も成功しないでしょう。
ハワイにも台湾にも住むところを見出せない彼女を見て、両方に居留権も就労権もあるのに、なんてもったいない生き方なんだろうと思いました。
この、たった二つのものだけもらえば私は台湾で文句なく生きていけるのに。
台湾に定住する者としての最低限の権利さえもらっていれば何事も笑ってやり過ごせるのにと思った次第です。
民族のるつぼに住みながら、それが苦痛な人もいるのね...と目から鱗の思いでした。
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