感激的であったコンサート、ライブ


マイケル・ジャクソン

アリスツーリー・ホールでオリバー・レイクのバンドの無名ギターリストだった。無名な人だったので最初名前が聞き取れず、その素晴らしい演奏に、周りに座っていたアメリカ達も名前は何だと聞きまわっていた。

ワールド・サキソフォン・カルテット

タウンホールでの初めて生で聞いたWSQ。舞台には公園でよく見かける針金のごみ箱を反対にしたのが4つ並んでいて、暗い中を4人がサックスを吹きながら登場。ごみ箱は譜面台。リズム隊なしでも4人のサックスだけで凄いリズム感。かっこいい。

ジェームズ・ブラッド・ウルマー

タウンホールで名前しか知らないウルマーを聞いた。周りは現地の若い奴等ばかりで、最初から大受け。でも、ブルースからファンク、フリージャズのミックスで、初めて聞く私には全く理解できなかった。理解できなかったことが悔しかった。今では大ファンになったが。

フィリップ・グラス

カーネギーホールでの満員のコンサート。このリズム感、ミニマルの繰り返し音で盛り上がってくる興奮。でも日本人は私とスイングジャーナルの副編集長だった林さんしかない。こんな良い音楽を聴きに来る日本人がいないことも残念だった。日本のジャズファンは有名なジャズミュージシャンだと聞きに行くが、無名だと行かないとか、ジャズ以外は聞かないなど、面白くないと思う。良い音楽はジャズだけでない。音楽そのものを楽しめば良いのに。

ポール・ウィンターとオレゴンのジョイントコンサート

針一本落ちても判る静寂なカーネギーホールでのコンサート。静かな音楽での興奮を感じた。隣の座席にリー・コニッツが座っていた。

ジャコ・パストリアス

エブリフィーシャーホールでのジャコとパット・メセニーのジョイント・コンサート。ジャコは当時は全く有名でなかったと思う。ソロでエレキ・ベースをあの広い会場で弾いた。得意の弾いたばかりの自分の音を録音して、シンセと一緒にソロを取る。1曲だけ黒人のパーカッションと一緒に弾いた。メセニーとも数曲演奏。

4ドラマーズ

ミルフォード・グレーブス、アンドリュー・シリル、ドン・モイエ、ビーバー・ハリス。偉大なフリージャズドラマーの共演。

ジョン・ゾーン

ジョン・ゾーンのことを全く知らなかった。クラリネットを分解して、水の入ったコップにリード部分だけを付けて、ブクブク吹いたりと、実験的なことをしたり、数人で独特の曲の進行方法のコブラで演奏したりと、初めての経験で、何だか良く分からない演奏だったが、印象的だった。

ジョー・ウィリアムス

泊まっていたオムニパーク・セントラル・ホテルのロビーで人待ちで椅子に座って、本を読んでいると、脇にスタイル良い背の高い人が立った様子。見上げると、何と大好きなジョー・ウィリアムスだった。カッコ良くて声も出ない。細身で背がすらーと高く、タキシードを着て、パーティへでも行くような、粋な黒人のおじさんだった。歌もカッコイイが、普段もカッコイイオジイさんだった。

7th Avenue Southでのライブ

ランディ・ブレッカーが経営していた7th Avenue Southで、カーネギーホールでの誰だか作曲家を称えてのコンサートのためのリハーサルライブがあった。当日行くと、当然ソウルド・アウト。日本からはるばる来たんだからと強引に1番前の席。マンハッタン・トランスファー、ボビー・マクファーリンなど、唾が飛んでくるような席で聞けて感激であった。数日後のカーネギーホールのコンサートも良かったが、ライブほどではなかった。

ミッドナイト・ブルース・コンサート

ラジオ・シティ・ミュージック・ホールで、夜12時からのブルースコンサート。一番安い席で、一番上の階。若いのが沢山いて、マリファナを凄い勢いで吸っている。席にもマリファナが回ってくる。30分もしないうちに若者達は皆トイレで吐いていた。

1番目の出演者がB・B・King、ツアーで一緒の日本人はここで帰ってしまう。ジョニー・ウインターなどが出てきて、最後がマディ・ウオーターズ。それも始め2,3曲はバックバンドだけでの演奏。おもむろにマディが出てきて歌い出すと会場全体がのっりだす。最後がBBも含めて、出演者全員でマディを囲んでの共演。終了は朝方3時頃だったと思うが、素晴らしい興奮のコンサートだった。



前ページ | 旅の思いで へ戻る | 次ページ


copyright 1999 Makoto Aida