私はシステムの専門家ではありませんので、ここでは概要のみご紹介します。
RLISはcoverageおよびgridの両タイプのデータを含み、UnixシステムのArcInfo上で走らされています。ArcInfoは操作が複雑なので、GISを専門とするエンジニアおよび一部のプランナーによって操作、管理されています。そして、詳細かつ膨大なデータは必要ない大半のプランナーは、RLISのデータをshape fileに変換したRLIS Liteを、デスクトップPCのArcView3で使っています。
RLISのデータはメトロが著作権を持ち、RLIS Lite CDおよびPro Extensionの2枚のCD-ROMとして一般に販売されています。価格はそれぞれ$895.00および$595.00(非営利団体、自治体や公共機関、教育機関向けの割引あり)で、フォーマットはMapInfo MIF fileまたはArcView shape fileです。ネットワーク・ライセンスの提供や、特定地域のみのデータなど、その他のサービスも行っています。
RLIS LiteのユーザーはArcViewの操作を理解していることが前提になっています。また、CD-ROMのユーザー・インターフェースは、カスタマイズされていませんが、メトロで独自にカスタマイズしたMetro Area Geographic Information Consortium(MAGIC)も無料で入手できます。
RLIS Liteのレイヤーの精度は2段階になります。高精度のものは、1"=100'から1"=400'のスケールで集められたデータに基づく誤差±10フィート以下の課税区画レイヤー群で、道路、ゾーニング、公園などが含まれます。低精度のものは、 USGS quad(1"=2000'のスケール)で集められたデータに基づく誤差±40フィート以下の環境レイヤー群で、等高線や土質データなどが含まれます。
RLISは「プランニング・レベル」のデータベースであって、GISレベルで行う殆どの検討には問題がありませんが、CADとは性質が異なります。また、RLISデータには精度が複数あることも常に念頭に置く必要があります。特に、低精度のレイヤーを高精度のレイヤーに重ねて解析を行う場合には注意が必要です。例えば、土質データを課税区画線とを比較した場合、ある課税区画内に特定の土壌が存在するか否かは正確に判断することができません。また、RLISは日々更新および改良されていますので、データ作成日時にも注意を払う必要があります。