マドリッドを経由してセビリアまで



マドリッド行き寝台車


おばさん達はそれぞれ別行動らしいが、話がもりあがっているらしいからみん
な同じ言語なんだな。フランス人、スペイン人かさっぱりわからず。
日本人にしては背が高いね、それに顔がほっそりしている、なんて私のことを
話題にしているらしいが、英語でしかこたえられずこのおばさんの中には1人
しかわかってもらえない。でもなんとかなる。。みんな元気が良くおしゃべり。
これはどこもかわらないっか。
パンをかじって、おばちゃんにかりたスペインの雑誌を読む。
(見るといったほうが適切)
わからん、わからん、っと適当にページをめくっていたら、
”セビーリャの春祭り”の記事がでているのを発見。
おばちゃんに、これが見たいんだって伝える。
車掌がパスポートと切符を回収。
遠くに教会を囲んで家が集まっている丘をながめながら日も暮れて、よっこら
せと梯子を登った上の狭いスペースで一夜を過ごす。

もうすぐマドリッド 外は雨


目覚めたもののベッドの上でぼーっとしてると、下からおばちゃんに
「もうすぐマドリ」って言われる。ななめ向かいのおばちゃんは、どうやら
隣のコンパートメントに旦那さんが乗ってたらしい。
朝ちょっと見ただけで、いつのまにかどっかいっていまった。
席が隣の”パイロット”が職業のおばちゃんは、通路でタバコふかしてる。
朝ご飯食べるお金もないので、しょうがなくコンパートメントに居座る。
向いの席のおばちゃん(一番良くしゃべる&いびきがうるさかった)と私の二人。
言葉は通じないんだけど、マドリッドに用があるのではなくセビリアに行くん
だってのが伝わったらしい。
おばちゃん曰く、 「パパ、ママ、親戚がいるわけでもないセビリアになぜ1人で
行くんだ?」どうも、たんたんとお説教されているみたい・・・。
「そうだよなぁ、なんで日本からわざわざこんな遠くまで来たんだろう・・」
時折、おおあくびをして寝ちゃったりする おばちゃん。
岩場ばかりの所を抜け、次第に建物が増えていき、横にたくさん列車が止まって
いる。もうすぐ駅だ。
みんな棚の上にのせていた荷物を降ろしにかかる。
おばちゃん、備えてあった洗面セットをかばんにつめる。

Paris Austerlitz駅発 Madrid Chamartin行き夜行列車
2等寝台車の中

寝る時間になると、車掌が壁に入っている上のベッドを
おこしに来る。
ミネラルウォーター、タオル、歯磨き・髭剃り等の洗面具有り。


マドリッド到着、スペインの地を踏む

Madrid Chamartin駅到着 8:55
みんなが降りた後、最後にコンパートメント内部の写真を撮ってから降りる。
飛行機乗りの おばちゃん も娘さんらしき人に迎えられている。
出迎えの人がいないって、やっぱり寂しいよね。骨身にしみる一人旅・・・。
マドリッド駅はあちこちで”危険な所”と書かれていたから、バックパックに
つなげてあるもう一つのかばんを持つ手に力が入る。
降りたホームからエスカレーターを上がって右手に、切符売り場と予約カウン
ターがならんでいる。まずはカードでスペインペセタをGET。
日本で予約できるのはマドリッドまでだったので、セビリア行きのスペイン版
新幹線”AVE”を予約する。ユーロパスでも追加料金と予約料で 1380pts。
AVE の出発は国鉄で5つほど行ったATOCHA駅。
メトロのマークはあるけど、人が歩いていなくて不気味。
そのまま国鉄にのってATOCHA駅目指す。


1時間半時間があるけど


天井が高い開放的な空間に、たくさんの木々がしげってさながら植物園のよう。
ここが本にも紹介されていたATOCHA駅。
いやぁ、いままでシドニーのセントラル駅でまず高い天井に感激して、そして
ヨーロッパの駅もいくつか見てきたけど、ここまで何時間でも座っていたいと
思った駅はない。はらぺこだから一角のカフェに入る。
サンドイッチとオレンジジュースを注文。ズーモ(生のオレンジを次々とつぶ
してジュースを作るマシン)が目に入ったので、”ナランハ”(オレンジの
スペイン語)、だけ口にしてマシンを指差す・・・。
缶詰のツナをどっさり、赤ピーマンを一切れはさんだサンドイッチ。
カウンター上の写真はホットサンドに見えたのに冷たかった。
オレンジジュースは花丸。
満腹になったし、まだ1時間あるのでプラド美術館でも行ってみる気になった。
コインロッカーは入り口に係員がいてX線検査。バックパックを入れてコイン
ロッカーにお金をいれるけど、下からそのままでてくる。
なんやーー、つり切れか使えないのか・・・?
どっちみち絵をじっくり見る時間があるわけでもないので、そのまま植物園の
中をぶらぶらしてのんびりすることに。
Madrid Atocha駅
JPEG(34k)
"AVE"

スペインきっての高速鉄道”AVE”に乗り込む



AVE のホーム入り口では、こちらでは珍しく乗る前に乗車券の検査が入る。
白地に青のライン。鳥のマーク。かっこいいじゃん。
2等座席の車両も落ち着いたトーンのシート、背もたれは高く座りごこちがいい。
砂糖をまぶしたゼリー状のお菓子1個がくばられた。
1等車は豪華な食事がサービスされるらしい・・。
気になるのはユーロスターと同じく前のシートとのピッチがちょっと狭いこと。
あと4人ボックス席でもないのに、進行方向と逆向きなこと。
それとそれと、モニターで映画みたいのがやっているのにスペイン語だけ。
車内放送はスペイン語、英語、と続く。
せっかくの車窓は小雨まじり、赤い色の大地が続く・・・

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