1994年12月19日。『ウェディングアルバム』発売後の来日公演にて、幸運にもバックステージへ行くことができました。
FM80.2のヒロ寺平さんの番組「Friday Music Island〜All time Favorites」にてDuran Duranバックステージパスのプレゼントがありました。
デュランの特集の時、ヒロさんがどの曲をかけるかというクイズに正解した人のなかから抽選で当たります。私はハガキ5枚にファックス3枚応募しました。
くじ運の悪い私は期待していなかったので、名前を呼ばれた時は信じられませんでした。テープに録り、後で聞き直した程です。
バックステージ招待は全部で5人。もちろん全員意気投合して仲良くなったのは言うまでもありません。あれから4年経った今でもその中の一人とは仲良くしてます。年があけた94年1月、写真の交換もあって、全員で集まりました。ホワイティうめだのとある喫茶店。ジョンだサイモンだとかしましい5人。周りの方、うるさくて迷惑したでしょう。この場をお借りしてお詫びいたします(笑)
その時「ヒロさんにお礼が言いたい」と意見が一致し、ちょうどその日曜日にヒロさんの番組があったので、シュークリームを購入してスタジオへ。平日だとビルの中に入って受付まで行けるのですが、あいにくの休日。仕方ないので、通用門前で待っていました。そこへスタッフの方が怪訝そうな顔でやってきました。怒られるのかな?その方は私たちをミュージシャンのおっかけだと勘違いしたようで「KAN?マッキー?(を待ってるの)」と聞かれました。違うよぉ(笑)
ヒロさんだと答えると、急に笑顔になって(ホッとされたのでしょう)「ここから出てくるよ。待っていてね」とおっしゃいました。ありがとう(ここでこんな事書いてよかったのかしら)やがて番組が終わり、ヒロさん登場。ドアがあいて顔が見えた瞬間、思わず「出てきた!」と絶叫。すかさずヒロさんは笑いながら「誰が出てきたって?」とナイスな応答をしてくださいました。さすがヒロさん。
実はコンサートの翌週のヒロさんの番組に、打ち合わせもしていないのに全員が手紙やFAXを送っていたので、「ああ君らか!」とすぐに分かって下さいました。
で、私は写真をぐるぐる切り抜いて手紙にはりつけていたんです。ヒロさんは「アルバム(写真の)状態の人がいますねぇ」と番組中つっこんだらしい。
その日、「あの写真を送ってきたのは。。。。」とぐるっと私たちを見回し「あ!君や君や!」と笑われてしまいました(笑)
寒空の中かなりの時間立ち話につきあってくださって感謝します!さて本題へ。。。。
場所は大阪城ホール。開演15分前に到着。ツアープログラムを購入し、私だけ関係者受付へ。ちょっぴり優越感があった。係の人が私の名前を確認し、ノーチェックで会場へ入る。まだバックステージはもらえず、ライヴ後の集合場所の指示がある。
コンサート終了後、友達と一旦わかれ、指定された場所へ向かう。パスをもらって胸に貼り、搬入口のようなところで待たされる。そこに荷物を置いて必要なものだけもって楽屋にいくらしい。
ここで他の4人と御対面。なつかしい10年前のミュージックライフを持っている人もいて、ティーンエイジの頃の思い出が蘇る。
10分くらい待ったが、待たされるほどに緊張は高まってゆく。4人全員意気投合し、みんな緊張をまぎらわせるかのようにおしゃべりに花が咲く。
いよいよ楽屋へ。最初中へ入った時はあまりの緊張のため何も目に入らず呆然とあたりを見回していた私。
「ここはどこ??ガイジンがいっぱいいるなぁ。。。」
他の女の子達はすでに自分のお目当ての人の所へ(意外にもジョンの大ファン!という人がこのメンバーの中にいなかったのは助かった)いって行動を開始していたのに、私はただぼーっとドアの所に立ちすくんでいた。
ふと我にかえると、そんな私を穏やかな微笑みで見つめていたジョンと目があった。やっと金縛りからとけて、私が一直線に彼の方へ向かってゆくのを、ジョンはにっこりと見守ってくれた。グラビアなどとは少しジョンの表情が違うような気がする。これがプライベートのジョンなのね!
「これ、あなたに」と花束を渡すと、意外にも(てっきり「ありがとう」の一言だけで脇へ片付けられるかと思っていた)「とってもキュートだね!」と繰り返しながら、随分長い間花を見つめていた。ごちゃごちゃと色のまじった大げさな花束にせず、ピンク系に小ぢんまりとまとめた私の作戦は成功!?(でもそんなにじっくり見てくれるならもっと上等の花を集めればよかった)
ジョンの表情は終始穏やかでニコニコしていたが、疲れていたのか無口だった。しっかりとジョンの横に座り込んで場所をキープしていた私。
「サインいただけますか」とペンを渡すと、私の持っていた84年の日本公演のパンフを目にして、手にとり、ぱらぱらと見始めた。何か言わなきゃとあせった私の口から出た言葉は「覚えてる?」ジョンはにっこり笑って「もちろん!」(あまりにも.......愚問すぎました)
パンフの後ろの方に載っていた、昔の写真に気付くと恥ずかしそうにクスクス笑っていた。かわいい!これは昔のジョンのまま。
ジョンがサインするとき、「私の名前を入れて」と言おうとしたら、先に「名前はなに?」と聞かれた。「ミチコ」と答え、つづりを言おうとすると構わず書き始め、スペルも間違いなく書きあげた。そして誇らしげに?笑いながら「あってるだろう?」
「もう10年以上ずっとファンなんです」と伝えたあと、何か話さなきゃと コンサートの間に色々考えた(考えるな!)質問をしようとするが、頭の中は真っ白。
そのうち写真とサインのために他の子達がまわってきて混みあってきたのであきらめて立ち上がり(このまま時が止まればいいのにと思った)左前方にいたウォーレンのところへ。
何を言っていいのか分からなかったので、とりあえず「コンサート楽しかったです、ありがとう」と。でサインをもらって写真を撮った。
そしてサイモンの所へ。サイモンはバックヴォーカルの黒人男性と話に熱が入っている。
サイモンが一方的にまくしたてて、けんかでもしているように見えた。私はびびってしまって小さな声で「サインください」と言ったが聞こえなかったのか無視していたのか。
話がとぎれるまで待とうと横にぼさっと突っ立っていると、いきなりサイモンが私のペンとパンフを取り上げて、サラサラとサインして私に返す(聞こえているんぢゃないかぁ)あっけにとられる私。
それから「あのぉぉぉ写真も....」と言いかけたらペンを持ったまま向こうへ行ったバックヴォーカルの男性を追いかけていき、額にペンで何か書こうと揉みあい状態。びびる私。サイモンこ、こわいわっ。プロモーターの人にカメラを渡してスタンバイしていたがその人と顔を見合わせて「Oh My God」状態(笑)。
と、いきなりサイモンが戻ってきて、ガバッと私を抱き抱え(一瞬何が起こったのか分からなかった)カメラにおさまる。後ででき上がった写真をみると、その前後の流れを感じさせない満面の笑み。プロだわ....。
ペンは返してもらたったが、蓋が行方不明。サイモン返して〜〜〜といっても聞こえていない。
(後日談)
別にサイモンは機嫌が悪かったわけではないらしい。私のタイミングが悪かっただけらしい。情熱的なつっぱしる人なのであんなふうに見えたのか。
逆にご機嫌だったらしい。一緒にバックステージへ行った某さんの話だと、クリスマスカードを渡すと「メリークリスマス!」と言ってもらえたらしい。
それから彼女がヤスミン(サイモンの奥さんでスーパーモデル)のファンでもあるということで、「今回は奥さんは来ていないの?」と尋ねると「いや.....」としばらくしてから、バックヴォーカルの女性を連れてきて「これがワイフだよ....うそうそ!」なんておちゃらけもあったらしい。
プロモーターの人の「そろそろお時間ですので.....」という非情な声が。まだジョンと写真を撮っていなかったことを思いだし、あわてて駆け戻る。
そして後ろで順番を待っていた人に代わる。その時ジョンが気付いて「もう1枚撮ってあげてよ」とスタッフにジョン自らお願いする。ビックリした。昔からインタビューなどでは『周囲に実によく気配りの出来る人』とあってが、真実だった。
最後になかば無理やりジョンと握手して、お礼をいって、この夢のような時間はおしまい。Discography | JohnTaylor | Gallery | Link
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