「クラッカー・ジャックのおまけとホリーのゴブラン織りのバッグ」おすすめ度
★★★★★「ティファニーで朝食を」は、原作と“ラスト”の終わりかたが違うところもおもしろいですね。“ラスト論”に関しては賛否両論の方も多くって、意見もつきないようですが・・。ストーリーを深く味わいたいって方はやはり原作のほうがいいのかなとも思います。(お好みですが・・)
この、映画の中で私がなんといっても繰りかえし見たくなるシーンが、ティファニーに憧れをもつオードリーと、小説家のたまごのペパードが“初めてのこと尽くし”の冒険?をニューヨークの街で楽しむところ。そして、クラッカー・ジャックのおまけに入っていた“指輪”にティファニーでネームを入れてもらうシーンも洒落ていて、この映画の中でいちばん好きなシーンです。
季節が秋(10月だったような)のセントラルパークの木々からあふれる陽射しの美しさや、“キャット”という名のブーで可愛い太っちょの猫、ホリー(オードリー)の“旅行中”(←原作を読んでみてください)のゴブラン織りのバッグ(←個人的にすごく欲しくなった 笑)などなど、オードリーの“妖精のような”魅力とともにシルエットのように浮かんでくる私の“愛すべき映画”なのです!
「今観ても、昔観ても・・・」
おすすめ度 ★★★★★
私がこの映画を最初に観たのは幼い頃、幼稚園か小学校低学年の頃です。テレビのロードショー(吹き替え)を母親が観ていたので一緒に観ていたら母親が寝てしまい、それでも最後まで観ていました。当時の私には難しい内容でしたが何年経っても忘れられなかったのはラストの雨のシーン。とても美しくて感激しました。それから数年経って観ても美しさは変わりませんが、この映画は例え結末を知っていても何回だって楽しめますよね。
「当時のアメリカならではのロマンティックな映画」
おすすめ度 ★★★★★
名画座でも観たし、TVでも観た映画ながら、じっくりと英語のセリフを今聞き直したくてDVDを購入。60年代のニューヨーカーの早口な英語は、実は深い意味を含んでいたのだなあ。ムーンリバーの曲とジバンシーの衣装とともにロマンティックな映画を構成していたのは、この話し方だった。
「目からウロコが落ちる名セリフ」
おすすめ度 ★★★★★
ニューヨーカーの娼婦、ホリー・ゴライトリーは少々変わった性癖の持ち主。ブルーになるとタクシーでティファニー本店に乗りつけて、陳列されたゴージャスな宝石を眺めては元気な自分を取り戻そうとします。今日も朝早くから、ノースリーブのジバンシーのドレスに身を包み、デニッシュを頬張りながら物思いに耽るホリー...そしてBGMはヘンリー・マンシーニ作曲の「ムーン・リバー」!こんなにロマンティックなオープニングシーンとなったのも、結局はキャスティングの妙って奴でしょう。それだけ当時のオードリー・ヘプバーンは光輝を放っていたのですね。
ストーリーは実際に楽しんで頂くとして、見所を幾つか。ホリーの飼い猫「名無しのキャット」の愛らしさは、猫好きには特筆もの。一見不気味なステレオタイプの日本人写真家を演ずる、ミッキー・ルーニーの存在もアクセントを付けています。後年、戦争映画で名を馳せるジョージ・ペパードの清潔さと精悍さはホリーの相手役として最適ですし、彼のパトロン役、オスカー女優パトリシア・ニールの凛とした存在感も素晴らしい!
とりわけ本作には男性諸氏にとって、目からウロコものの名セリフが。ホリーがポール(ペパード)にティファニーの魅力をアピールする場面です。豪華絢爛な店内の中で、どうにも居心地の悪そうなポールに向かって「素晴らしいでしょ?ここには不幸なんてないわ。別にダイヤが欲しい訳じゃないの」...女性がジュエリーに抱く感情を、これほど簡潔に表現したセリフはないでしょう。その説得力もオードリーだからこそ増すというもの。男子たるもの、そんな乙女心を努めて慮ってあげないといけませんね。恋愛指南にも打ってつけの名作です!
「☆これでティファニーが有名になりましたよね☆」
おすすめ度 ★★★★★
オードリーが愛用したのは、ジバンシーのコレクションだが、このころはもう映画の中で使っていたのか。
まがいものの宝石を身につけティファニーの店先で、質素な朝食を摂る。
馬鹿騒ぎをして寂しさを紛らわしながら、また、自分の人生もまがいものだとわかっている哀しさを上手く演じきっている。
オードリーの歌うヘンリーマンシーニの「ムーンリバー」は、グラミーを受賞するし、映画の中でも印象的な場面で使われている。
オードリーの代表作にも名を連ねる作品だけに是非観ておきたい。
「クラッカージャックのおまけ」
おすすめ度 ★★★★★
あまりにも有名なヘップバーンの代表作。原作と読み比べると面白いと思います。明け方のニューヨークの街、ティファニー宝石店の前でパンをかじる冒頭のシーンは映画のオリジナルで、小説では「たとえティファニーで朝食をとるような身分になっても、自我だけは捨てたくないわ。」というヒロインのセリフが出てくるだけ。ラストも映画とは違って、かなりドライな結末を迎える。原作はヒロインを通して人間の自我と言うものを見つめたシリアスな内容ですが、60年代のハリウッドマジックによって、洗練されたロマンティックな映画に仕上がっています。今見ると多少の古さを感じるものの、ティファニーをはじめとするグレイハウンドのバス停や、セントラルパークなどのニューヨークのロケーションの素晴らしさもさることながら、「キャット」という猫やインクリボンなど小道具の使い方もおしゃれでした。その中でとりわけ粋なのは、クラッカージャックという水兵か何かの絵がついた、キャラメルをからめたポップコーンのお菓子についてきたおまけの指輪に、ティファニーで名前を彫らせるエピソードです。日本でいうグリコのおまけみたいなものでしょうか?よく考えると結構きわどい話なのに、それを感じさせないのは、ヘンリー・マンシーニの音楽と、何よりもヘップバーンのキュートな魅力のおかげでしょう。彼女の美しさが絶頂にあった時期に、作られるべくして作られた名作だと思います。
「私のなかのNO.1映画です。」
おすすめ度 ★★★★★
この作品は私のベスト1の映画です。 何度も見ました。 印象的なムーンリバーの名曲に、美しすぎるオードリーの姿。 これだけでも見る価値はありますが、ストーリーも男性、女性、どちらの視点からも見ることが出来るストーリーで、どこかに共感できる部分が必ずあると思います。 お金より愛、 という純粋な物語。 劇中、思うようにならない主人公=オードリーですが、ハッピーエンドになるように運命は決まっていたんだなって思いました。それに本当は、大切なもの、どこかで気付いていたんですよね。 映画ファンなら一度は見て欲しいと思います。 余談ですが、見終わった後、ティファニーのアクセサリーを妙に意識してしまうのは、私だけではないはず(笑)。
概要
舞台はNY。宝石店ティファニーに憧れ、ショーウインドーの前でパンをかじるのが大好きなコールガールは、人なつこくてかわいい女性。同じアパートに越してきた青年作家は、そんな彼女に次第にひかれていくが、彼女には秘密があった…。
コールガールを演じても下品にならない、オードリー・ヘップバーンのキュートでエレガントな魅力が絶品だ。ジョージ・ペパードも、いかにも人のよさそうな好青年ぶりで、ヒロインに振り回される役がピッタリだ。原作はトルーマン・カポーティ、監督は『ピンクパンサー』シリーズでおなじみのブレイク・エドワーズ。エドワーズ監督の軽妙なタッチと、オードリーの都会の妖精のような、ふんわりとした軽やかさがマッチした、心地よいラブストーリーだ。(斎藤 香)