藤崎版封神演義
妲己ちゃんの大宴会
殷(イン)の首都朝歌(チョウカ)には仙女が居る。
大変宴会好きの仙女で、殷王の紂王(チュウオウ)を
誑かして(たぶらかして)宮廷に居座っているのだ。
紂王(チュウオウ)自体も宴会好きの女好き、
有能な君主では有ったが妲己(だっき)に骨抜きにされてしまっている。
これはそんなある日の朝歌の宴会の顛末(てんまつ)。
☆ ★ ☆
どんちゃんどんちゃん♪
「わははははは!」
後に夏の傑王と二大悪王として並び称せられる紂王だがそんなことは彼に関係ない。
楽しく宴会が出来ればそれでいいのだ。
「美味しいお酒♪」
妲己ちゃんも楽しくお酒を飲んでいる。
胡喜媚と王貴人も列席して酒を酌み交わしている。
「やはり宴会は大勢で楽しくやるものだ♪」
紂王はご機嫌である。
「さ〜隠し芸行くぞ!!」
号令を掛ける紂王。
最初に進み出たのはショートカットで優しげな瞳の美女だった。
「1番!王貴人。琵琶を弾きます!」
半分酔っ払って顔を赤くした王貴人が琵琶を持ち出す。
琵琶の化身の王貴人、琵琶は当然上手い。
しばし聞き惚れた列席の面々は演奏が終ると拍手喝采。
「見事だ!見事!次行けぇ!」
次に進み出たのは長めの髪を後ろでまとめた少女。
「ロリッ☆2番!胡喜媚。物マネをするよ☆必殺、如意羽衣!」
どろんと一化け、紂王に化ける胡喜媚。
「紂王のパパのマネ!」
やんややんや♪
皆大喜び。酒で思考中枢が麻痺しているので変にも思わない。
「次に…美人シリーズ!!」
と妲己、王貴人、竜吉公主と化けていく。
「ストーップ!!」
紂王が止める。まじめな表情だ。
「その美人は誰だ?」
「ロリッ☆崑崙の仙女の竜吉公主だよ!」
「美人だ、許可するっ!酌をするのだぁ!!」
「オーケー!紂王のパパにお酌をするのだぁ☆」
妲己が一瞬むっとするが、直ぐに気を取りなおす。
「3番…妲己ですわんゥ舞います…」
宝貝、傾城元嬢を纏って舞い始める妲己ちゃん。
たちまちあたりに妲己ちゃんの匂いが立ち込めた。
「おぉーっ!!妲己様〜!!」
喜びまくる男子列席者。
「やはり妲己が一番だ!」
紂王も喜んでいる。
だがちゃっかり胡喜媚の化けた竜吉公主を抱き寄せているが。
(それでは改造を始めようかしら…)
王貴人と胡喜媚に目配せをする妲己ちゃん。
「ロリッ☆パパー、キスして〜☆」
竜吉公主の姿のまま紂王に口付けを求める胡喜媚。
「おお、いいぞ〜♪」
竜吉公主を抱き寄せて口付けをする紂王。
右手はおしりに伸びていたりするのだが。
「パパのエッチ〜☆」
「おお、予はエッチだぞ〜」
「それでは私どもはこれで…」
雰囲気を察したか出席者達が退出し始める。
「む…人が少なくなってきた…」
すでに襟の中に手を入れている紂王が不快げに言う。
「ロリィ〜…☆パパ〜…」
感じ始めている竜吉公主がしなだれかかる。
パン!パン!
紂王が手を竜吉公主の服から抜いて手を叩く。
「退出は不要だぞ〜皆にも相手を呼んでやるから〜」
そうして早速侍女を集める紂王。
「そうだなぁ…四鳳ちゃんに藍鈴ちゃんに五蓮ちゃんに…」
すらすらと二十人あまりの侍女の名を出す紂王。
当然全員手を付けている。
「は、只今呼んで参ります」
酒肴を運んできた侍女が拝礼する。
「ちょっと待て!」
突然紂王がその侍女を呼びとめる。
ギク…
侍女が震える。
「な、なんでございましょうか…」
「そなた名は?」
「楊…美花ともうします…」
「美人だ!新入りか?この宮廷の女官はすべて把握していると思っていたが…」
あんたは某CLAMP学園の会長か?宮廷には千人以上の女官が使えているんだぞ…
と楊ゼンは思った。
彼は妲己の動向を探ろうと侍女に化けて潜入したのだが、
美人に化けすぎたのが失敗だったか。
部分変化…
「ん?と思ったがそれほどの美人でもないな、ま、早く呼んでくるのだ」
早速興味を失ってくれたらしい。
急いで逃げ出す楊ゼンだった。
☆ ★ ☆
「おや?元に戻ったのか?喜媚」
「ロリ〜☆パパ、元の喜媚は美人じゃない?」
「そんな事無いぞ〜充分可愛い!」
「もう一回キスして〜☆」
元に戻った胡喜媚とキスを交す紂王。
「ぷはぁ☆喜媚はね〜舌技が上手いよ☆」
舌を入れてくる喜媚。
しばらく舌を自由に嬲らせておいて、紂王は喜媚の薄い胸を触る。
「ロリッ☆紂王のパパ、こっちやらせて〜☆」
「おお、よいぞ」
紂王の返事も待たずに喜媚は彼の一物を掴むと舌を使っての奉仕を始めた。
「むっ…、上手い…」
大抵の遊びはやり尽くしている紂王が唸るほど喜媚の舌の動きは絶妙で、
着実に快感を伝えてくる。
「ぺろぺろ…はむ☆」
紂王のモノを口に含む喜媚。暖かい粘膜に包まれる。
そのまま喜媚は舌を使いつづけた。
緩い膣の中に入れているような感覚と、ねっとりとした物が這い回る感覚が紂王を襲う。
紂王は堪らずに喜媚の頭を抑える。
「んふ、んふ…☆」
作戦を変えて上下運動を加える喜媚、そして動きを強めて紂王を絶頂に導く。
「うっ…出るっ!」
幼い口の中にたっぷり放出した紂王はそのまま喜媚が自分の口で後始末をするのに任せる。
丁寧に舌で精液を舐めとって行く喜媚の動きに再度紂王の一物は力を取り戻した。
☆ ★ ☆
「お次は私ですわ…」
貴人が進みでる。
「おおっ、今度は触り甲斐のある胸だ!」
早速貴人の胸に武者振り付く紂王。
「あっ…」
酒によっているからか、感じたのか顔が赤くなる貴人。
「おお、感じているのか?」
一層胸を愛撫する動きを強める紂王。
ふくよかな胸は揉み応えたっぷりで、紂王はまた一発やりたくなってきた。
「紂王様…私はこっちで失礼させて頂きますわ…」
王貴人は胸をはだけると紂王のモノを胸で挟み込む。
「おっ…これもよいぞ…」
胸からはみ出た分は口に挟む。そして胸を上下させる。
マシュマロに包まれているような感覚の中、貴人は紂王に膣の疑似感覚を与えつづける。
暖かい胸の中で紂王は二回目の射精を行った。
一部が顔にも掛かる。それをすばやく拭き取ると、貴人は喜媚と同じく口で後始末を始めた。
こんどは全部口に含むと舌で精液をこそぎ落としていく。
さっきとはまた違う快感に再び紂王のそれは復活をとげた。
☆ ★ ☆
「紂王様〜♪最後は妲己よゥ」
「おお、待ちかねておったぞ」
二発もやっているのにまだ元気な紂王は早速妲己を組み敷く。
「そなたは最後までやらせてくれるのであろう?」
「当然ですわ、わらわは髪の毛の一本にいたるまで紂王様のものですわんゥ」
早速妲己の秘所を弄り始める紂王。
「あん…紂王様、上手いですわ…」
「ははは、たっぷり濡らしてから入れてやろう」
「有り難うございますわ…」
二本の指を同時に突っ込む紂王。
妲己は快感に打ち震える。
「ああ…」
「濡れてきたなぁ…入れるぞ」
言うが早いか挿入する紂王。
最初から早めのピストン運動を始める。
「あっ!あっ!あっ!あぁっ!」
叫ぶ妲己。
ズッズッズッズッ
「妲己〜!予は気持ちがよいぞ!」
「わらわもですわんゥあぁっ!!」
「そろそろイキたい…」
「わらわももうイッてしまいますわ…」
さらに運動を強める紂王。
ついに三度目の射精を妲己の中で行った。
☆ ★ ☆
「…毎日こんなので体が持つんだろうか…」
楊ゼンがもっともな疑問を呈する。
彼はあのあと、列席の高官に危うく犯されそうになりつつもやっと逃げてきたのだ。
「そうですね、貴方の疑問は当然でしょう」
「申公豹!!」
「身構えなくてもいいですよ。ここで戦うつもりはないですから」
「何か知っているのか?」
「妲己と性交を行うたびに紂王が人間離れしてくるだけですよ」
「そうだったのか…」
楊ゼンは朝歌を去った。公式には報告の為とあるが、
じつは貞操の危機を感じたからだというのは公然の秘密である。
あとがき
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Page written by Eque Somatoya
Novels written by Souma Toriya