藤崎版封神演義
妲己ちゃんの大宴会2
朝日が窓から射し込んでいる。
眩い光を顔に感じて紂王は布団をはね除けた。
むくっ
「朝か…」
昨晩はあれほど飲んだというのに目覚めサワヤカである。
寝床には醒酒氈が敷いてあるのだ。
「うむ。絶好調だ、伯邑考も良い物を持ってきた物だ」
伯邑考をどうしたかはすっかり忘れている紂王くんであった。
☆ ★ ☆
ぱたぱた…
「さぁ今日も宴会だ!」
ほとんど毎日宴会をやってもびくともしない妲己とは違って
紂王はまだ普通の人だったので二日酔いの酷い時は宴会に
出れなかったのだが、あの毛皮で寝るようになってから
いくら飲んでも二日酔いしないので歯止めが利かなくなっている。
すでに今日で連続220日目だ。
「陛下」
ふいに声を掛ける人物が居る。
マントを着込んだ片目の男。聞仲だった。
「ぶ、ぶぶぶ聞仲!!?」
「はい、陛下」
(あわわ…聞仲が出てきた…さすがに連続で220日の宴会は
まずかったかな…)
「どうしたのだ?えーと…宴会はちょっと体に悪いので
今日は視察にでも行こうかなと…」
「陛下!話を聞いて頂きたい」
「はいっ!!」
(うわぁ…怒られる〜…)
気が付くと聞仲が目の前まで近づいてきていた。
「そんなに妲己が良いのですか」
(来たぁ…)
「近頃は私と政務も執られずに毎日毎日あの女狐と遊んでばかり…」
「はぁ…」
「つまり私よりも妲己を愛しているというのですか!?」
「いや、それはまぁ……何だってぇ?!」
改めて聞仲を見ると頬を赤らめてもじもじしている。
「…いや…その…聞仲…」
引いてしまう紂王。
「私だって…陛下を愛しているのに!」
「や、やめろ。予を恋する乙女の目で見るな…(C)幕張の塩田」
逃げ出そうとする紂王の袖を掴んで離さない聞仲。
「あ…聞仲…予は緊急かつ重要な用事が発生したので…」
「あの女狐と遊びたいのでしょう…行かせません
陛下は私の…」
そういうと聞仲は紂王を抱き寄せて口を近づける…
「聞仲〜〜っ!!・・んっ!!」
哀れ紂王は聞仲に唇を奪われてしまった。
☆ ★ ☆
「ぷっ…くふふふ…」
「ほほほほほ…」
物陰で二人のキスシーンを見て笑い転げている美女二人。
妲己と王貴人だ。
「ほほっほっほえー!!」
「ふふふ…」
涙を流して転がりまわる。
「・・・楽しいか?狐」
ドッググワアアアアアーン!!!
『宝貝:禁鞭』!!!
数百にも分裂した鞭が妲己を襲う。
しかし瞬時に張られたバリアーによって攻撃のほとんどは無効化されてしまった。
「きゃあーっ!!聞仲ちゃんったら乱暴〜〜」
「私の不注意であった…こやつらはとっくに掃討しておくべきだったのだ…
だからその変化を解けっ!!胡喜媚ぃ!!!」
紂王がその声に反応する。
「喜媚?」
「ロリィ〜☆ばれちゃったのだ」
ギシッ…
石化する紂王。『聞仲』が「ロリィ〜☆」と言いながら少女口調で
喋り捲る姿ははっきり言って犯罪であった。
「妲己姉様、喜媚はやったよっ!作戦大成功〜!V☆!」
「その変化を解け…今すぐ解け」
「解かなくていいわよん♪聞仲ちゃんも紂王様と結ばれて内心喜んでいる
はずだしぃ〜」
…プチ…
聞仲の第三の目が大きく開く。
午前9時、朝歌の禁城は「半壊」した。
☆ ★ ☆
午後三時・禁城、聞仲の仮眠室。
「はっはっはっ、そんな悪戯をしたのかい?妲己」
「そうよん♪でも聞仲ちゃんったら照れ隠しに宮殿を破壊しちゃったの〜…」
『優雅』に午後のティータイムを楽しんでいる趙公明と妲己。
「それでは聞仲くんも修理の指揮で大変だろう」
「暫くは帰ってこれないと思うわん」
「それじゃ妲己…せっかくここにはベッドがある事だし、
昔のように…」
妲己の手を取る趙公明。
「駄目よん…わらわには紂王様が…」
「不倫は女を美しくする…紂王だって喜んでくれるさ」
「それは随分と勝手な理屈よん♪」
「そんなことを言いながらベッドに向かっているキミは何かなぁ?」
二人はばたっとベッドになだれ込んだ。
☆ ★ ☆
王都朝歌、午後3時
「張奎!私は三時間だけ眠る」
「…聞仲さま、もっとお休みになられては」
「そうも言ってられん、よいか三時間たったら起こすのだぞ」
ギィッ…
「…」
「ああっ…公明さま…いいわ…」
「キミも素敵だよ、妲己」
聞仲が見たのはベッドの中で大変親しくなっている二人であった。
「あらん?はあい聞仲ちゃん」
「おや、聞仲くん?どうだいこの際、
キンゴウ三仙人の親睦を深め合わないか?」
「この…バカモン共があああああっ!!!!」
ドゴッ!!!
「あーあ、また破壊しちゃったね」
「また修理費がかかりますわん♪」
「趙公明!!おまえは私の仮眠室をリフォームしてお茶会を
するに厭き足らず、狐と遊んでいるとは何事だぁ!!!」
「まぁまぁ、僕はキミにも妲己と仲良くしてもらおうと」
「狐と馴れ合うつもりはないっ!」
☆ ★ ☆
午後10時 禁城 妲己ちゃんのお部屋
「と、こうなのよん」
「ほんとうにつれないお方ですわね聞太師」
「すぐ怒る人なの〜☆」
「ああん♪趙公明さまとは最後までできなかったし、
紂王さまは石化したまま…欲求不満よん…」
「ご心配ないですわ、私たちがお相手…」
「う〜…男の方がいいのよん…」
王貴人の口元が楽しそうに歪む。
「喜媚姉様、耳を貸して…」
「ふんふん…変化☆!」
姿を現わしたのは聞仲だった。
「男の方ならよろしいのでしょ?」
「喜媚とするのも久しぶりねん♪近頃紂王さまが元気だったし」
「ロリィ☆妲己姉様とするのだぁ」
両こぶしを胸の前で軽く握って「きゃるん☆」をやる「聞仲」。
犯罪である。
二人は吹き出しそうになるのを堪えていろいろと相談を始めた。
「ぷ…ふふふ…ピンクハウスでも着せてみようかしら…」
「あらぁ、アンミラのほうが似合うわよん♪」
このさい『聞仲』で憂さ晴らしをやるつもりらしい。
セーラー戦士のコスプレから看護ルック、ウェディングドレスと
『着せ替えてみた結果』
最終的には「セーラー服」を着せることに決定した。
「はい、自己紹介して」
「ロリ〜☆聞仲ちゃんだよ☆女子校の三年生☆」
セーラー服を着て、ルーズ、
カバンの代わりにスープーのぬいぐるみを抱いた『聞仲』が姿を現わした。
「妲己姉様…私はもう駄目です…」
王貴人が笑いすぎてリタイアする。
「ああ、愛しの聞仲さまん♪」
ベッドに座り込んだ『聞仲』にしなだれかかる妲己。
手をスカートの中に伸ばしていく。
「あんっ…☆」
頬を染めて感じる『聞仲』。
(PS:この時点で作者一時リタイア(笑)
笑い死にから復活するのに30分を要しました)
☆ ★ ☆
妲己は『聞仲』のスカートの中で愛撫を続けている。
「可愛いわよん♪聞仲ちゃん」
そういうと妲己は『彼』の一物に奉仕を始める。
「ロ☆ロリィ…☆」
舌を使って責め立てる。
袋から上に向かって棹をアイスクリームのように舐める妲己。
「あん…お姉様…いっちゃう…」
「いいわよん♪出してん♪」
びくびくと波打っているそれを口に含むと『聞仲』は射精した。
白い液体が妲己の口の中に広がる。
「はぁっ…☆気持ちいいよぅ…」
「うふふ…可愛いん♪」
そう言って身体を乗り出した妲己は『聞仲』のセーラー服の中に手を入れる。
胸をさすり、乳首を転がす。
「はぁん…☆」
妲己に愛撫されて『聞仲』のアレは硬さを取り戻した。
「…聞仲ちゃん…入れてん♪」
後ろを向いて腰を上げる妲己。
「はぁ…妲己姉様…☆」
そそり立った『聞仲』のそれが妲己の身体に侵入を果たす。
「ああんゥ」
『聞仲』の手が妲己の胸に伸び、揉みしだく。
最初は大きく抱え込むように揉むと、次第に指を使って先端を責め立てる。
「いいわん♪いいわ聞仲ちゃん」
ピストン運動を強める『聞仲』。
胸を愛撫されるたびに締め付けを強くする妲己に、
『聞仲』のそれは凄まじい快感を感じ始めていた。
「ロリ…妲己姉様、喜媚イキそう…」
「いやん♪もっとぉ…」
「はぁあん!!」
『聞仲』は妲己の中に欲望をぶちまけた。
☆ ★ ☆
「…はっ、予は何をしているのだろうか…」
やっと石化から解けた紂王が廊下に佇んでいた。
「うう…眠くなってきたなぁ、寝るとするか」
寝床に戻る紂王。
今日何があったかは忘れ去ってしまったらしい。
よほどのダメージだったのだろう。
「さぁ、明日も宴会だぁ!」
あとがき
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Page written by Eque Somatoya
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