藤崎版封神演義
異母姉の癒し方
公主は女禍を打倒する一行に加わる。
しかしこれからという時に発作が起きてしまった。
燃燈は盤古幡を受け取り、公主を崑崙に連れてきた。
―雲中子の部屋―
「ん〜…生物宝貝科学の手におえるレベルじゃないな…」
雲中子が匙を投げた。
金傲との戦闘以来、
崑崙の医務を一手に引き受けてきた彼がだ。
それを聞いた燃燈が蒼白になってつめよる。
「それでは異母姉様は!!」
「宝貝ではどうも…」
考え込む雲中子、しかし手を右拳でポンと叩くと言う。
「あ、そうだ。術でなんとかならないの?」
「…なんとかなるかもしれない…しかしあれは…」
なぜか顔を赤らめる燃燈、
しかし雲中子はソレにも構わず続けた。
「じゃあとりあえずそれしなよ」
「いや…しかし…」
珍しく燃燈が言葉を濁らせる。
それにも関わらずのんきそうに言う雲中子。
「このままでは本気で公主の身体も危ないな〜」
「わかった…」
燃燈は何かを決心したかのようだった。
そして公主を抱え上げる。
それを見た雲中子が言った。
「では移動するか」
「あ…いや、ついてこないでくれ」
「どうしてだ?」
「それは…そうそう、これは非常に集中を要する術だから、
独りになる必要があるんだ」
そう言って雲中子を追っ払った燃燈は、
横抱えに抱きかかえた公主を浄室に運び込んだ。
赤雲と碧雲にも入らないように言いつけると戸を閉める。
浄室の寝床に力もなく横たわる公主。
苦しげな息と疲労しきった身体が却って保護欲を呼び起こす。
「異母姉様…」
床の横に座り込んでまるで許しを請うように言う燃燈。
☆ ★ ☆
内丹という術がある。
陰陽を合し太乙に至り、不死の力を得る。
☆ ★ ☆
燃燈はこの術を使い、
自分の精気を公主に分け与えようとしていた。
しかし…
「くっ…」
竜吉公主の服に手を掛けようとした燃燈が唸る。
「異母姉様にそのようなことをするなど…」
これしか異母姉を助ける手だてはないと思っても、
どうしても手が動かない。
「くふっ…こふ…」
公主が突然咳き込んだ。
苦しげに身体を折り曲げ、
咳を繰り返す。
「異母姉様!!」
慌てて介抱する燃燈。
口に当てた布に血がついていた。
「燃燈…すまぬ…」
それだけ言うと公主はまた気を失った。
崩れ落ちそうな公主を慌てて支える燃燈。
支える手から公主の弱々しい温かみがそっと伝わってくる。
「異母姉様…」
そうだ、私は何を血迷っていたのだ。
異母姉様の命に関わることではないか…
そう決心した燃燈は公主の上着を脱がせ、楽な格好にさせた。
☆ ★ ☆
「ごく…」
いよいよ公主の下着を脱がせようと言う段階で再度燃燈の手が止まる。
しかしすぐにまた動き出し、
公主の滑らかな肌を露にした。
とても病に倒れた人の身体とは思えない、
天女の美しさだ。
「異母姉様…御免!」
そういうと燃燈の指が公主の乳房に触れた。
むに…
さほど力を入れていないのに、
公主の肌が燃燈の指に吸い付いてくるほど柔らかい。
くに…くに…
そっと公主の胸を愛撫する燃燈。
しかし期待された効果は現れない。
「やはりこの程度では…」
内丹術は陰と陽を合一させて、力を得る術である。
この程度ではどうやら合一の度が足りないようであった。
「…陰陽の合一には…ああするのが一番なのだが…しかし…」
それでもこれ以上することには抵抗がある燃燈であった。
「…燃燈…」
突然公主が目を覚ます。
「ね…ね…異母姉様!!」
慌てふためく燃燈。
「すこし…気が流れ込むのを感じたが……
そうか、内丹をやっておったのか」
「は…はい…」
それでもちょっと後ろめたい燃燈。
異母姉を脱がせて、肌に触れていたのだ。
悪く取られれば嫌われるかもしれない。
実はその方が怖い。
とりあえず少しは効果があったのだ…
燃燈はそのことに喜んだ。
「そ…それでは…異母姉様…私はこれで…」
すこし元気が出てきた公主を見ているうちに、
自分のやったことが恥ずかしくなって、
燃燈は逃げ出そうとした。
「燃…と…くふっ!!けほっ…けほっ…」
「ね…異母姉様!!!」
そんな彼を呼び止めようとして、
またもや酷く咳き込んで倒れこむ公主。
反射的に燃燈は彼女の元へ走りより、
助け起こす。
「くふ…やはりもうだめなようじゃ…
そなたに術を施してもらってこれでは…」
「…いえ…異母姉様…まだ術は完全ではありませんでした…
やはり最後までする必要が…」
決心したのか躊躇無く言い切る燃燈。
「そうか…」
というと公主は燃燈に向かって微笑んだ。
☆ ★ ☆
そっと公主の唇に自分の唇を合わせる燃燈。
とにかく全体的に自分の身体と相手の身体を接触させ、
気の交換を行わなければならない。
自分も裸になり、手の平と手の平を合わせ、
身体全体で抱きしめあう二人。
「あっ…」
燃燈は何時の間にか自分の物が、
今まで見たことがないほど怒張しきっているのを発見した。
柔らかくて暖かい公主の身体に密着していたソレは、
もうその感触だけで破裂しそうに膨れ上がっている。
(い…いかん、出してしまっては…)
そう、みだりに射精を行うと、
陽の気が無駄に放出され術自体が無効となってしまう。
「くっ…
燃燈は射精を抑えるツボを押し、なんとかこらえた。
そうしながら燃燈はゆっくりと公主の秘所に指を伸ばした。
そっと割れ目にそって指を這わせる。
「あ…」
燃燈の指が公主の秘所を這い回るたび、
公主が切なそうな声を上げる。
「異母姉様…」
燃燈が指を引き上げると、
すでにそれはしっとりと濡れていた。
「燃燈…」
公主が小さく頷く。
そして燃燈は公主の膣内に進入した。
「あっ…ああっ…んっ!!」
「異母姉様…異母姉様…」
ついに二人は身体全体で気の交換を行うのに成功した。
胸も、手も、足も、そして秘所もその粘膜もすべてが密着し、
触れあっている。
燃燈の肉棒は公主の膣内への進入を繰り返していた。
柔らかく、湿った粘膜に包まれ、精が搾り出されそうになる。
「異母姉様…合わせて下さい…」
「うむ…」
燃燈が速度を上げた。
「っ…んっ…ああっ…あっ…」
だんだんと快感が上り詰めてくる。
「んっ…くぅ…あ…異母姉様…異母姉様!!」
「ああっ…ああああああっ!!!」
燃燈の精が公主の中に吐き出された。
陽の気が大量に公主に送り込まれる。
「ああっ…」
身体中にみなぎるあたたかい気を感じながら、
公主は眠りに落ちた。
「異母姉様…」
燃燈はそんな彼女にそっと布団をかけると、浄室を後にした。
☆ ★ ☆
浄室から出てきた燃燈を出迎える雲中子。
「燃燈同人。術は上手く行きましたか?」
「異母姉様も今は落ち着いて眠っておられる…」
「そうですかそうですか、それはよかった!!」
と燃燈の背中をバンバンと叩いて、雲中子は去っていった。
「何だったのだろうか…?」
不思議がる燃燈であった。
☆ ★ ☆
「…太乙太乙、ほら、超小型映像宝貝回収してきたよ!」
「おお、では早速…」
喜び合う二人。
実は雲中子が燃燈に宝貝(太乙作)を仕込んでいたのだ。
「で…封神される前に言い残すことはあるか?」
いつのまにか燃燈が後ろにいた。
『げ…』
ダッシュで逃げ出す二人。
「待て!!!」
そして壮絶な鬼ごっこが始まった。
あとがき
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Page written by Eque Somatoya
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