1997年11月15日(土曜日)
昨日B社から翻訳の原稿が宅急便で送られてきた。大手コンピュータ会社の技術者用内部資料、といったもの。全部で150ページぐらい。引き受けることにした。
昨日も結構遅くまで訳していて能率は上がっている。今朝も土曜日にしては早い8時半に起きて午前中だけでもかなり訳した。やっぱり、ある程度忙しい方がやる気にもなる。
今回は2週間弱ぐらいで完成させたい。内容はそれほど難しくない。
ところでA社からも原稿が送られてきた。その一つの書き出しが、いきなり、
「XXX Corp. has called it a day. The longtime storage vendor, located in Chatsworth, Calif., filed for Chapter 11 protection.」
な、なんだ、これは。「call it a day」は「一日と呼ぶ」?。それはまだいいが、いきなりの「Chapter 11」は「11章」か?
まぁ、これは辞書を引けば分かるが、私が使っている機械翻訳ソフトはちゃんと訳してくれた。「call it a day」は「終わる」、「Chapter 11」は「破産法の第11章のことを意味する」ということらしい。で、調べると破産法の第11章は会社更正のなんちゃらかんちゃら...らしい。
結局、
「XXXが最後の日を向かえた。長期保存用ストレージのベンダーXXXは、会社更生法による保護の申請を行った。」
としようかと思ったが、「最後の日を向かえた」はあまり意味がないのでいらない、と思い、
「長期保存用ストレージのベンダーXXXは、会社更生法による保護の申請を行った。」
にした。
明日も早起きしてB社の翻訳をする予定(たぶん)。
1997年11月14日(金曜日)
英語ネイティブ日本人のM君に The の問題を聞いた話を、11日の日記に書いたが、もう一人の英語ネイティブ日本人のT君(正確には彼はアメリカ国籍なのでアメリカ人だが)にも同じことを聞いた。
結局答えは同じだったので、この場で、答えは「The 確定」ということにさせていただきます。
ところで、T君はアメリカ人に厳しい。
私「あのさ、ちょっと英語教えてくれる?」
T君「なんでしょう?」
私「アメリカ人のマーク・ピーターセンという人が書いた『日本人の英語』という本があるんだけど..」
T君「はい。」
私「その人が、本のなかで『日本人の冠詞の使い方はおかしいことが多い』と言っているわけよ。」
と、私は、まず、本の要約から伝えようとしたのだが、私の要約の仕方が悪かった。
T君「その人(マーク・ピーターセンのこと)、失礼な人ですね。そんなのネイティブじゃないんだから、冠詞の使い方がおかしいなんて、あたりまえじゃないですか。」
と、彼はいきなりマーク・ピーターセンに敵意を持ったようだ。
私「い、い、いや。その本はとても勉強になるから、別にそれはそれでよくって...」
と、言い訳しておいた。(なんで私が言い訳するんだ??) ところで結局彼も、「それはtheでしょう。」と言っていた。
結局私が至った結論は、家のなかにあるもので、
う〜ん、これで全てがカバーできるか?? しかしそれにしても曖昧な分類だ。なんとなく中間的なものもありそうな気がする。これじゃ、結局区別できないかも知れない。しかし、強力な連中がいて助かった。しばらくは彼らを「師匠」と呼ぶことにしよう。
1997年11月13日(木曜日)
昨日のヒアリングの話で思い出した。
以前にある人と仕事をしたことがある。その人は日本人で、高校までは普通に日本にいたが、それ以降の10年以上、つまり大学、大学院、社会人...、とアメリカに住んでいる。グリーンカードも持っている。
その人に聞くとやっぱり英語の苦労話はたくさんある。英語を勉強するためにラスベガスのバーでアルバイトをしていたこともあるとか。バーテンさんというのは喋りが上手じゃないとだめだそうだ。アメリカンジョークとかも、かなり勉強したらしい。ポンポンと、会話をはずませるようなバーテンじゃないとダメとおっしゃっていた。
その人と、あるミーティングに行った。テープレコーダにミーティングの様子を録音して帰り、オフィスに帰ってから、その録音した内容を書き出してまとめようとしていたのだが、録音状態が悪く、非常に小さい音でしか録音できてなかった。
しかし、その人は結構、劣悪な録音状態から聞き出して紙に書いていた。でも、やっぱりよくわからないところがあるという。
「私はネィティブじゃないですから。こういうのは聞き取れないですね〜。ネイティブだと、なんとか聞き取れると思いますよ。やっぱり生まれた直後から英語を聞いていた人とは、耳が違うんでしょうね。」
と、しみじみおっしゃっていた。
ところで、その録音のテープは、私が聞くと、部分的に聞き取れるぐらい。ほとんどはボソボソとしか聞こえない。「『XXXXX』と言った。」と説明されるとと、「あぁ、そういうふうに聞こえるかもしれない」というぐらい。
わたしは、その人がその「ボソボソ」テープから書き出しているのを見ても、「スゴイ」とびっくりしていたのだが、「やっぱりヒアリング力ではネイティブにかなわん」という話を聞いて、「う〜ん」と、うなってしまった。
ネイティブ恐るべし。
1997年11月11日(火曜日)
今日は、みなさんにおわびがあります。先日のクイズの答えは間違っていました。すいません。
このあいだのクイズの「the microwave oven」と「my microwave oven」の話が気になっていたので、ちょっと確認してみた。以前日記にも書いたが、会社のうちの部門には英語ネイティブ日本人が2人いる。(正確には一人はアメリカ国籍、一人は日本国籍だけど)
ちょっとその一人のM君に聞いてみた。
私「あのさ〜、ちょっと聞きたいことがあるんだけど..」
M君「なんですか?」
私「英語の the の使い方なんだけど」
M君「え〜、僕にわかるかなぁ..」
というわけで、詳細を説明して聞いてみた。
結論から言うと、M君がいうには、
ということだった。
しかし、この結論に達するのにはかなり時間がかかった。そもそもM君は、theとかmyの使い方をきちんと論理的には理解していない。
結局、「じゃぁさぁ、『昨日は家に帰ってから、おでんを電子レンジに入れてチンして食べた。おいしかったなぁ』というのを英語で言ってみてよ。それとね、『昨日はおでんを冷凍庫に入れておいたので今日食べよう。』というのを英語で言ってみて。」
とか、いろいろな苦労を経て上の結論に至った。
あとで M 君に、theというのはこういう場合に使うわけよ。既に説明されている内容とか、世の中に一つしかないものとかね。種類全体を表す場合も、例えばThe dog (犬というものは...)とかね... と、詳しく教えてあげた。
M君は「な、なるほど。そういうふうな規則があるんですね〜。いや〜、勉強になりました。」と言って感心していたので、また教えてあげようと思う。
ちなみに私は前々から気がついていたが、M君は英語の文法をよく理解していない。というか論理的には説明できない。もちろん、私も日本語の文法を論理的には説明できないが。
私が、「なんで my だと不自然なの?? 説明してよっ!!」と責めると、彼は「え〜と、え〜と、え〜と、わからないです〜。あんまり考えて喋ってないんです〜。」と泣いていた。というわけで、なぜ my が不自然か理由は不明。でも彼曰く「myは使わない」そうだ。
ところで M 君、初めて TOEICの試験をうけたら(うちの会社はみんな受けさせられる) 980点ぐらいだったらしい。1問だったか2問だったか間違えたらしい。彼曰く「だって、答えが似てるから迷いますよねぇ。」
私「ふふふ。俺なんて最初にうけたTOEICは270点だぁ〜っ!!」
M君「す、す、すごいですね。そんな点取れるんですね〜」
また、尊敬されてしまった。
1997年11月10日(月曜日)
どうも昨日はGeocitiesが停止状態だったようで、日記をアップロードできなかった。今日はどうかな。
が、今日は今日で頭痛に悩まされている。バッファリンを飲んだけど収まらない。ノーシンも飲もう。
頭が痛い。痛い。が、この間に比べればずっとまし。パソコンを立ち上げて文章を書くだけの元気があった。
1997年11月9日(日曜日)
今日したことは、A社の翻訳->納品、B社の翻訳の見直し->納品、B社への請求書の送付。あまり仕事はしていないが納品するとした気になる。
今月のB社への請求は今年最も低い金額だった。先月は出張とかあってほとんど翻訳しなかったからなぁ。
それとちょっと翻訳への取り組み姿勢も甘くなってきたのでちょっと気合いを入れないと。
「K-1」を見ててそう思った。
1997年11月8日(土曜日)
クイズに対する回答、ありがとうございました。
実は回答を説明するのが難しくて、クイズを出したあと、「しまった」と思ったのですが、回答としては、「冷蔵庫は普及していて一般家庭にあると認識されているが、電子レンジはそこまで普及していない」ということです。K.O.さんは正解ですね。
HIROKIさんも、「おしい、おしい」という感じでしょうか。きっと、一人暮らしでも「my microwave oven」と言うんだと思います。
K.O. さんが、Steve Aronoff さんに質問されたのでしょうか? 回答の前にちょっとクイズ自体がうまく伝わらなかったようですね。私のクイズの出し方が今一つでした。(反省)
たぶん、このクイズの日本語版、つまり例えば、日本語を学んでいるアメリカ人たちに出すクイズだと、こんなのに似ているような気がします。
「私の時計を見ると10時だったので、すぐに私のテレビをつけた。」 という日本語の文章はどこが不自然でしょうか?
というクイズになるでしょうか。別に文法的にも正しいし、意味も伝わると思いますが、「私の時計」とわざわざことわっているところを見ると、つぎの「落ち」として、時間が狂ってたとか、そういうふうに感じると思います。単に10時だったことを言いたいのであれば不自然ですね。日本語だと、どちらの「私」も取るべきでしょう。「私の」とわざわざことわることに重要な意味がなければ。
アメリカで SF もののテレビを見ていたとき、こういうのがありました。
宇宙人か何かが人間に化けるのですが、主人公がそれを見破ります。なぜ見破れたかというと、
ということで無事見破れて地球を守ることができました(?)。もちろん、否定の意味を強調する場合には、「can not」を使うんでしょうが、普通の会話で「can not」と言うのは不自然なんでしょうね。
しかし、この番組が日本に入ってきたら翻訳者はどうやってこの状態を日本語にするんでしょうか。かなり難しそうです。
ところで、次回にクイズを出すときには、もっと問題も回答も明快なクイズにします。ごめんなさい。
1997年11月7日(金曜日)
B社の翻訳もほぼできた。今回は納期があまりにも長すぎて、どうも気合いが入らなかった。やっぱり、適度な納期でないとダラダラしてしまう。翻訳に対するモチベーションを保つのが大変だ。やっぱり、本質的に私はこういう仕事には向かないのかも知れない。
ちょっと気分を変えて、今日はクイズを。
「冷蔵庫に入れる」は、「put it in the freezer」で、
「電子レンジに入れる」は、「put it in my microwave oven」だそうだ。
さて、問題です。なぜ前者は「the」で後者は「my」なのでしょ〜か?
この文の前後の文脈などは考慮の対象外としてください。例えば「put it in my freezer」とすると、この文自体が、アメリカ英語としては不自然なんだそうです。
ではでは、クイズの答えは、ゲストブックまたは私へのメールでお願いしま〜す。あたっても商品はでませ〜ん。(果して何通来るか.....)
1997年11月5日(水曜日)
ゲストブックのほうにたくさんコメントをお寄せいただきましてありがとうございます。
みちこさん、
やっぱりできるかできないかは、どのぐらい自分がハングリーであるかということだと私は思っています。例えば私にはあまりハングリー精神がないので自習とかは無理なような気がします。
私自身はいかに、「やる気」を持続するかで悩んでいます。日記をつけ始めたのは「翻訳」に対するやる気を持続するためなんです。 納期の厳しい仕事を受けることで自分に気合いを入れることもあります。断るのはある意味では簡単なのですが、そうすると、もうやる気が全然なくなるような気がするのです。日記も読者の方が増えて、コメントとかメールとかいただいくようになると何か責任を感じて簡単にはやめられないです。こういうなんらかの「危機的状況」が私には必要なんです。
私の場合はこういう危機的状況を作ることで「やる気」を持続しようとしています。でも、純粋に「夢」を達成したい気持ちを持続できるというのが理想なのでしょうね。私の場合は到底持続できそうにないので、逃げ場をなるべくふさいで、「やらざるを得ない」状況を作ろうとしています。(それでも、どこまで続けられるかは相当あやしい...)
ちょっと前に、3年間ほど毎朝テニスをしていたことがあります。「テニスがうまくなる」という目標はあったのですが、なかなかそれだけでは毎朝持続できません。でも、一人でテニスはできないので、相手の人(あるいは何人か)と「明日もやろう」と約束するわけです。そうすると、次の朝、眠くて眠くて起きられそうになくても、その友人(たち)を裏切るわけにはいかないので、起きてテニスに行くわけです。
もしこれが、一人でできる早朝ジョギングだったら三日で挫折していたと思います。約束してあるということは「行かなければならない」という、ある意味で危機感になります。
たぶん、私にとっての究極の危機的状況は明日からでもサラリーマンを辞めることでしょう。これだと、必然的に翻訳に全力投球せざるを得なくなるような気もしています。でも、ここまでの勇気はないし、本当に翻訳がいいかどうかよくわからないのです。
みちこさんも、「夢」を達成するだけの意思を持てそうにないのでしたら、「やらざるを得ない」状況を作ってみるものよいかも知れませんよ。
「日本では高卒です。このような私でも経験と実力さえあればいずれは認めてもらえる可能性があるのでしょうか。」ということですが、私も翻訳は初心者ですので何とも申し上げられません。学歴はあまり関係ない世界のような気はしていますが、あまり自信はありません。「実力さえあれば」だいじょうぶじゃないでしょうか。
K.O. さん、
私の会社でもウィルスチェックは定期的にしているようですが、うちの部門は、良く言えば「独立」、悪く言えば「孤立」しているので、あまりウィルスに気を配っていません。ウィルスに感染するような業務が少ないというのもありますが、やっぱり危険は危険です。ちょっと心配になりました。
マクロウィルスは素人でも簡単に作れるので、爆発的に種類が多いですよね。でもワクチンソフトもそれに対抗するために数ヵ月ごとに更新されているというのが現実です。ちょっと古い(例えば半年前の)ワクチンソフトは全く意味がないという世界になってしまってますね。
ところで弁理士さんて難しいのですね。どういう世界なのか私は全然知らないのです。
ryoko さん、
大学3年生で将来のことを悩むなんて、私からは想像もできなくて、ただただ感心しています。私はその頃には、全く何も考えておりませんでした。頭がうにになるどころか、私の頭の中はたぶんピーマンだったと思います。さらには、な〜にも考えず就職してしまいました。道が決まったとかまた教えてくださいね。「祝・留学」の発表とか。
1997年11月4日(火曜日)
コンピュータの話を素人の人に伝えるのは難しい。レベルにもよるが全くコンピュータを知らない人にソフトウェアの話を理解してもらおうと思うと膨大な時間かかる。困難と言ったほうがいいかもしれない。別にこういう素人の人が悪いというつもりは全くない(誤解なきよう)。単に仕事や専門が違うだけ。
私が通っている美容院のおねぇさんは、
「パソコンを勉強しようと思ったんですけど〜、難しくてよくわからないんです。パソコン教室にでも行こうかなと思ってるんですよ。」
と言っていたが、それは彼女が美容師だから、今まで使ってなかったからわからないだけで、私が逆に美容師だったら今頃同じことを言っているか、パソコン自体を使おうという考えをしていないと思う。
ところで、通常は、こういう素人の人にコンピュータのややこしい説明をすることは、まず、ない。世間話でも、「コンピュータのお仕事なんですか?」と聞かれても「ええ、そうです。」ぐらいしか答えないし、「コンピュータって、一太郎とかですよね?」と聞かれても「はいはい、そんなもんです。」と答える。
例えば素人の人に、「私はコンピュータ・アーキテクトで、コンピュータ・アーキテクトという仕事は.....」ということを延々たとえば1時間説明しても「へぇ〜、そうですか....」だけで終わってしまうし、話すほうにも聞くほうにも何のメリットもない。
ところが仕事上、こういう素人の人に説明して理解してもらう必要があることがある。
この数少ない機会の一つが特許を出す場合。つまり弁理士さんに説明して理解してもらう必要がある。(弁理士さんというのは我々の発明した特許を代理で出願してくれる人)
というわけで今日は弁理士さん相手に延々とややこしい話をした。今日の弁理士さんはいちおうプログラミング言語は使ったことがある、パソコンも使っている、とおっしゃっていたが、このパソコンを使っています... 程度の方のコンピュータの知識と、われわれのような専門家のコンピュータの知識とは、残念ながら小学校の算数と高校の数学ほどの隔たりがあるので、説明が難しい。
たとえば、「プロセス」と「スレッド」の違いを説明しようにも、こういう概念をどうやれば素人の人にうまく理解してもらえるのかかなり苦しむ。「プロセスは資源割り当ての最小単位で、スレッドは実行の最小単位です」とコンピュータ屋向けのお手本的説明をしても「???」となる。さらに世間に3種類ある、スレッドの一般的実装方法など「?」が20個ぐらい並んでしまう。そもそもソフトウェアは概念的なものがほとんどなので理解してもらうのが難しい。
しかし、こういう場面で一流の技術屋と三流の技術屋の差が出てくる。私が思う一流の技術屋は相手のレベルに合わせて、難しい技術でも分かりやすく説明できる。三流の技術屋は難しいことは難しい言い方でしか説明できない、かつ、分からない方が悪いと思っている。(ちなみに、これは本人が技術を自分のものにしていない証拠でもある)
それで、私は会社で、誰かに新しい技術や難しそうな技術の説明を求めるときには必ず、
「XXX って何? 一言で説明して!!」
と言う。答えるのに1分以上かかるようだったら、
「さよなら〜。またね〜」
と手を振ってバイバイすることにしている。この私の習性を知っている人が多いせいか、ものすごく早口で説明しようとする人もいる... が、いちおう一分以内ならO.K.にしてあげましょう。
というわけで今日、弁理士さんと話をしていて、翻訳者の一流と三流は、技術屋の一流と三流とどこか似ているような感じが、ずっとしていたのだが、日記に書こうと思うと、何がどう似ているという感じなのかうまく表現できそうにない(もちろん、私は三流の方ですが)。また別の機会にします。
1997年11月3日(月曜日) 文化の日
日経Javaレビューを購読することにした。年間購読で6,000円。
以前日記にも書いたように、無料の時期は購読していて9月か10月に有料化されてから、そのままにしてあったが、結局購読することにした。
これからしばらく、コンピューティングの世界はWebが中心になることは間違いない。で、Javaがどこまで検討するか分からないが、現状はWebと言えばJavaという世界なので、Java専門紙も一つぐらい購読しようという気になった。
ところで、コンピュータの世界は、毎日変化が激しくて本当に大変だ。毎日相当の時間をかけて最新動向を追いかけていないと、すぐについていけなくなる。
今日、リアルタイムOSメーカからメールで、
「いつもお世話になっております。 さてISIは、PLXテクノロジー社とのI2O(アイ・ツー・オー)インターフェース契約を発表しました。」
というのが私に届いたのだが、I2Oインタフェースというのが何かよくわからない。う〜ん、確かに聞いたことある言葉だ。でも、思い出せない。う〜ん。メールの文章を全部読んだが、I2Oが当然のことのように書かれているので、文章全体の意味が把握できない.....
しょうがない。これは明日会社で調べることにしよう。
1997年11月2日(日曜日)
久しぶりに部屋の資料を片付けてみた。翻訳会社から送られてきた資料や原稿がたくさんあるなぁ、と思っていたが、まとめてみるとそうでもなく、ダンボール箱に半分程度。捨てようかどうしようか迷ったが取っておくことにした。
今回整理してみて気が付いたのは、今までにFAXがかなり送られてきていたということ。FAXマシンを購入したときには、これほど使うことになるとは思っていなかった。ロール紙を供給するタイプだが、このロール紙を使いきるのに何年かかることか.... とか思っていたのだが、結局1年弱でロール紙3本を使い切った。
私がいただく翻訳は8割程度が電子媒体で原稿が送られてくる。あと2割りが紙。今日片付けてみてダンボール箱半分だったが、よく考えてみると、(原稿自体に記入して)送り返している原稿もかなりある。何回宅急便を使ったか数えてみると14回だった。
意外と役に立つのが、各クライアントの用語集。お客さんによって用語指定があるが、よい訳語が思いつかないときは、全然違うお客さんの用語集を読んでみると、「なるほど」と思うのが見つかったりする。
例えば、英語では、100VのAC電源のことを「100 VAC」 というが、あるお客さんの用語集で、「X VAC -> AC X V」というのがあって、それ以来、「AC 100 V」にしている。「10 VDC」とかの場合も同じで「DC 10 V」。
あるいは、フィートとかインチとかよりもmmやメートルを優先するべきというのも、あるお客さんの用語集を見ていて気が付いた。
例えば、原稿が
「xxx feet (yyy mm)」
の場合に、訳は
「yyy mm (xxx フィート)」
とする。つまりmmの方を前に持ってくる。言われてみると、日本人は「フィート」を使わないので和文では「mm」を先にした方が自然だが、言われるまで私は気づかなかった。
ちなみに今では、英文でインチとかフィートとか出てくると、電卓で計算してmmとかメートルに換算している。(とくに客先指定がない場合)
他にも、こういう用語集や他の人が訳したものを見ていると勉強になる。プロの方から見れば「翻訳の常識」なのかもしれないが、初心者の私は感心しながら、「これ、採用!!」と、どんどん取り入れている。
1997年11月1日(土曜日)
いや〜、昨日は飲みすぎた。テニスサークルの宴会だったが、家に帰るやいなや布団に直行。今日も二日酔いで頭がガンガンするので夕方5時ぐらいまで寝ていた。
7時にはA社の原稿が届いたので、それから翻訳。気分を変えようとB社の翻訳に切り換え、10ページほど訳し、また寝ようとしている。で、全然翻訳がはかどっていない。納期に余裕があるとどうも翻訳しようという気力がなくなってくる。納期が厳しいと一生懸命翻訳しようという気になってくる。不思議なものだ。
これをソフトウェアの世界に置き換えると.....
別に「アセンブラ」でも構造化プログラミングはできる。
「C++」じゃなくて「C言語」でもオブジェクト指向プログラミングはできる。
しかし、アセンブラで構造化プログラミングしようと思うと強力な意思が必要。だからアセンブラは構造化プログラミングには適さない、できないわけじゃない。
C言語でオブジェクト指向プログラミングをしようと思うと強力な意思が必要。だからC言語はオブジェクト指向プログラミングには向かない、できないわけじゃない。(ただし、厳密には、C言語でオブジェクト指向の特徴である「継承」は実現できない。)
「納期に余裕があると、一生懸命翻訳しようと思うと強力な意思が必要。だから納期が長いと一生懸命翻訳には適さない、できないわけじゃない」
う〜ん、ちょっと違うか。かなり違うかな?
というわけで、A社の翻訳は明日に持ち越し。明日の午前中には完成させたい。B社の翻訳は来週前半には完了させたい。納期は再来週の月曜日なので余裕はある。
毎週土曜日はテニスをしているのだが、今日は二日酔いで行けなかった。来週は絶対行こう。