1998年4月15日(水曜日)
今日は割りと真面目に翻訳した。納期まであと一週間あるので、まだまだ余裕の気分。
ところで、日記を書くのも退屈になってきたし、たぶん、読んでいる人の期待感も薄れていると思う。
昨年の8月25日から書き始めたので、今年の8月24日までは何とか続けたいと思っている。1年間も書けば、これはこれで十分だろう。
最近の私の1日平均の翻訳時間は3時間ぐらいだと思う。忙しいときは忙しいが、仕事のないときはないので、平均するとこれぐらいだと思う。
翻訳が3時間ぐらいなのに対し、日記を書くのには1時間ぐらいかかることが多い。この程度の文章で…と思われる方もいらっしゃるだろうが、ここに残るまでに結構たくさんの文章を書いたり消したりしている。早いときは数分で書くが、遅いときはかなり時間もかけて、何度も書き直している。
あと4ヶ月、百数十日はなんとか続けよう。
1998年4月14日(火曜日)
ここしばらく、どうも翻訳に力が入っていない。納期が遠く(まだ10日ほどある)、わりとすぐにできそうな気がしているから。(全部で150ページ程度だが、50ページぐらい訳した。)
というわけで、例の「KIRIN 復刻ラガープレゼント」のシールも余裕で12枚集まってしまった。今日も全然翻訳はしていない。
… もっと集めようっと。
1998年4月13日(月曜日)
今日は出版社から雑誌が届いた。ちょっと前に記事を書いたのが今月号に掲載されている。全部で6ページの力作(と自分では思う…)。
(翻訳ではなく)私の書いたものが活字になることはあまりないので、この雑誌もうちの家宝にする。
ずんぶん前に、この出版社の雑誌に書いたことがある。そのときは、かなり文章を修正されたように記憶している。文章を書くのがうまくなったせいか、編集者の方がそういう性格だったせいか、出版社の方針が変わったせいか、よくわからないが、あまり直されなかった。
実は私は本も出版したことがある。この本で楽々 印税生活を狙っていたが、そううまくはいかなかった。たしか100万円ぐらいしかもらっていないと思う。本当は3000万円ぐらいもらって、優雅に海外旅行でもする予定だった。ところでこの本を出版したのは、今回の出版社とは別の出版社だが、このときもさんざん直されたと思う。
他にも本を書いたことがあるが、それは共著、というよりも10人ぐらい寄集めの本だったので原稿料だけもらって、印税方式にはならなかったように思う。
でも、こういう経験をして、本を書くというのは大変なパワーがいるということがわかった。で、ヒットしなければ、労力に見合うだけの報酬は得られない、ということもわかった。
ま、私の場合は、本が書きたかったというのがそもそもの発想で、本で儲けたいから書いたというわけではない(上に書いた楽々印税生活は冗談です)。この時はこの時でいい経験になった。
もちろん、この本もうちの家宝になっている。
1998年4月12日(日曜日)
今日は予定通り、メーリングリストのオフミ(オフライン・ミーティング)に参加した。久しぶりに遠方までドライブしたのでちょっと疲れたが楽しかった。
帰ってからB社の翻訳をしようと思っていたが、今日はやめることにする。(寝るぞ〜)
納期はちょっと先なので、たぶん余裕で間に合うと思う。A社の翻訳はオフミの前にメールで納品した。
春になったのでテニスも復活する予定。イベントもたくさんある。翻訳の他にもいろいろ忙しくなる時期だ。夏になるともっと忙しい。
「忙しい」というのは、単に遊ぶことを意味しています…。
1998年4月11日(土曜日)
テニスに行こうと思っていたが、結局朝起きたのが11時で行けなかった。ショック。
しかたがないので翻訳した。
今日訳したページ数はA社とB社の分で、(日本語400字を1ページとして)30ページぐらい。
先々週の土曜日は1日に50ページという輝かしい記録を打ち立てたわけだが(笑)、いつもそれほど訳せるわけでもない。テレビも見たいし、天気がいいと外にも出たいし。
明日はオフミなので翻訳は夜だけ。
1998年4月10日(金曜日)
B社から仕事がきた。このあいだ打診があったものとは違う翻訳。
いつも訳しているコンピュータ会社のもの。納期が4月25日ぐらいで、割と余裕がありそうなので引き受けた。
1998年4月9日(木曜日)
日本語の書き方について勉強中。今読んでいる本は、「文章・用字用語ハンドブック」という本で、日経BP出版センターの出版、ISBN4-8227-2030-6、定価は2,500円。
なかなか勉強になる本だと思う。以前に紹介した本多勝一著の「日本語の作文技術」のような理論的な本ではなく、実例をあげながら「マニュアルというのはこういうふうに書くとわかりやすい」というのをわかりやすく説明している。
マニュアルを翻訳(英文和訳)する機会の多い人は読んでみると勉強になると私は思う。
1998年4月8日(水曜日)
最近、KIRINが「復刻ラガープレゼント」というのをやっている。ラガービールを飲んで、その缶などに貼ってあるシールを集めておくれば、明治、大正、昭和初期の復刻ビールがもらえるというもの。
なんと「110万名様にプレゼント」。
というわけで、私は必死でシールを集めている。中身よりもビンが欲しい。ビンの形とラベルのデザインがなかなかよい。
昔は海外に行ったときはウィスキーとかを買って帰るのが普通だったが、私はビールも買って帰ったことがある。シリコンバレーのサンノゼに、地ビールがとてもおいしいバーがあり、そこに通っていた。そのバーの中に醸造設備があった。
しかし、ビールを持って帰るとむなしい。なぜかというと、重たいのを苦労して持って帰っても、飲むのは一瞬だから。
ウィスキーなら、よっぽど強い人でもないかぎり、すぐにはなくならないが、ビールだと1本飲むのはすぐだ。2本飲むのもすぐ。
で、あっというまになくなって、あんなに苦労して運んだのはなんだったんだ〜という気になってくる。それで、ビールを買って帰るのは1回でやめた。
あぁ、また、美味しいビールも飲みたい。
1998年4月7日(火曜日)
B社からも次の仕事の打診が来た。次の仕事が入りそうなのでどうか? ということだ。
困った。
なんとしても土曜日曜は遊びに行く。土曜はテニスで、日曜は、とあるメーリングリストのオフライン・ミーティングだ。
B社の翻訳は来週の火曜日が納期らしいので、3分の2ぐらいは引き受ける…という、ちょっと中途半端なメールを出しておいた。
さて、どうなることか。できればB社の分もC社の分もボツになってほしいけど。(こんなこと言ったら怒られるかな…)
1998年4月6日(月曜日)
A社にもB社にもC社にも、納品完。よしよし。
しか〜し、まずいことにC社から次の仕事の打診があった。
こんなんどうでしょう? という感じの打診が時々来る。詳しくはわからないが、クライアントが付きそうだったら、翻訳者の確保を始めるのではないだろうか。たまに、キャンセルになりました... ということがあるのは、このせいだと思う。
翻訳会社が、急いで翻訳者を確保したいという気持もなんとなくわかる。納期に近くなればなるほど翻訳者の確保も難しくなるのだろう。
今日納品したC社の仕事も、はじめに「明日の朝までにO.Kの返事がもらえるのだったら、この翻訳は任せます。」 という旨のメールをもらった。次の日になったら別の人を確保するということだろう。今回は引き受けるというメールを出して、すぐに着手した。
引き受けるにしても、引き受けないにしても、すぐに返事を返す、というのはこういう仕事では必須事項だと思う。
私の場合、A社、B社、C社とは、一年以上の付き合いになってきて、継続的に仕事をもらっているので、ある程度は信頼されているような気がする。でも、信頼を築くのは難しく、壊すのはたやすい。少なくとも今よりも翻訳の品質を下げないことと納期を守ることは当然としても、メールへの素早い対応とかも大切だと思う。
1998年4月5日(日曜日)
B社の分は見直し完了。C社の分も見直し完了。
来週の週末は遊びで忙しいので、翻訳を回避する必要がありそうだ。7日ですべて納品完となるので、それ以降に来る短納期の仕事は受けない、ということをここで宣言しておこう。
いつも気弱に引き受けてしまうので、日記で宣言して絶対に守るぞ。
結果は乞うご期待。
1998年4月4日(土曜日)
訳した文章の確認に、Microsoft Wordの「文章校正」の機能と、「表記ゆれチェック」の機能を良く使う。用語が統一できているかとか、文章が変な場合のチェックには便利。たいしたことができるわけではないが、ミスのいくつかは検出できるので使っている。
ほかにも日本語をチェックできるようなツールはあるんでしょうか?なにかあったら是非教えてください。
1998年4月3日(金曜日)
C社から仕事がきた。C社からの仕事は今回で通算10回目。1年と4ヶ月で10回目なので、1ヶ月に0.6回の割合で仕事をもらっていることになる。
今回は米国のソフトウェア・ベンダーのWebページの翻訳。(日本語400字を1ページとして)30ページぐらいだと思う。4月7日が納期ということで引き受けたが、内容が簡単だったので、だいたい出来た。
画像がどうのこうの、とか、最近流行りのフラッシュピックスがどうした、とか、そういうコンピュータ・ソフトウェアのトレンドものは得意なので、専門用語とかを調べる必要がない。使われている英語も簡単だった。
B社の翻訳(こちらも4月7日納期)もほとんど出来ているので、土曜、日曜はゆったりと過ごせそうだ。
A社の仕事が土曜日に来るが、量はそれほど多くない…と思う。
1998年4月2日(木曜日)
翻訳会社も担当の人によって、丁寧な人から、そうでもない人までいろいろな人がいると思う。
私がお世話になっているA社は、とても几帳面、という感じがする。ちなみに、A社の人とは会ったこともないし、電話で喋ったこともない。やり取りはすべて電子メール。
A社は、毎週何時までに原稿を送るというのも決まっており、それに遅れる場合にはメールで連絡が来る。こちらから納品した際には、「納品を受け取った旨」のメールをいただく。さらに、訳した記事には(厳しい)コメントをつけて毎週必ず返送してもらっている。また、納期の長さに応じて、例えば短納期の翻訳では割り増し料金が支払われる。
B社はA社と比べると普通かな。こちらから納品しても、確認のメールが来ることはあまりないので、届いたかどうか良くわからないことがある。しばらくしてから、メールが解凍できない…というふうな連絡がくることもある。
どちらがよいかは、ちょっとよくわからない。会社でも、ある程度適当な人といっしょに仕事をするときの方が仕事を進めやすい。かと言って、いい加減では困るし…。
しかし、A社から毎週、指摘してもらえるのは、非常に勉強になっているので感謝、感謝。
B社も最近は、今までと違う翻訳コーディネータの人から仕事が来るようになったが、この人とても丁寧。几帳面というよりは、きめ細か…という感じがする。ちなみにこの人は女性。
私のサラリーマン経験では、女性の方が、きめ細かな丁寧な仕事に向いていると思う。男性は几帳面な人が割合的に少ないと思う。偏見だろうか。うちの会社だけかな?
1998年4月1日(水曜日)
今やっているB社の翻訳はネットワーク機器のマニュアル。B社はサンプルをいっしょに送ってきてくれた。「こんな感じで訳してね」という意味で、たまにサンプルをもらう。
でもこのサンプルが、ちょっと…という感じ。
たとえば、
「今日のアプリケーションは、帯域幅を浪費するように拡大し続けています。」
う〜ん、言いたいことはわかるけど…。原文がないので何とも言えないが、私が編集者なら、原文がなくても、
「今日のアプリケーションは拡大傾向にあり、使用する帯域幅も増加しています。」
ぐらいにする。しかし、まだこれはよいほうで、
「音声、ビデオ、およびマルチキャストが技術開発を駆り立てています。」
には、絶句。
たぶん、「音声、ビデオ、マルチキャストなどを多用するアプリケーションが増えているので、(それに対応して帯域幅を拡大するための)新たな技術開発が必要とされています。」ということが言いたいのだと思う。
さらに、これに続く文章は、
「このようなアプリケーションがますます増え続け、あらゆる規則を書き換える可能性があります。」
これはさっぱり意味不明。「規則を書き換える可能性」ってなんでしょ?
「このようなアプリケーションが増え続けると、今までの方式では対応できなくなる可能性がある」
ということが言いたいのだろうか?
というわけで、技術屋としての私が読んで、さっぱりわからないサンプルなんですよ。こういうのを読むと私の翻訳でお金をもらっても全然悪くないよね、と変な自信がついてしまいます。