「第一話・キノコの森」 シンシアは深い森の中を歩いています。 魔女の修行には幾つか掟に定められた村や町を通り、 そこの責任者からサインを貰わなければいけないのです。 シンシアが故郷から離れてから丁度一週間程が経とうとしていました。 与えられた地図によると、そろそろ目的のキノコ民族の村に 到着するはずです。 「ふぅ〜疲れたな〜。それにしてもずっと歩きっぱなしだなんて…… 魔女って意外と体力がいる職業なのかも知れないな。あ〜やだやだ。 でももうすぐ一つ目の村に着くだろうから、そしたらまた ふかふかの布団で眠る事が出来るわ!美味しい料理も用意して くれているらしいし……。 あ〜考えただけでお腹がなっちゃうよ〜!」 シンシアは木の切り株の上にちょこんと腰掛け、溜息まじりに 独り言を言いました。 シンシアの頭の中は美味しそうなキノコのスープや焼きたてのパン 等ばかりが浮かんでいました。 ―――― ガサガサ 「ん?」 何か草をかき分けるような音がします。 シンシアは急いで立ち上がり、辺りを見回しました。 でも誰も居ません。耳を澄まして辺りの音を確かめてみましたが、 やはり音は聞こえませんでした。 「気のせいだったのかしら?」 シンシアは首を傾げながら、再び切り株の上に腰掛けました。 ―――― ガサガサガサ するとまたシンシアの背後から音がしました。今度はさっきよりも はっきりと聞こえます。 シンシアは恐る恐る後ろを振り返りました。 するとシンシアの近くにあった木々の間から、沢山の小さなキノコが ひょっこり頭を出して、こちらを見ていました。 ピンク色やオレンジ色といったお菓子のような色合いをしたキノコ ばかりです。 シンシアは一瞬驚きましたが、すぐにキノコに微笑みかけます。 「ごめんなさい。キノコさんの場所を取っちゃたのね。安心して、 私はあなた達に危害を加えたりしないから……」 シンシアがそう言いながら切り株から離れると、木の陰に隠れていた キノコ達がピョンピョンと跳ねながらこちらに近づいてきます。 大きさは小さいもので5センチくらい、大きいもので20センチくらい のものまで居ます。 キノコ達は切り株の近くまで来ると、体をひねりながら切り株の様子を 観察し始めました。どうやら匂いをかいでいるようです。 そのうち、切り株の近くで匂いをかいでいた一匹のキノコが 変な声を出しました。 「キキキ―――!」 とても高い声で、超音波のようです。シンシアは思わず両手で耳を 塞ぎました。 すると驚くことが起きました。キノコの声を聞いてか、周りの木という 木の間から数え切れない程のキノコ達がシンシアの周りに集まって 来たのです。シンシアが逃げようと思った頃には足の踏み場も無いくらい、 キノコ達がシンシアの周りを埋め尽くしていました。 「キキキ―――!」 再び超音波のような音が聞こえました。さっきよりも更に大きな 声です。シンシアは前かがみになりながら両耳を塞ぎます。それでも その不快な音は全く防ぐことが出来ません。シンシアは手に更に力を 入れて耳を塞ぎ、その場にしゃがみ込みました。 するとそれを待っていたのか、シンシアの周りに居たキノコ達が いっせいにシンシアに飛び掛り始めました。シンシアは悲鳴を上げて キノコ達を振り払おうとしましたが、音があまりにもうるさくて 耳から手を離すことが出来ません。 そうしている間にもキノコ達はシンシアの体にのし上がり、シンシアの 体を覆い始めました。キノコ達は粘着質の液体を体から発しているようで、 シンシアの黒装束はあっという間にその液でびしょ濡れになってしまい ました。キノコ達はそのまま、シンシアの服の中にも侵入を始めました。 シンシアのスカートの中では何十匹もの粘着キノコ達が 足を上っています。首元からも同じように粘着キノコ達が侵入し、 肩を伝ってシンシアのブラジャーをも粘着液で濡らしてしまいました。 シンシアはあまりの気持ちの悪さと、くすぐったさとで悲鳴を上げました。 「や、やだー。気持ち悪い! やめてよー!」 シンシアは必死に抵抗しますがキノコ達は全く止めるそぶりを見せません。 それどころか、数匹の粘着キノコがシンシアのブラジャーの中に侵入を 始めました。 「や、やーん。やめてよ!」 シンシアの小さな胸の膨らみの上で数匹の粘着キノコ達が体をくねらせ、 匂いを嗅いでいます。シンシアは目に涙を浮かべながら両肘で胸を払おう としました。すると今度はパンティーの中にも数匹の粘着キノコ達が 侵入を始めました。 「いやー!」 シンシアが思わず悲鳴を上げて股をぴったりと閉じ、 地面に膝と頭をついて体を丸めると、 粘着キノコ達の攻撃は更に過激になっていったのです。 続きを読む |