質問 041117c: Haldane博士のジレンマって何ですか?

karthaus@photon.chitose.ac.jp

English


答え:ReMine, W.J. (1993): The Biotic Message. St.Paul Science. Saint Paul, Minnesota, USAから。

1950年代、進化遺伝学者のJ.B.S.Haldaneは特異生存における遺伝変化の最大率を計算しました。結論として彼はそこには深刻な問題が存在する事をしぶしぶ認め、現在それがHaldaneのジレンマとして知られています。 
彼の計算は高等脊椎動物の多くの種が、それらしく時間内に進化できなかったことを証明しています。

進化では、新しく稀な特質には古く広まっている特質との入れ換えが必要になります。 
この入れ換えが起こりえる割合は限度があり、限度はおもに種の繁殖能力にかかっています。

Haldaneのジレンマはこれらの限度を調べるものです。
10万の個体の繁殖総数を想像してみてください。99,998体が古い特質Oを持ち、2体(雄と雌)が新しい特質Nを持っているとし
ます。特質Nが有益な突然変異により特質Oからまさに生じたと想像します。進化の目的は総数において特質Nが特質Oに入れかわ
る事です。この目的を達成する為に、特異生存はその99,998体のO型とその全てのあと継ぎを排除しなくてはなりません。
もし完全な淘汰なら一世代で達成可能です。(すなわち、OとNの存続価値がそれぞれゼロと1ならば。)
さらに、巨大な犠牲が含まれます。それぞれのN型個体の生存にO型49,999体ずつ、あと継ぎなしで死滅せねばなりません。
集団総数はその2体の生き残りから再生されなければならないのです。


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